5日、石川県珠洲市で震度6強を観測する地震があり、富山県内では最大震度4を観測した。専門家は今後も地震が続く可能性を指摘している。一方、ツイッターでは「富山県民は地震耐性がない」といった投稿が相次ぎ、「富山県民」「地震耐性」がトレンド入りした。緊急地震速報が鳴ったらどうすればいいのか、今できる対策は何か。あらためてまとめた。

最大震度5弱予想で発表、予測に誤差・遅れも

 緊急地震速報は、最大震度5弱以上の揺れが予想される時に、震度4以上の揺れが予想される地域に対して発表される。発表されてから実際に強い揺れが来るまでの時間は、長くても十数秒から数十秒と極めて短い。震源の近くでは、強い揺れが早く来るため、発表が間に合わないこともある。

速報が鳴ったら-【屋内編】

 緊急地震速報が発表されてから揺れが来るまでの間に何ができるのか。政府広報オンラインや気象庁の情報を参考にまとめた。周りの人に声をかけながら「あわてずまず身の安全を」が大原則となる。

 まずは屋内編。トイレに行くときなどでも肌身離さずスマートフォンを持ち歩くと、万が一、閉じ込められた時に助けを呼べる。

▽家の中にいるとき
頭を保護しながら、大きな家具から離れる。丈夫な机の下などに隠れる
・あわてて外に飛び出さない
・調理中の場合、目の前にいて消せる時は消すが、離れているとき無理しない。料理や油のやけどに注意
・扉を開き、避難路を確保する(トイレなど閉じ込めに注意)

▽人が大勢いる施設にいるとき
・施設の職員や従業員の指示に従う
・その場で頭を保護し、安全な姿勢をとる
つり下がっている照明の下にいる場合は離れた所に避難する
・出口や階段に慌てて殺到しない
・エレベーターにいるときは最寄りの階で停止させて、すぐ降りる

気象庁のホームページより

速報が鳴ったら-【屋外編】

 次は屋外編。富山県民は車を運転しているケースが多いかもしれない。よっぽどの大地震でない限り、停車することはなさそう。速報の音にびっくりして、急ブレーキを踏むと追突される恐れがあるので注意したい。

▽屋外にいるとき
ブロック塀は倒壊、自動販売機は転倒の危険があるので、そばから離れる
ビルの壁、看板、割れた窓ガラスが落下する恐れがあるので、建物から離れる
・山やがけの近くにいるときは、落石、がけ崩れに注意し、できるだけその場から離れる

▽車を運転中
急ハンドルや急ブレーキをかけない。緩やかに速度を落とす
・停止する場合はハザードランプを出し、道路の左側に寄せる

▽鉄道・バスに乗っているとき
・つり革や手すりにしっかりとつかまる

家の中の安全確認、家族で話し合い

 緊急地震速報が鳴ってからの対応には限界がある。速報が発表される前、つまり日ごろから、家の中の安全確認をしておきたい。

 「今、この部屋で地震が起こったらどうなるか」と具体的にイメージすることが大事だ。大型家具が転倒したら、避難路がふさがれたりけがをしたりする恐れがある食器棚や窓ガラスの周辺は破片で歩けなくなる恐れもある。家具の固定や窓ガラスにフィルムを貼る大がかりな対策は有効はもちろん、部屋の片付けをするだけでも、災害対策になる。

 家族で非常時の連絡方法や避難場所を確認するにもいい機会だ。万が一スマホが使えないときはどうするか、考えておくことも大事。キャッシュレス決済の時代だが、公衆電話で使える小銭やテレホンカードを災害対策として用意しておくのもお薦めだ。

 携帯電話各社は災害用伝言版を提供している。この機会に確認しておくといいだろう。

気象庁「緊急地震速報を見聞きしたときは」(外部サイトに移動します) 

政府広報オンライン いざそのとき、身を守るために!(外部サイトに移動します)