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週刊地震情報 2024.1.14
能登半島の地震活動続く 北海道では震度4の地震

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2024/01/14 10:13 ウェザーニュース

この1週間で国内で観測された有感地震の回数は、令和6年能登半島地震の活動が継続し、多い水準が継続しています。能登半島周辺以外では、北日本で地震の活動が目立ちました。

震度3以上の地震は能登半島周辺で13回、そのほかに4回発生しています。(1月8日~14日10時の集計)

国内:9日(火)に最大震度5弱の余震

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佐渡付近の地震
9日(火)17時59分頃、佐渡付近を震源とするマグニチュード6.1、深さ27kmと推定される地震が発生しました。

この地震で新潟県長岡市で最大震度5弱、新潟県三条市、柏崎市、上越市、新潟市、佐渡市、石川県七尾市、輪島市、珠洲市などで震度4を観測しています。

能登半島地震の余震としては、1日(月)の本震直後の16時18分と並ぶ最大規模です。地震のメカニズムは北西ー南東方向に圧力軸を持つ逆断層型で、一連の活動と同一のタイプになっています。活動域の最も北東側で発生しましたが、その後の活動域の拡大はみられませんでした。

有感地震は1日に20回前後発生

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本震の発生直後に比べると有感地震の数はだいぶ少なくなりました。それでも発生から10日が経った11日(木)で20回、12日(金)は26回と多い状態は継続中です。12日(金)、13日(土)には最大震度4の地震が起きています。

能登半島地震は活動域が陸地から近いため、マグニチュード5前後の規模の地震でも、震源近くでは震度5弱〜5強の強い揺れになる可能性があります。引き続き強い揺れへの警戒が必要です。
» 令和6年能登半島地震 被災地支援のための天気サイト

国内:北海道道東で最大震度4の地震

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13日(土)15時56分頃、釧路地方北部を震源とするマグニチュード3.9、深さ約10kmと推定される地震が発生しました。

この地震で北海道弟子屈町で最大震度4を観測しています。釧路地方北部を震源とする震度4以上の地震は、現在のような観測網が構築される前の1967年以来です。

今回の地震が発生した阿寒・弟子屈地域は知られている活断層はないものの、活動が活発なエリアです。前述の1967年の地震はマグニチュード6.5、深さは12kmで震源から離れた釧路市や網走市で震度4を観測しています。

そのほかにもマグニチュード6クラスの地震は度々起きていて、1959年には2時間ほどの間にマグニチュード6.3と6.1の地震が相次いで発生し、被害に見舞われました。

世界:アフガニスタンでM6.4の地震

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世界のM4.5以上の地震(USGSホームページ引用/ウェザーニュース加工)
アメリカ地質調査所の解析によるマグニチュード6以上の地震は2回発生しています。最も大きな規模の地震はフィリピン・ミンダナオ島の南の海域で発生したマグニチュード6.7です。

今回注目する地震は日本時間の11日(木)夕方にアフガニスタンで発生した地震です。震源はアフガニスタンの北東部で、地震の規模はマグニチュード6.4、深さは約207kmと推定されています。

アフガニスタンでは昨年10月にマグニチュード6クラスの地震が立て続けに発生し、大きな被害となりました。今回の地震は10月の地震の震源となった西部ではなく、北東部が震源で、深さも200km以上とタイプが違うものです。

地震の規模は大きかったものの、震源が深かったため地表付近まで強い揺れは到達しませんでした。アフガニスタン北東部はインドプレートとユーラシアプレート境界の少し北側に位置し、規模の大きな深発地震がしばしば発生しています。2015年にはマグニチュード7.5の地震があり、このときは大きな被害につながりました。

出典・参考
※日本国内の震源・震度の情報は特に記載が無ければ気象庁より。海外の震源情報は特に記載が無ければアメリカ地質調査所(USGS)より。発表機関により震源情報に差が生じることがあります。