タイガーマスク運動知った女性「涙出た」 伊達直人に30万円寄付

中村瞬
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 人気漫画「タイガーマスク」の主人公・伊達直人を名乗り、児童養護施設や里親家庭の子どもたちにランドセルなどのプレゼントを贈る「タイガーマスク運動」。12年前の寅(とら)年、全国に広がるきっかけを作った前橋市の河村正剛さん(48)のもとに今月、前橋市の80代女性から寄付金30万円が届けられた。

 河村さんは、寄付金で今春小学校に入学する群馬県内の児童養護施設や里親のもとで暮らす子ども20人に、一人につき1万5千円分の図書カードを贈ることを決めた。8日、前橋市の事業所で女性と河村さんは贈呈式に出席。女性は「子どもたちのために使って下さい」と県児童養護施設連絡協議会と県里親の会に目録を贈った。

 協議会の赤池裕会長は「子どもたちは、まわりが見てくれていると感じられると思う。図鑑など子どもたちが興味あるものを買いたい」と話した。

 女性が寄付することを決めたきっかけは、2月中旬。河村さんが地元民放テレビ局のニュース番組に出演し、これまでの支援活動について語ったことだった。

 番組を見た女性は「小学校入学という人生の大きな節目なのに、境遇の違いでランドセルを買ってもらえない子どもがいると知って涙が出てきた」。3月1日に女性はテレビ局の本社を訪れ、「使い道はお任せします」と河村さん宛てに現金30万円を手渡した。

 河村さんは「運動を始めて12年経った今も、こうして善意がつながっていくことがうれしい。受け取った子どもたちは、ありがとうの気持ちを心に秘めておいてほしい」と語った。(中村瞬)

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