田んぼの中の小さな生きものたち~ケンミジンコとカイミジンコ~*シンシア豊川*
ミジンコは、
エビやカニ等と同じ、
節足動物の甲殻類に属します。
また、水中に漂って生活するプランクトンの仲間にも分類されています。
主なミジンコの仲間には、
オーソドックスなミジンコ目の他に、
このケンミジンコが属するカイアシ亜目とカイミジンコ目があります。
最初の写真は、ケンミジンコ。
メモリ一つの大きさは、0.5mmですので、体長は1mm程度です。
これはメスで、
後方に伸びている二つの袋の中には卵が入っています。
また、このケンミジンコには目がひとつしか有りません。
ケンミジンコの学名は、
Cyclops(キュクロープス)。
ギリシャ神話に登場する一つ目の巨人からこの名前が付きました。
2枚目の写真は、カイミジンコ。
0.5mm~1mmほどの大きさです。
貝のように2枚の堅い殻で覆われていますが、
殻の中から触覚と足を出して泳ぎ回ります。
停止するとすぐに引っ込めてしまうので、
撮影するのに苦労しましたが、
上に触覚(または脚?)が伸びているのがわかるでしょうか?
このカイミジンコ、
耐久卵という水がなくても死なない卵を産みます。
この耐久卵、
ほこりなどにくっつき、
風に飛ばされて、
水のあるところに落ちると、
カイミジンコが生まれ、
増えて行きます。
シンシアの田んぼの中には、
肉眼では気づかない、
ちいさな生き物たちの世界が広がっています。
2021.08.14 | シンシア豊川