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先を考え、頼られる存在に 高知マネジャー・森岡俊行君2012年3月26日8時3分 高知高校野球部のマネジャーは1人だけ。3年の森岡俊行君だ。昨年1月に「プレー以外でもチームに貢献できるはず」と自ら志願した。島田監督が知る限り、男子の専従マネジャーは初めてだ。 内野手で高知高校に入った。しかし1年生の秋くらいから腰の筋を痛めた。低い姿勢でゴロを捕ろうとしても動きが鈍くなり、球を追えなくなった。 中村敏彦部長(56)にマネジャー転向を相談すると、「周りに指示を出して練習を効率良く進める重要な役割だ」と言われた。おとなしい性格の森岡君は、自分に務まるか不安になった。はじめは声を出すのが恥ずかしく、指示するのもためらわれた。 昨年春、愛媛の強豪、松山商業の練習を見学に行ったときのこと。松山商の男子マネジャーはグラウンドでひとり監督のそばに立ち、次のメニューを聞くと選手たちに大声で伝え、練習をスムーズに動かしていた。マネジャーは監督をサポートし、選手たちとの間に入って、練習をつくっていくんだ、と気づいた。自分も見習おうと思った。 休憩前に仲間が飲む水を整え、次の練習の道具を準備して、常に一つ先を考えて練習が滞らないようにした。自分を鼓舞して大きな声を出し、てきぱきと指示を出すようにした。 夜は同級生の自主練を手伝う。法兼駿主将は「チームのために一番に動こうとしてくれる」と感謝する。 マネジャーになってからもずっとユニホームを着ている。「選手と一緒の気持ちになれるから」。みんなが困ったときに頼ってくれる存在になることが目標だ。 横浜戦は記録員を務める。ベンチに入れば、その場で選手と喜びを分かち合える。「元気に声を出して試合を盛り上げたい」と意気込んでいる。(滝沢卓) 高知ニュース
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