ナウシカのマスクに教わった 押切もえさんのエコな発信

編集委員・中島隆
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 「朝日地球会議2020」のセッション「あの石が、あのゴミが資源になるなんて!」(10月13日午後1時~)に登場する3人のパネリスト、そのひとりがモデルの押切もえさんです。セッション本番を前に、「地球環境」についての思いを語っていただきました。

 ――モデルとして、いま心がけていることは何ですか?

 「環境にやさしい生地をつかった服を選んだり、バッグを選んだりすることです。ファッションの世界でも、サステイナブル(持続可能な)という考えが広がり始めています。服をつくる工程で人や環境、動物に配慮したブランドが増えています」

 「ただ、まだ、すべてのブランドが、環境対応をしているわけではありません。だから、服を大切に手入れして長く着るとか、環境にやさしい洗剤を使うなどにも気を配っています」

 「モデルは、かつては、服をどんどん買ってください、という仕事でした。でも、服をつくるということは地球環境を脅かすことになるかもしれない、そんな意識をもつモデルが増えています」

朝日地球会議にも登壇

国内外の専門家や著名人が登壇した各セッションのアーカイブ動画はこちらから

「地球が怒っているぞ」ドラえもんが教えてくれた

 ――ファッション以外では?

 「有機野菜をつくっている農家さんにお話をうかがったり、そんな野菜の情報を集めたりして、SNSで発信しています。インスタグラムで10万人の方が見てくださっています。発信力は、まだまだですが、私にできることをしようと心がけています」

 ――環境を意識しようと目覚めたのは、いつのころですか?

 「小学生のころです。私の地元である千葉県市川市、そこにある川は、洗剤で泡だっていました。自由研究のテーマにして、友だちみんなと調べたんです。そうしたら、その川は汚染度が日本一とさえ言われているらしい、と知ったのです。さらに、千葉県の沼も汚染がすごい、と知りました」

 「ショックでした。自分たちの出している生活排水が、あんなに水を汚くするなんて。父の実家がある山形の川は、きれいで泳げました。魚も泳いでいましたから、よけいショックでした」

 「ドラえもんのアニメでも時々、地球が怒っているぞ、というテーマをしていました。映画風の谷のナウシカ』では、ナウシカたちがマスクをしなくては生きていけなかった。そのことも、環境のことを考えるきっかけになりました」

朝日地球会議にも登壇

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「おしゃれを楽しみながら、エコを考えていきましょう」

 ――大人になって、あらためて環境について何を感じていますか。

 「結婚し、子どもを産んだことで、さらに思いは強くなりました。いま東京に住んでいるのですが、美しい公園は何十年後にもあるのだろうか、とか気になります」

 「便利になるのはいいのですが、なりすぎはいいのだろうか、とも思います。東日本大震災のとき、夜の街は、たしかに少し暗かった。けれど、キャンドルの光が暖かく感じました。少し足りないぐらいがいいのかもしれません。人間には知恵があります」

 ――地球会議では、どんなことを話していただきましょうか。

 「堅苦しくなく考えていきましょう、と伝えたい。お店にプラスチックのストローがなくなったら不便、と思うかもしれません。でも、マイストロー持参も楽しい。マイバッグも、買い物をして、そのままお出かけにもいけるよと。おしゃれですよね。みなさん、楽しんで、気分を高揚させてエコを考えていきましょう」(編集委員・中島隆)

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