- (1)青山祐子 子にテクノロジー使用禁止の判断はあり得ない ←今回はココ
- (2)執行役員ママと人事責任者パパ 最新技術を家庭学習にどう活用?
- (3)みずほFG執行役ママ 未知の技術は既知になるまで親が学ぶ
- (4)教育へのテクノロジー導入 ICT先進校が効果を生んだ理由は
- (5)中学受験の勉強をChatGPTでサポート 類題作成も
全世界で急速な広がりを見せている「ChatGPT」などの生成AI。日本国内では文部科学省が夏休みを前に「初等中等教育段階における生成AIの利用に関する暫定的なガイドライン」を発表し、読書感想文などの宿題にChatGPTをはじめとした「対話型生成AI(人工知能)を使うのは不適切」との見解を示しています。いったい、家庭ではどのように対応し、親はどのような「判断軸」を養えばいいのでしょうか。フリーアナウンサーで、家庭でもChatGPTを取り入れているという青山祐子さんに聞きました。
香港のインターナショナルスクールではすでにChatGPTを使った授業が
現在、11歳の長男、10歳の長女、8歳の次男、6歳の次女と4人の子育てをしている青山祐子さん。2023年にこれまで住んでいた香港から帰国し、香港のインターナショナルスクールに通っていた子どもたちは地元の公立校に通っています。「香港の学校ではソファや机の下、カーペットに寝転がって本を読んだり、課題に取り組んだり、好きな姿勢で自由な学習スタイル。日本の机が整然と並んだ教室に子どもたちは驚いているようでした」。日本と香港の教育現場の違いをこのように語る青山さんですが、ChatGPTに関しても向き合い方には異なる部分があるようです。
日本の教育現場では、生成 AI への対応に右往左往している印象ですが、香港のインターナショナルスクールの対応は素早かったと言います。「おそらく年齢制限が追加される前だったと思いますが、長男のクラスでは、すぐにChatGPTを授業に取り入れ、リポートの作成に使っていました」と青山さん。
「授業で調べ物をする際、グーグルの検索機能だけでなくChatGPTというツールもあると紹介されたようです。私がChatGPTを使っていると、長男が『ママの個人情報がChatGPTに収集されるから、気をつけたほうがいいよ』と注意してくれました。香港のクラスではきちんとメリット、デメリットを説明したうえで授業に取り入れているのだと感じました」
青山さん自身も、ChatGPTに関してはポジティブな印象を抱いているそう。それは「気軽に欲しい情報を得られる」メリットがあるから。「これからは何かを調べる際に、図書館に行って、専門書を調べ上げて……ということをする時代ではなくなるのかもしれませんね。専門知識がなくてもある程度は調べられる、全体像をイメージできるのは便利だと感じています」
ただ、「実際に使用してみて、注意すべき点はあるなと思いました」と青山さん。
「ChatGPTは何かを質問すれば即座に答えてくれますが、もちろん、それが全て真実ではなく、『世の中で一般的とされる意見』が示されるように思います。例えば、私が『G7広島サミットでゼレンスキー大統領が広島を訪問して語ったこと』と入力したところ、訪問直後だったため情報が更新されるのが遅く、『そのような事実はありません』という答えでした。
そのため、子どもたちにも『これからAIを使うときにも、AIの答えを鵜呑み(うのみ)にしないでね』ということは言い聞かせています」。これはインターネットや雑誌、テレビの情報、友達の噂話も同じです。
子どもがテクノロジーを使う際に、青山さんが取り入れている注意点やルールは他にもあります。それはChatGPTに限らず、新たなテクノロジーが登場した際に、子どもとどう向き合わせるかという「ものさし」に基づいて考えられたものです。詳しく聞いていきましょう。
・真偽の見極めが難しい子どもだからこそ、○○の情報に当たる
・日中はできる限り○○○や○○○○をする
・子どもの興味関心は止められない。ならば親が○○○○○
・考える力をつけさせるため、親は○○○○○○○ない