【7月9日 AFP】エジプト・カイロ(Cairo)の南方約100キロに位置するワディ・アル・ヒタン(Wadi Al-Hitan、別名クジラ渓谷)は、国連教育科学文化機関(ユネスコ、United Nations Educational, Scientific and Cultural OrganizationUNESCO)の世界遺産に登録されている。

 4000万年前にそこが海底だったことを示す海岸線と、生物の化石400点以上を確認することができる。古代に存在したテーチス海(Tethys Sea)が2億5000万年から3500万年前の間に後退し、堆積物の層が露呈したと見られる。

 風が岩を削り化石を露出させ、堆積物などが取り除かれ、科学的に貴重な発見がなされることはしばしばある。研究が進むにつれ、ワディ・アル・ヒタンで発見される化石の種類は増加している。(c)AFP/Cris Bouroncle