電気工事士とは?必要な資格や電気工事士になるための方法
電気工事士は、電気に関する設備の設置・点検・保守管理などに欠かせない人材です。建物に係る電気設備だけでなく、鉄道の運行においても電気工事士が活躍しています。
電気工事士の資格は複数あり、有している資格の種類によって、従事できる業務には大きな違いがあります。この記事では、電気工事士の仕事や資格の種類に加え、資格取得を目指す方法について紹介します。
電気工事士とは
電気工事士とは、電気配線や電気設備の取り付けを行い、構築・管理を担う人のことを指します。ライフラインの構築や維持に欠かせない仕事であり、高所作業を伴う場合もあります。
電気工事士の仕事は、大きく2つに分類されます。
鉄道電気工事
鉄道の運行に係る、運行・通信システムや踏切、証明などの建設・構築業務を行います。安全に運行できるように、保守点検を行うのも業務の一つです。
日中は、鉄道が運行しているため、夜間の作業が主体となる傾向にあります。線路上だけでなく、駅構内の電気工事も担っています。
建設電気工事
ビル・商業施設・住居などで電気設備工事を行います。第一種電気工事士の有資格者は、大規模な現場での新設や、変電所などのメンテナンス、管理を担っています。
第二種の有資格者は、エアコンの取り付け・取り外し・クリーニングなどの業務を行うこともあります。
上記の2種以外には、ビルメンテナンスの現場でも、電気工事士の有資格者が活躍しています。新設を行うのではなく、保守管理がメインの業務となります。
不具合の有無を迅速に判断できるため、有資格者が重用されています。ビルメンテナンスの現場では、電気工事士の資格に加え「ボイラー技士」「冷凍機械責任者」「危険物取扱者乙種4類」の資格が4点セットと呼ばれています。
電気工事士の仕事は「有資格者」でなければ行えません。電気工事士として就業するには、資格取得が必須条件となるため、無資格から始める場合はサポート業務に従事しながら、資格取得を目指します。
電気工事士の資格
電気工事士は「国家資格」の一つです。ここでは、電気工事士の第一種・第二種における業務などの違いについて紹介します。
第二種電気工事士
第二種電気工事士は、一般用電気工作物の電気工事が可能になる資格です。一般用電気工作物とは、一般住宅や小規模店舗・テナントなどの電線から「600V以下に減圧して受電する設備」のことを指します。
需要も多くあり、安定した収入が見込める資格です。行う業務も幅広く、エアコン工事やビルメンテナンス、屋内の配線工事など、就職先によって違いがあります。
第二種電気工事士の資格は、学歴や職歴を問わず受験資格を得られる特徴があります。無資格も就職は可能ですが、就職活動において、有資格者の方が有利になる傾向にあります。
第一種電気工事士
第一種電気工事士は、ビルや工場、商業施設、変電所など、大規模な電気設備が必要となる現場での作業が可能になります。
また、一般用電気工作物に係る現場の場合、進行管理を行う監督者として就業している場合もあります。
資格を取得するには、電気工事に関する大学や高専などの卒業者で3年以上、それ以外では5年以上の実務経験が必要になります。
実務経験無しでも受験は可能ですが、資格免状交付を受けるために必要となるため、基本的には実務経験を満たしてから受験する形が一般的です。
一般用電気工作物の電気工事に加え、500kW未満の自家用電気工作物の電気工事も可能となります。自家用電気工作物は、600Vを超える受電設備のことを指します。
屋外における電線路や、火薬工場・炭鉱などの電気工事は危険が伴うため、低圧受電設備であっても自家用電気工作物に分類されます。
さらに、ネオン工事や非常用予備発電装置工事を行うには「特殊電気工事士」、発電所や変電所に係る仕事に従事する際には「電気主任技術者」の資格取得が必要です。
就職先の企業が請け負っている電気工事の内容によって、必要になる資格に違いがあることを留意しておきましょう。
電気工事士になるためには
電気工事士になるためには、国家資格を取得しなければなりません。ここでは、資格を取得するための方法について紹介します。
学校に通う
電気工事士になるには、資格取得のカリキュラムがある学校に通う方法があります。専門学校が一般的ですが、職業訓練校や通信教育で学び、受験することも可能です。
夕方や夜に開校している「夜間学校」もあるので、働きながら資格取得を目指すこともできます。
また、試験対策テキストなどを活用して、独学で資格の勉強を行う人もいます。第一種など、より専門的な知識や実務経験が必要となる上位の資格を目指すのであれば、学校や就業を通じて学ぶ必要が出てくるでしょう。
就職先を探す
電気工事士の仕事は、有資格者でなければ行えない業務ですが、サポート業務であれば無資格・未経験からでも就職することができます。
見習いとして働きながら、資格取得を目指せるため、技術と知識を同時に習得できるメリットがあります。
また、専門学校などに通うには学費が必要になり、就職して給与を得ながら資格取得の勉強を行えるのも特徴です。
企業によっては資格取得支援制度や、研修・教育制度があり、積極的に資格取得を応援する仕組みが整っているところもあります。
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まとめ
電気工事士は、電気が欠かせない現代社会において、需要の高い職業です。エアコン工事やメンテナンス業務だけでなく、鉄道や工場などの大規模施設を含め、活躍の場は多種多様にあります。
資格取得は必須となりますが、一度取得してしまえば就職や転職活動でもアピールポイントになります。電気工事士の仕事に就きたいと考えている方は、求人探しにWorkinをお役立てください。