人生が長くなっている今、50歳はようやく折り返し地点です。この先、ひとりで生きる気安さをキープするのももちろんありですが、「新たなパートナーを得て結婚という形式を選んで良かった」と語る人が増えてきています。出会いは? あえて法律婚を選んだ理由は? 大人婚の良さって何? うまくいくための秘訣は? じっくり聞きました。

子どもが成人するまで再婚しないと決めていた

 2020年5月、出会いからわずか半年で前新潟県知事・衆議院議員の米山隆一さんと結婚した作家・タレントの室井佑月さん。現在、米山さんの地元、新潟県長岡市で暮らし、「こちらはお米も野菜もおいしいし、地元の人も温かくて、とてもいいところ」と穏やかな笑顔を見せます。

 結婚から4年目を迎え、「また新しい経験をしている」と話す室井さんに、夫との出会いから大人婚を決めた理由、価値観の変化などを聞きました。

23年5月に開催された山古志直売所まつりでシャボン玉写真撮影会に参加
23年5月に開催された山古志直売所まつりでシャボン玉写真撮影会に参加

息子が成人したら「好きな人をつくる」つもりだった

編集部(以下、略) 31歳で離婚してから、再婚したい気持ちはあったんですか?

室井佑月さん(以下、室井) パートナーはほしいと思っていました。でも、離婚当時はまだ幼く、これから思春期を迎える息子の気持ちを第一に考えていたので、再婚を考えるどころではなかった。恋人がいた時期もありますが、息子と2人暮らしの中、彼氏の影をチラつかせるのが嫌で仕事の合間に外で会うようにしていましたね。隠れてコソコソ付き合っている感じ(笑)。中にはプロポーズしてくれた人もいましたけれど、息子が成人するまで再婚はしないと決めていたんです。

―― 米山さんと出会ったのは、たまたま出掛けた勉強会だったそうですね。

室井 私は、よく飲み歩いているイメージを持たれがちなのですが、全然そんなことはないんです。夕飯は家で息子と取ると決めていましたし、受験を控えている時期はほとんど家にいました。そんな中、19年の秋に政治経済評論家の古賀茂明さんから勉強会に誘われたんです。私が関わっている、悩みを抱える子どもや女性について考えるチャリティーイベントに古賀さんも来てくれたことがあったので、今回だけは行かなきゃ! と思って。

―― 米山さんの第一印象はいかがでしたか?

室井 すごく感じのよい人。さらに、ずっと私を目で追ってくるので、この人は私に好意を持っているかも……とうっすら感じました。