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メキシコの歴史を知ろう!


投稿日 : 2023年 09 月 08日   更新日 : 2023年 09 月 08日   カテゴリー :メキシコで暮らす

メキシコは紀元前7000年にはトウモロコシの栽培をしていた(※1)と言われるほど、長い長い歴史を持つ国です。オルメカ、マヤ、アステカに代表される高度な文明を持ち、16世紀のスペイン人による侵略、その後の独立から現在に至るまでのメキシコの歴史と、歴史から見る文化や風習、国民性をご紹介いたします。
以前の関連記事「メキシコで働く上で知っておきたいメキシコの近代史と政党」も併せてご一読ください。
※1 独立行政法人 農畜産業振興機構「神が宿るトウモロコシ

1、メキシコの文明

メキシコには、紀元前から文明があったことが確認されています。メキシコの古代文明は大きくわけて4つの地域・文明に分類できます。

  1. メキシコ湾岸:オルメカ~エル・タヒン
  2. メキシコ中央高原:テオティワカン~トルテカ~アステカ
  3. オアハカ盆地:サポテカ
  4. ユカタン半島:マヤ古典期~トルテカマヤ



①メキシコ湾岸:オルメカ~エル・タヒン



紀元前1200年頃に、メキシコ湾岸部に巨大な石の頭部で有名なオルメカ文明が興り、紀元前300年頃まで続きました。その後紀元650年頃から1000年頃までエル・タヒン文明が栄えたとされています。エル・タヒン文明の中で有名な「ピラミデ・デ・ロス・ナチョス」は1785年にタバコの不法栽培の土地を探していたスペイン人の役人ディエゴ・ルイスによって偶然発見されました。
オルメカ文明を見られるところ:タバスコ州LA VENTA
エル・タヒン文明を見られる遺跡:ベラクルス州 エル・タヒン遺跡




②メキシコ中央高原:テオティワカン~トルテカ~アステカ



紀元50年頃から600年頃にテオティワカン文明が、紀元900年頃から1200年頃までトルテカ文明が、紀元1300年頃からアステカ文明が興った地域です。現在のメキシコシティもこの地域に位置し、高原地帯で年間通じて穏やかな気候、水源があるなど、文明が興るに適した場所だったことがわかります。アステカ帝国の都市テノチティトランは湖上の要塞都市でしたが、1519年にスペイン人を率いるコルテス隊によって滅ぼされ、湖は埋め立てられ、新しい都市が建設されました。黄金など多くの財宝がスペイン人により略奪されましたが、価値がないと判断されたものは捨て置かれたと見られており、有名な太陽の石(アステカ暦)はメキシコシティの地下鉄工事の際に作業員が瓦礫の中から発見しました。
テオティワカン文明を見られる遺跡:メキシコ州テオティワカン遺跡
トルテカ文明を見られる遺跡:イダルゴ州トゥーラ遺跡
アステカ文明を見られる遺跡:メキシコシティ テンプロ・マヨール




③オアハカ盆地:サポテカ



200~1000年までサポテカ文明が栄えました。サポテカという言葉はナワトル語の "tzapotecah "に由来し、「チコサポテの地域の住民」を意味しています。チコサポテは木の一種で和名は「チューインガムノキ」と言います。「チューインガムノキ」はメキシコ原産で名前の如く樹皮はチューインガムの原料になります。
サポテカ文明を見られる遺跡:オアハカ州 モンテ・アルバン遺跡




④ユカタン半島:マヤ古典期~トルテカマヤ



マヤ文明は現在のメキシコのユカタン半島からグアテマラ、ホンジュラスにかけて紀元前から紀元1500年頃まで、エリアとしても非常に広範囲に、期間としても非常に長く栄えた文明です。大きな特徴として文字を持ち、セノーテと呼ばれる水源を利用していたことが知られています。
現在のメキシコ国土内では、マヤ古典期にあたる紀元600~900年頃に繁栄したとされるパレンケ遺跡、後期古典期にあたる紀元900年~1200年に栄えたとされるトルテカマヤ様式が特徴のウシュマル遺跡やチェチェンイッツア遺跡など、巨大建造物の遺跡が数多く確認されています。
パレンケ文明を見られる遺跡:チアパス州パレンケ遺跡
トルテカマヤ文明を見られる遺跡:ユカタン州チチェン・イッツァ遺跡

参考:「メキシコ古代文明年表

2、スペイン人による侵略

1519年のコルテス隊到着により、当時まだメキシコに残っていた独自の文明は破壊され、植民地化されました。スペイン人たちは各所にヨーロッパ式の都市を建設し、街の中心にキリスト教の教会を建てました。これらは現在はコロニアル文化と呼ばれ、メキシコの各主要都市の中心地セントロで面影を見ることができます。
スペイン人の侵略から約300年後、フランス革命・ナポレオン戦争というヨーロッパの激動の影響で、メキシコを含むラテンアメリカで独立の気運が高まります。最初に蜂起したのはカトリック神父のミゲル・イダルゴで、その後捕らえられ処刑されますが、独立運動は続き1821年にメキシコはスペインからの独立を果たします。以降のメキシコの歴史は「メキシコで働く上で知っておきたいメキシコの近代史と政党」で詳しくご紹介しておりますので、ぜひご一読ください。

3、メキシコ人の宗教

スペイン人入植以降、キリスト教カトリックの教えが普及し、現在ではメキシコ人の7割以上がカトリック教徒と言われています。一方で日本の神仏混合のように、メキシコでは土着の宗教とスペイン人によってもたらされたキリスト教カトリックが融合した独自の宗教文化も混在します。褐色の肌のマリア、グアダルーペもその一つです。1531年にメキシコシティにあるテペヤックの丘で少年の前に現れたのが起源とされ、現在メキシコ全土にグアダルーペ信仰は普及しており、カトリック教会にはキリスト像やマリア像と共に、グアダルーペの像や肖像画が掲げられています。

4、国民性

メキシコ人の国民性をひと言で表すと「寛容」といえるでしょう。現在のメキシコ人の国民性は、ラテン人特有のおおらかさとカトリックの寛容精神が相まって形成されたと考えられています。
カトリックの影響から他者への配慮や尊重が美徳とされ、子どもたちは家庭や学校において意見や嗜好を尊重されながら育ちます。大人になり一般社会においても他者に何かを強要することはあまりありません。また、とても忍耐強く、長い行列にも文句を言わず待てる国民性です。また一般的に他人の悪口を言うことを嫌います。
メキシコ人の国民性、おおらかな性格については以前の記事「漫画『メキシコでアミーゴ!』から学ぶ、メキシコでのお仕事は面白い!」で詳しくご紹介しておりますので、是非こちらもご一読ください。

5、まとめ

メキシコは、古代から温暖な気候、豊かな自然と水源に恵まれ、高度な文明がいくつも栄えていました。スペイン人入植後長い時間が経ち、ほとんどの国民が混血となった今でも、南部の方では独自の文化を守りながら暮らしている原住民、インディヘナの方たちを見ることができます。
一方で、隣国アメリカに原油や工業用製品を販売し、先進国の仲間入りを目指す経済発展国としての側面を併せ持つメキシコは、独自の文化を持ちつつ、経済大国を成し遂げた日本と共通するものがあると言えるのではないでしょうか。


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