2年独学し合格、人気声優が40代で東大受験した訳 『声優、東大に行く』著者の佐々木望氏に聞く

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声優の佐々木 望氏
佐々木 望(ささき・のぞむ)/声優。1986年デビュー。アニメのほか、『ビバリーヒルズ青春白書』デビッドの吹き替えなど多くの作品で主要キャラクターを担当。英検1級、全国通訳案内士資格を持つ。仕事をしながら独学で2013年東京大学文科一類に合格。20年法学部を卒業。
声優としても東大生としても、異色の存在だ。『幽☆遊☆白書』の浦飯幽助、『銀河英雄伝説』のユリアン・ミンツ。多くのアニメで主要キャラクターを演じ、1980〜90年代の声優ブームで圧倒的な人気を得た。そんな著者が仕事の傍ら2年間独学し東京大学に合格したのは、今から10年前、40代後半のことだった。
声優、東大に行く 仕事をしながら独学で合格した2年間の勉強術
『声優、東大に行く 仕事をしながら独学で合格した2年間の勉強術』(佐々木 望 著/KADOKAWA/1650円/304ページ)書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。

──なぜ東大を受験したのですか。

英語を学べる大学に行こうと思ったのが発端です。私は子どもの頃から英語が好きでした。東大受験の数年前には英検1級に合格して、でも勉強すればするほど自分の英語力はまだまだだと感じました。そこで、大学に通ってアカデミックな英語を学ぼうと。

ただ、大学受験ではほかの科目の勉強も必要になります。であれば、学ぶ対象を最初から英語に絞ることはないんじゃないか。そう気づいたら選択肢が広がりました。多くを学ぶには、やはり総合大学。せっかくなら東大に行きたい──。東大受験へのワクワクとした気持ちが芽生えたんです。

──東大受験の勉強はそれまでの英語の勉強と違いましたか。

東大受験のための勉強は、試験対策という意味ではある程度必要です。その点で、気ままにしていた英語の勉強とは違いました。

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