「痛車」160台が岐阜で決戦 町教委のオタク孤軍奮闘

松永佳伸
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 アニメやゲームのキャラクターなどで車体を装飾した「痛車(いたしゃ)」が集うイベント「天下無双 東西最強痛車決戦(コンテスト)」が3日、岐阜県垂井町宮代の朝倉運動公園で開かれる。決戦には全国から二輪、四輪合わせて約160台が名乗りを上げ、来場者の投票で日本一の痛車を決める。

 イベントは2017年、同町教育委員会の中村文彦さん(47)が、町おこしイベント「ふれあい垂井ピア」の一つとして発案したのが始まり。アニメ好きな「オタク」を自称する中村さんが責任者となり、孤軍奮闘してきた。

 1年目は、様々なイベントなどに出向き、約2カ月かけて痛車オーナーやコスプレーヤーに手作りのチラシを配るなどし、64台の参加にこぎ着けた。SNSや口コミで評判となり、昨年から痛車イベントとして独立して開催できるまでに定着した。

 痛車は、アニメやゲームのキャラクターのシールなどで車体を装飾して走ると、周囲から「痛々しい」という視線を向けられることからできた造語。1千万円以上をかけて改造した「激痛」が走るほどの車もあるという。

 今年は150台を募集したところ、申し込みが殺到し、約2時間で応募を締め切ったという。

 当日は、全国から集まった二輪車を含む痛車約160台を展示するほか、約10人のコスプレーヤーがイベントに花を添える。来場者は、お気に入りの痛車に1票を投じる「決戦投票」をし、二輪、四輪それぞれの頂点などを決める。

 毎年人気の痛公用車や地元の短期大学がペイントした車両の参加は、新型コロナウイルスの影響で見送られた。また、会場にはキッチンカーによる食事の提供やビンゴ大会、池田町の池田温泉マンホールイラストの作者でイラストレーターの如月(きさらぎ)れいなさんの作品コーナーもある。

 コロナ禍でイベントの中止も検討したという中村さんは「感染対策をしっかりしながら、痛車を通して人と人とが交流を深め、垂井町の魅力を全国に発信したい」と意気込む。

 イベントは午前10時~午後4時。入場無料。雨天決行。問い合わせは、エグゼクティブプロデューサーの中村さん(peerless_tarui@yahoo.co.jpメールする)へ。(松永佳伸)

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