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金正恩総書記、北朝鮮は敵対心を理由にもはや韓国との和解を追求しないと発言

金総書記はさらなる核兵器の拡充を誓い、事実上韓国とのあらゆる協力を断絶した。(AFP)
金総書記はさらなる核兵器の拡充を誓い、事実上韓国とのあらゆる協力を断絶した。(AFP)
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16 Jan 2024 10:01:54 GMT9
16 Jan 2024 10:01:54 GMT9

ソウル:北朝鮮の指導者、金正恩総書記は、国としてもはや韓国との和解を追求しないと述べ、北朝鮮の憲法を書き換えて、戦争で分断された両国の間で国家を共有するという考えを排除することを求めたと、国営メディアは火曜日に報じた。

南北が共有する民族的同質意識に基づいた数十年にわたる統一追求を放棄するという歴史的一歩は、金氏の兵器開発と韓国による米国との軍事演習のペースが相互に激しくなり、緊張が高まるなかで表明された。

北朝鮮国営の朝鮮中央通信(KCNA)によると、同国はまた、月曜日に開催された形式的な議会の会合で下された決定に基づいて、韓国との関係管理を担っていた主要政府機関を廃止したと伝えた。

最高人民会議は、南北は「深刻な対立」に陥っており、北朝鮮が韓国を外交のパートナーとみなすのは重大な間違いであると発表した。

そして、「南北の対話、交渉、協力を目的として存在した祖国平和統一委員会、民族経済協力局、金剛山国際観光局は廃止される」と声明で述べた。

金氏は同会議での演説で、共同軍事演習の拡大、米国の戦略的軍事資産の配備、日本を含めた3か国安全保障協力が朝鮮半島を戦争危険地帯に変えていると発言し、韓国と米国が地域の緊張を高めていると非難したことをKCNAは伝えた。

同氏は、北朝鮮が韓国との和解と平和的統一を追求することは不可能になったと述べ、韓国のことを対立工作に執着する外部勢力の「一番のカモ」だと表現した。

また、最高人民会議に対し、北朝鮮の憲法を書き換えて、韓国を北朝鮮の「第一の敵対国であり、不変の主敵」と定義するよう求めた。

さらに、「我が共和国の歴史から『統一』、『和解』、『同胞』などの概念を完全に排除する」ため、過去の南北和解の象徴を消し去るよう命じた。

具体的に、国境を越える鉄道の区間を遮断し、平壌にある統一の追求を称える記念碑を取り壊すことを要求した。金氏はその記念碑が目障りだと表現した。

「祖国復興と統一の道を共に歩むことはできないというのが、南北関係の苦い歴史から導かれた最終結論だ」と金氏は述べた。

同氏は年末の労働党会合でも同様の発言をし、韓国との関係は「互いに敵対する二国間の関係に固定化された」と話した。また、先週の政治会合では韓国を北朝鮮の「主敵」と定義し、挑発されるようなら韓国を殲滅すると脅した。

韓国の尹錫悦大統領はソウルで開催された閣議で、金氏の発言は北朝鮮政府の「反民族的かつ反歴史的」性質を示していると述べた。尹氏は、韓国は確固たる防衛態勢を維持しており、北朝鮮が挑発してきた場合には「何倍も厳しく」懲らしめるつもりだと語った。

そして、「『戦争』か『平和』かの選択を迫る北朝鮮の偽りの平和戦術はもはや機能しない」と話した。

金氏は最高人民会議での演説で、北朝鮮は一方的に戦争を始めるつもりはないが、戦争を回避するつもりもないと繰り返した。同氏は拡大する軍事核計画に言及し、朝鮮半島での核紛争が韓国の存在を終わらせ、「米国に想像を絶する惨事と敗北」をもたらすだろうと述べた。

最高人民会議は、北朝鮮政府は「現実的な措置」を講じて、韓国との対話と協力を担う機関を廃止する決定を履行するだろうと発表した。

国家平和統一委員会は1961年の設立から、南北問題を扱う北朝鮮の主要機関となっている。

民族経済協力局と金剛山国際観光局は、2000年代の短い和解期間中に、南北間の共同経済・観光プロジェクトを担当する目的で設けられていた。

北朝鮮国境の開城市にある共同運営の工業団地や金剛山リゾートへの韓国人ツアーといったプロジェクトは、北朝鮮の核開発の野望をめぐって両国の関係が悪化し、長年にわたって休止されている。

こうした活動は現在、金氏の核・ミサイル実験の加速に伴い、2016年以降強化された北朝鮮に対する国連安保理決議に基づいて禁止されている。

金氏はさらなる核兵器の拡充を誓い、事実上韓国とのあらゆる協力を断絶した。同氏は、ロシアの対ウクライナ戦争で生じた混乱を利用して軍拡を図り、2022年初頭以降、兵器の実験を記録的なペースで増加させている。

また、北朝鮮とロシアの間にあるとされる武器協力協定をめぐる国際的な懸念も高まっている。米国と韓国は、ウクライナでの戦闘を支援する目的で、北朝鮮がロシアに大砲やミサイルなどの武器を供与したと主張している。

AP

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