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  • 執筆者の写真高森明勅

皇太子のお住まいは東宮御所、傍系の皇嗣のお住まいは宮邸

更新日:2023年8月23日


皇太子のお住まいは東宮御所、傍系の皇嗣のお住まいは宮邸

これまで、直系の皇太子と傍系の皇嗣の違いについて、何回か触れて来た。


一言で言えば、皇太子は次の天皇になられることが確定しているお立場であるのに対して、傍系の皇嗣はその時点で皇位継承順位が第1位であるだけの、不確定的なお立場に過ぎないということ。


だから皇太子が外出される場合は「行啓」という、皇后などだけに使われる特別な表現が用いられるのに対して、傍系の皇嗣なら一般の皇族と同じく「お成り」。


ここで付け加えておきたいのは、お住まいの呼び方。


皇太子なら「東宮御所(とうぐうごしょ)」で、“…御所”というのは、天皇のお住まいに準じた呼び方だ(この場合の「東宮」は皇太子を意味する)。


これに対して、傍系の皇嗣でいらっしゃる秋篠宮殿下のお住まいは、皇嗣になられる前の「秋篠宮邸」のまま。大掛かりな改修工事を実施し、建物自体は遙かに広く大きくなっても、呼び方は同じ。他の宮家とも同じ呼び方だ。“皇嗣御所”などという呼び方はしない。


皇太子なら「天皇」のお住まいに準じた呼び方で、傍系の皇嗣なら「一般の宮家」と同じ呼び方。改めて振り返ると、大きな違いだろう。


余り気付かれていないようだが、こんなところにも、両者の違いがハッキリと示されている。この違いは、(前代未聞の!)「立皇嗣の礼」を挙げられても挙げられなくても、全く変わらない。

念のため。



追記

①7月23日に開催されたイベント「愛子さまを皇太子に」を紹介した記事が8月18日にnippon.comに公開され、同21日Yahoo!ニュースにも配信された。


■記事URL



②今月のプレジデントオンライン「高森明勅の皇室ウォッチ」は8月25日午前8時に公開予定。

いつも通り同日、Yahoo!ニュースでも配信される。


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