伊藤若冲や円山応挙、出光美術館が購入 来秋公開へ

編集委員・大西若人
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 東京・丸の内出光美術館は24日、マス目状の画面に動植物を色鮮やかに描いた伊藤若冲の「鳥獣花木図屛風(びょうぶ)」など、米国のプライス財団のコレクションのうち、190件を購入したと発表した。購入は21日で、来年9月からの特別展「凱旋(がいせん)帰国! 江戸絵画の華」(仮)でこのうち約80件を紹介する。

 米国のエツコ&ジョー・プライス夫妻は長年、若冲ら江戸絵画を中心に収集を続け、成果はプライス・コレクションとして知られている。夫妻が高齢になったことなどから、一部を日本の美術館が引き継いでくれることを希望していたという。今回購入した190件は江戸絵画が中心で、若冲のほか円山応挙や酒井抱一(ほういつ)らの作品が含まれる。

 出光美術館は、国宝2件、重要文化財57件を含む東洋美術約1万件を所蔵。プライス夫妻とも縁が深く、購入を決めた。購入額は非公表。

 同館はこれまで、若冲や応挙の作品を所蔵していなかったこともあり、出光佐千子館長は「江戸絵画を通史的に見られるコレクションになった。幅広いみなさんにメッセージが響くのではないか」と話す。

 特別展の会期は来年9月19日から12月20日の予定。(編集委員・大西若人

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