白鵬の「進む」道は 力士人生かける土俵、千秋楽へ

鈴木健輔
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 大相撲名古屋場所(愛知・ドルフィンズアリーナ)14日目の17日、進退をかける横綱白鵬が14連勝。楽日、優勝をかけ、照ノ富士との大一番に臨む。

 無敗のまま千秋楽へたどり着いた白鵬は、今場所前、代表取材に対してこんなことを言っていた。

 「『進退』という言葉の意味を理解できるようになりましたね」

 「退く」だけでなく、「進む」という字が含まれている。進退をかける場所のことを、「はじめは最後の場所という意味なのかと思っていた」と白鵬。でも、進むこともできる、と考え直したという。

 休場が多く、昨年11月場所後、横綱審議委員会から「注意」の決議を受けた。その後も休場を繰り返し、3月、古傷の右ひざにメスを入れた。状態が上向かない時期もあった。

 それでもなお、「進退」という言葉を前向きにとらえられる姿勢が、これまでも道を切り開いてきた白鵬らしい。

 初日から14連勝。白鵬の力に懐疑的だった声を結果で封じ、千秋楽、綱とりの照ノ富士との全勝相星決戦に臨む。

 進退を決断するのは本人だ。「進む」のは現役力士としてなのか。それとも、次の道なのか。千秋楽の土俵を終えた後、大横綱の口から何が語られるのか、注目している。(鈴木健輔)

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