Download the free Kindle app and start reading Kindle books instantly on your smartphone, tablet, or computer - no Kindle device required.
Read instantly on your browser with Kindle for Web.
Using your mobile phone camera - scan the code below and download the Kindle app.
「太平洋戦争」は無謀な戦争だったのか Tankobon Hardcover
Product details
- Language : Japanese
- ISBN-10 : 4898311377
- ISBN-13 : 978-4898311370
- Item Weight : 15.5 ounces
- Customer Reviews:
About the author
Discover more of the author’s books, see similar authors, read author blogs and more
Customer reviews
Customer Reviews, including Product Star Ratings help customers to learn more about the product and decide whether it is the right product for them.
To calculate the overall star rating and percentage breakdown by star, we don’t use a simple average. Instead, our system considers things like how recent a review is and if the reviewer bought the item on Amazon. It also analyzed reviews to verify trustworthiness.
Learn more how customers reviews work on AmazonTop reviews from other countries
だいたい、タイトルに使われている「太平洋戦争」が、大東亜戦争を論じるに当たって、太平洋方面しか考慮に入れないことを象徴している(訳者も敢えて括弧付きで、原題通り「太平洋戦争」としたそうである)。
また、天皇陛下の政治的権力や、特攻に関して大きな誤解もしている(これらの誤解に対しては訳者の注が付いている)。
そう言った点に不満を感じるが、大東亜戦争は少なくとも負けることのなかった、実際よりも格段に有利な条件で講和に持ち込めた戦争だったと言う確信が、本書を読んでより深まったことも確かである。
非常に冷静に、日本軍の失策と、とるべきだった方策を述べており、
たまに誤認識があるものの訳者注釈で丁寧に補足されており、
著者の主張は概ね好感を持てる。
日本軍は「戦闘」に勝てば戦争にも勝てるという間違った意識を
猛烈に持っていたことが炙りだされる。
それが、著者の言うとおりの
無策のままの戦局拡大、兵站軽視、
インテリジェンスの軽視になり、
それが敗戦へと繋がっていったことが分かる。
これを読むと、そもそも「何を持って勝利」としていたか、
その時点から、日本軍の開戦に関する考え方は
組織として統一されていなかったんだろうなと想像できる。
「目的」の大切さが実感できる本。
他の本を読んだときにも助けになるように思う。
具体的な「歴史の修正点」は他のレビューに書かれているとおりだが、冒険的な占領地の拡大に走らず、太平洋の島々を要塞化して死守し続ければアメリカもそう簡単には攻められないというのは説得力がある。もともと日本は西洋の側からすれば世界でも最も攻略しずらい場所に存在する国なのだ。サイパンやグアム・テニアンを占領されなければ当然B29で日本に爆撃を加えたり原爆を落としたりもできないだろう。
ただ、この本を読んで日本人である自分に自信を持てるかというと、そうではないのではないだろうか。日本に戦争に負けないチャンスが十分にあったとすると日本はアメリカの物量に負けたわけではなく、技術に負けたのでもなく、単に自分たち自身の意思統一のなさと戦略性の欠如、つまり、「頭が悪いから戦争に負けた」とすら言い得るのではないだろうか。日本の敗戦に至る道筋は、色々考えてみてもこれ以上の悲惨な可能性は考えられないという作者の言には胸が痛くなる。この本の帯には日下公人氏の推薦文が載っているが、冷静に考えると日本人としての誇りを取り戻すどころかますます日本人の戦略性のなさに危惧を覚えるというのが本当ではないかと思えてくる。その日本人の「本当の欠点」は昨今のニュースを見ていても相変わらず感じさせられる毎日であるからだ。
それに、著者の指摘する過ちを是正していたとしても全然勝てる気がしないのは問題です。
1944年に現れる米軍無敵艦隊をどうやって撃退するのかの具体的方法がありません。
特攻の早期採用と奇襲的大量使用が提案されてますが、
これは訳者の指摘するとおり、当時の心理的・発想的に実行不可能でしょう。
そんなわけで、ちょっと表題はあおりすぎというか大げさです。
また、そうやって日本軍が善戦して戦争が1年長引いて、日本に何の利益があるのかよくわかりません。
ソ連軍は朝鮮半島全域と北海道を狙ってきますし、米軍の原爆は数発追加されます。
東西冷戦で有利な講和?ソ連が本格参戦した後では難しいのでは?
興味深い点としては…
ガダルカナルが、米軍にとってもやや早すぎる反攻だったという指摘は珍しいかもしれません。
あと、日米両軍の戦前艦隊は互角か日本海軍が優勢で、米海軍が勝ったのは43年以降に就役した新艦隊のおかげ…という指摘(ウィルモットの引用)は、言われるとその通りです。
戦前の日本海軍は、兵器や戦術をとことん研究し、よく訓練されてました。
組織や発想など欠点は多いものの、きわめて強力な海軍だったと評価すべきなのでしょう。