5/21(月)エクスカージョン@京都・鴨川

5月21日、景観研と、研究室を共有している環境マネジメント研のメンバー
教員2名+学生15名で、鴨川エクスカージョンを行いました。

鴨川を研究対象として卒論を書いたM1栢原君が中心となって、資料作成などの準備を担当し、
栢原君、今年度鴨川の研究を行うB4荻野君、林が、
鴨川二条~四条間それぞれの場所の解説を行いました。

当日の模様を、参加学生の感想文と、撮影写真を紹介しながらお伝えします。

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賛否両論があったとされる三条大橋・四条大橋へ赴き、
「洋」と「和」という対照的なテーマをもつ橋のそれぞれの特徴を、
細かく意匠が凝らされた部分を確認しながら、観察しました。(B4濱田)

(B4吉田撮影)


右岸側から左岸側「花の回廊」の見えです。
平安建都1200年を契機に京都府が着手した「京の川づくり事業」の一環として、
鴨川東岸の七条大橋から三条大橋までの2300mに創設されたものです。
京都という都市のイメージの向上のために様々な工夫が凝らされていることに、
町づくりへの思いや歴史を感じました。(B4藤原)

(上段左:B4濱田撮影)

納涼床の下にある室外機です。
景観保全のために納涼床や建築物は和風のものに揃えようと努力がなされていました。
しかし、室外機に関しては配慮してすだれや柵で見えないようにしている場所と
そのまま晒されている場所が混在していました。(B4中村)
 ※現在、木製の覆いなどの対策が進められています。


(B4荻野撮影)

コンクリートが極力露出しない鴨川の護岸の工法、
川の動きが視覚的に感じられる粗い石が配置されたみそそぎ川の川底、
川の涼しげな様子が聴覚で感じられる床止め、
周辺の植樹により嗅覚で誘われる季節の訪れ、
鴨川の「京都らしい」空間作りのための工夫が様々な所で観られ、
また盛り場、運河、そして京都を表現する場として、
長い歴史をかけて政策や施工を施している様子が、
実際に鴨川周辺を観察することでより具体的に感じられました。

「戦災を免れ,残った歴史的建物が多いからこそ,議論されるものが多くあるのが京都の特徴」
という話を聞かせていただきましたが、人それぞれで価値観や考え方が異なるのが事実、
その上で全員が納得のもとひとつのものを管理していくことは容易ではないと感じました。
歴史ある都市であるからこそ、長年対立や議論・課題にぶち当たりながらも都市と向き合って、
まちづくりを進めているからこそ、京都は日本に留まらず、
海外においてもその注目を集める都市になりえたのだと、
今回のエクスカージョンを終えてふと思いました。(B4濱田)

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大変お天気の良い日でしたが、日焼けしながら5時間ほど調査して回りました。
今後も研究の進展に合わせて、随時エクスカを企画していこうと思います!(林)