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『四畳半タイムマシンブルース』浅沼晋太郎&吉野裕行インタビュー

『四畳半タイムマシンブルース』は2022年の小さなお土産みたいな作品|「私」役・浅沼晋太郎さん&小津役・吉野裕行さんインタビュー

もしタイムマシンが目の前にあったらおふたりはどうする!?

ーーネタ的な質問になるのですが、おふたりの学生時代にも「私」や小津のような経験はありましたか?

浅沼:華々しいキャンパスライフみたいなのは全くありませんでした。お酒も呑めなかったし、車の免許も持っていなかったので、遊びらしい遊びなんてしてなかったですね。とにかく映画ばかり作ってました。あとはアルバイトで着ぐるみを着てアクションをしていたり。

吉野:僕は大学には行っていないので、高校時代やこの仕事でデビューした頃の話しになりますが、今回の作品で題材になっているクーラーのリモコンみたいなしょうもないエピソードは沢山あったと思います。今思い出して見ると、やっぱり自分の中で楽しかった記憶になっています。

その当時はやることない、つまらないとか言ったりもしましたが、お金は無いけれど時間だけはあった。そういう同じような仲間と一緒に、しょうもないことをやっていたように思う。

ゲームをするだけだったり、車で海行くだけだったり。勉強はしてなかったけれど、みんなで集まって卓球大会とかやったりもしていた。今みたいにインターネットがあって、それをみんなが持っている時代じゃないから、人が揃ってしまうとみんなで何かをやることは本当に多かったです。

ーー続いて、おふたりはもし目の前にタイムマシンが現れたら躊躇無く使いますか?

浅沼:使います。ライブに行こうと思っていたグループが解散してしまったり、次の公演は絶対に見に行こうと思っていた舞台がもうやらなくなってしまったり。会いたいと思っていた人が亡くなってしまったり…そういう後悔は数え切れないぐらいあるんで。ただ、作中のあの形で現れたら、念のため一度小●館の方に連絡するかもしれません。角川さんじゃなくて恐縮ですが(笑)。

一同:(笑)。

浅沼:銀色の車の形だったら迷わず乗ると思います!

吉野:僕は大丈夫です。遠慮しておきます。その時が来たら考えます。未来だろうが過去だろうがどちらでも良いです。もし現れたならその時その瞬間に決めます。

浅沼:確かに。僕もこんなことを言ってますけど、実際その時になったらビビって体が動かないかもしれない。

ーー公式サイトで公開されているコメントについて。浅沼さんは「四畳半神話大系」は声優としてのターニングポイントになったと語っていますが、「四畳半神話大系」以降はどのような変化がありましたか?

浅沼:デビューの時に全然違う畑からやってきて、何の知識もないまま必死に演じた作品がありまして。それ以降はきっと声優としてお仕事をすることはない、この作品で終わりなんだろうなと思っていました。ありがたいことに2作品、3作品と繋がっていったのですが、それでも10年間ぐらいは「もう来年はいないだろうな」と思いながら、だからこそ悔いの残らないよう必死でやってきました。

『四畳半』に携わってからは、来年自分はいないだろうとやっぱり思いつつ、「やらせてもらえるならもうちょっとやりたいな」という、欲みたいなものが芽生えた気がします。自分の周囲にも作品を支持してくださる方が多かったですし、もっと色々な作品に出会いたいと思わせてくれたアニメだったんです。

ーー吉野さんはコメントで自分の思う声優らしさを持って臨めた作品だと語っています。吉野さんの思う声優らしさについて教えてください。

吉野:本当ですよね。このコメントを言ったやつは何を言っているのかって思いますよね。僕もそう思います。

ーーいえ、そんなことは。純粋に興味を持ったので聞かせていただければと思った次第でした。

吉野:だから、その日に戻って説教したいです。タイムマシンがあったらきっと今使うと思います(笑)。

一同:(笑)。

吉野:僕の考える声優らしさについてですが、言うなれば綺麗な人間を演じるというよりは、そのキャラクターとして呼吸をするように声を発する事や、お芝居をする事も含めての話です。声を作るのか気持ちを作るのか、小津はそれを同時に行えるキャラクターだったんです。

それはどの作品でもできないといけない事なのですが、どうしてもキャラクターのガワから入ろうとしてしまう瞬間はあって。けれど四畳半神話大系に出会った時に、それを同時に行わせてくれるものがあると感じられたんです。だからこういうコメントになりました。

ーー最後に公開を楽しみにしているファンのみなさんへのメッセージをお願いします。

浅沼:12年間待ってくださった方はもちろん、まだ『四畳半』に触れていない方も、劇場に足を運んでいただけたら嬉しいです。2022年の小さなお土産みたいな作品に仕上がっていますので、ぜひ大切な人と一緒にご覧いただけたらと思います。

吉野:アニメに限らず今は色々な創作物が溢れていますが、TVシリーズからのファンのみなさんにはぜひ見ていただきたいです。先ほども触れましたが、「四畳半神話大系」のキャラクターたちがこの物語を演じているような感覚になると思います。

はじめて「四畳半」シリーズに触れる方も、キャラクターが魅力的なので関係性がわからなくてものめり込めるはずです。クーラーのリモコンなんて小さな問題で右往左往している奴らですが、しょうもないなと思いながらでもご覧になっていただけたら充分に楽しめます。よろしくお願いします。

『四畳半タイムマシンブルース』作品情報

本予告(60秒)

ストーリー

8月12日、灼熱の京都、左京区。「下鴨幽水荘」唯一のエアコンが動かなくなった。悪友・小津が昨夜リモコンを水没させたのだ。

「私」が、映画サークル「みそぎ」のクールビューティー明石さんと対策を協議していると、モッサリした風貌の見知らぬ男子学生・田村が現れた。

彼は25年後の未来からタイムマシンに乗ってやってきたという。そのとき「私」に天才的なひらめきが訪れた。このタイムマシンで昨日に戻って、壊れる前のリモコンを持ってくればいいじゃないか!しかし、小津たちが勝手気ままに昨日を改変、過去を書き換えていく。

世界消滅の危機を予感した「私」は、慌てて止めに入るが、時すでに遅し!果たして、無事リモコンは、日常は、取り戻せるのか!?

そして、「私」と明石さんの恋の行方は――?「昨日」と「今日」の、世にも迂闊なタイムマシンの無駄遣いが始まる!

スタッフ

原作:森見登美彦・著、上田誠・原案 『四畳半タイムマシンブルース』(角川文庫/KADOKAWA 刊)
監督:夏目真悟
脚本:上田誠(ヨーロッパ企画)
キャラクター原案:中村佑介
音楽:大島ミチル
主題歌:ASIAN KUNG-FU GENERATION 「出町柳パラレルユニバース」(Ki/oon Music)
アニメーション制作:サイエンスSARU
製作:「四畳半タイムマシンブルース」製作委員会

キャスト

浅沼晋太郎
坂本真綾
吉野裕行
中井和哉
諏訪部順一
甲斐田裕子
佐藤せつじ
本多 力(ヨーロッパ企画)

公式サイト
公式ツイッター(@4andahalf_tmb)
ハッシュタグ:#四畳半タイムマシンブルース

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