ビジネスシーンや冠婚葬祭など、出番の多い革靴(ビジネスシューズ・ドレスシューズ)。
シーンやその日の気分で靴紐の通し方(結び方)を変えてみるのもいいですよね。
そこで今回は、よく使われる靴紐の通し方(シングル・パラレル・オーバーラップ)の特徴と手順をご紹介します。
スタンダードな「シングル」
靴紐が平行に並ぶ通し方。シンプルな手順で紐通しができ、紐を絞めたり緩めたりするのも容易なのが特徴です。見た目もスッキリと上品な印象を与えてくれますので、ビジネスシューズやドレスシューズに広く用いられる標準的(スタンダード)な通し方です。
シングル:手順1
一番下の通し穴(鳩目・アイレット)に、外から内に向かって長さが左右均等になるように通します。
シングル:手順2
白紐を、左側一番上の通し穴に内から外へ向かって通します。
白紐が対角線状に通った状態で、一旦そのままにしておきます。
シングル:手順3
赤紐を右側の下から二番目の通し穴に、内から外へ向かって通します。
続けて同じ赤紐を今度は左側の下から二番目の穴に外から内に向かって通します。
この手順を繰り返すことで、前面の靴紐が平行に通っていきます。
シングル:手順4
手順3.と同様に赤紐を通していきます。
シングル:手順5
手順3.と同様に紐を通していきます。
こうすると前面に3本、平行に靴紐が通った状態になります。
シングル:手順6
赤紐を右側の一番上の通し穴に内から外に通します。
これでほぼ完成です。
シングル:手順7
白紐と赤紐の先端の長さを均等に整えます。
白紐を引っ張って赤紐側に手繰ることで、紐の先端の長さを整えました。
シングル:手順8
紐を結んで完成。
キレイに紐が平行に並び、野暮ったくならないスマートな仕上りです。
スマートな印象の「パラレル」
シングルと同様に靴紐が平行に並ぶ通し方で、上品な印象を足元に与えてくれます。シングルに比べやや複雑な通し方ですが、その分紐が緩みにくく、しっかりフィッティング出来るのが特徴です。一日中履いていることの多い方にはお勧めの通し方です。
パラレル:手順1
一番下の通し穴(鳩目・アイレット)に、外から内に向かって長さが左右均等になるように通します。
パラレル:手順2
赤紐を右側の下から二番目の通し穴に内から外へ向かって通します。
白紐は左側の下から三番目の通し穴に内から外へ向かって通します。
パラレル:手順3
赤紐を左側の下から二番目の通し穴に外から内に向かって通します。
パラレル:手順4
赤紐を右側一番上の通し穴に内から外へ向かって通します。
パラレル:手順5
白紐を右側下から三番目の通し穴に外から内に向かって通します。
パラレル:手順6
白紐を左側一番上の通し穴に内から外へ向かって通します。
こうすると前面に3本、平行に靴紐が通った状態になります。
パラレル:手順7
紐を結んで完成。
見た目はシングルとほとんど変わりありません。
靴紐を交互に通していく事で、紐の緩みが起こりにくく、かつスマートな仕上りです。
カジュアルな印象の「オーバーラップ」
左右の靴紐を交差させながら編み上げるように通していきます。しっかり絞める事ができ、緩みにくいのという特徴がありますので、スニーカーや登山靴などで多く用いられています。見た目もカジュアルな印象になります。
オーバーラップ:手順1
一番下の通し穴(鳩目・アイレット)に、外から内に向かって長さが左右均等になるように通します。
オーバーラップ:手順2
白紐を左側下から二番目の通し穴に外から内に向かって通します。
オーバーラップ:手順3
赤紐を右側下から二番目の通し穴に外から内に向かって通します。
オーバーラップ:手順4
手順2.と同様に、赤紐を左側下から三番目の通し穴に通します。
オーバーラップ:手順5
手順3.と同様に、白紐を右側下から三番目の通し穴に通します。
オーバーラップ:手順6
白紐を左側一番上の通し穴に通します。
オーバーラップ:手順7
赤紐を右側一番上の通し穴に通します。
紐が編み込んだような交差した状態の仕上りになります。
オーバーラップ:手順8
紐を結んで完成。
シングルやパラレルに比べて動きのある表情で、カジュアルな印象になります。
しっかり紐を絞めるには最適です。