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2017年04月20日

女優・永野芽郁インタビュー「自分らしく“自由”でいるには相手を信用すること」

永野芽郁 PARKS パークス タウンワークマガジン
映画やドラマ、CMでも印象的な存在感と透明感を放つ女優、永野芽郁さん。この春、自身がスカウトされた街でもある東京・吉祥寺を舞台とした映画『PARKS パークス』に出演。映画のことをはじめ、スカウトされてから8年、仕事に対する考え方が変わってきたという永野さんの仕事観についてもお話しをうかがいました。

自分のスタート地点である吉祥寺を舞台にした映画に出られて本当に嬉しい

永野芽郁 PARKS パークス タウンワークマガジン
――永野さんが出演された映画『PARKS』は井の頭公園をはじめ、吉祥寺や三鷹を舞台とした内容ですが、永野さん自身が吉祥寺でスカウトされたんですよね。

そうです。小学校3年生のときに母と買い物に来ていたときに、今の事務所の方に声をかけられました。吉祥寺は家族で買い物や食事に来る街、というイメージだったのでまさか自分がスカウトされるなんて思いもしなかったですね。私にとって「スタート地点」である場所を舞台とした映画に出演できるのは、思い入れがあるからこそ嬉しくて。

――吉祥寺に行ったことがある人なら誰しも知っている場所が魅力的に映画に登場しますよね。

吉祥寺のいいところを切り取って、とても美しく仕上げた映画だと思います。撮影で移動するときはキャストもスタッフさんもみんな自転車だったんですよ。井の頭公園を自転車で疾走していました(笑)。

――永野さんが演じた「木下ハル」という女の子はすごく人なつこくて、すぐに友達が作れるタイプでしたけど、永野さん自身もそんなイメージがあります。

確かに、ハルの明るさや自由な感じは似ていると思いますね。でも、すごく不思議な部分も持っている女の子。そこは似ていないかな(笑)。

言い訳をしていたときは気持ちが本当に不自由だった

永野芽郁 PARKS パークス タウンワークマガジン
――永野さん、自由なんですか?

どんどん自由になってきたと思います。小学3年生でこの世界に入って、自分がやりたいと言ったにもかかわらず、自分の力不足が悔しくて認めたくなくて「私、お芝居は向いていない!」とか「まだ学生なのに、大人と同じことを求められたって無理!」と思うことで逃げていたんですよね。この頃は本当に気持ちが不自由になっていました。でも、15歳のときに初めて『俺物語!』という映画でヒロインに抜擢されて、共演した鈴木亮平さんのプロ意識にこれまでの自分が中途半端だったということを突きつけられたんです。10代だからって言い訳できないし、甘えも通用しない。芝居をするなら、みんな同じ土俵なんだと。そう思うと気持ちが自由になったんですよ。

――逃げることをやめて、真正面からぶつかったほうが自由になったんですか?

そうなんです。できないことをいろいろ言い訳するより、「できません!」って言ったほうが自由だと思いませんか?

――確かに、言い訳をするほうが不自由に感じます。

不自由なときは「自分がない」から、演技をする前に監督にひとつひとつ確認をしないと動けなかったんです。でも、「まずは自分がやりたいことをやってみて、それが違うのであれば別のやり方を考えよう」と思うようになったんです。まずは自由にやってみる。違うことを恐れない。

ツラくても仕事を続けるのは、そのあとに“いいこと”が待っているから

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――きっと、自分の演技に自信がでてきたからではないですか?

いろいろな作品に出させていただいて、監督や役者、スタッフなど多くの人と出会って少し余裕が出たのはあるかもしれません。ただ、演技に自信はないんですよ。自分のお芝居を試写で観て納得できたことは一度もありません。なぜ、自分の芝居はこうなってしまうんだろうと、自分自身に腹が立ってしまったり。でも、納得してしまったら、きっと私は演じることを辞めてしまう気がします。

――毎回、納得しないから役者を続けているんですね。

「この芝居、誰にもマネできない」と思えるような演技をしたことがないので、それができるまではやめないと思います。それにお芝居をすることは純粋に楽しい。ここまで夢中になれるものって他にはないので。

――その楽しさの理由ってなんだと思いますか?

「ツラさの後の嬉しさ」かもしれません。芝居をしているときは忙しさや難しさに「もう、限界です!」と思うこともあるんですけど(笑)、でも、そのツラい時期を乗り越えると“めちゃくちゃいいこと”が待っているのを知っているからだと思います。

――“めちゃくちゃいいこと”とは?

映画が公開していろいろな人に観ていただいて、感想をもらえることです。いい言葉も悪い言葉も、すべて自分にとってプラスになるので。その言葉で一喜一憂するんですけど、どの言葉も必ず今後に生かすことができますから。

――人って周りからの言葉…特に一緒に仕事をしている人の言葉や態度に一喜一憂して気持ちが振り回されてしまうことって多いと思うんですけど、永野さんはそういうことはありませんか?

私は仕事仲間からの言葉は喜びしか感じないんです。たとえ批判や注意でも「この人は私のことを見てくれているから、こう言ってくれるんだ」と仲間の意見はすべて受け止めたい。こう思えるようになったのも、きっと自分が自由になったからかもしれないです。

周りに受け止めてもらうには、まず自分が周りの人を信じること

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――永野さんにとって「自由」は自分らしくいられるキーワードなんですね。どうすれば自由でいられるんでしょうか。

仕事仲間や自分の周りにいる人たちを信じること。昔は私が自分らしくいたところで、周りにメリットはないだろう、なんて勝手にひねくれた考え方をしていましたけど、最近は主演をやらせていただく機会も増え、現場にいる時間も長くなったときに、「こんなに長い時間いるなんて家族みたい」と思うようになったんです。そうすると「家族に自分を偽らないよな…」と考え始めて「現場にいる仕事仲間は大きな家族だ!」と思うようになってから、すごく自分らしくいられるようになりました。自分が周りを信じないと、周りも自分を信じてくれないし、受け止めてもらえないんですよね。

――10代でその考えに行きついたのはスゴイですね。

まったくセリフがない現場からスタートして、少しセリフをもらえるようになってきて、ちゃんとセリフがあるようになって、主演をいただけるようになって…と一歩一歩、経験を積んできて、やっと分かった気がします。だから、悩んだり悔しかったりという経験は、そのときはツラくても絶対にあとで役に立つんですよ!

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■Profile
永野芽郁(ながのめい)

1999年9月24日生まれ、東京都出身。『ハード・リベンジ、ミリー ブラディバトル』で映画デビュー。『俺物語!』でオーディションを勝ち抜きヒロイン役を掴む。今後は映画『帝一の國』『ピーチガール』の公開が控えている。

■映画情報
『PARKS パークス』

4月22日(土)テアトル新宿、4月29日(土)吉祥寺オデヲンほか全国順次ロードショー

永野芽郁 PARKS パークス タウンワークマガジン

©2017本田プロモーションBAUS


井の頭公園の脇に立つアパートに住む大学生の純(橋本愛)は恋人にフラれ、留年通知が届きと絶不調。そんなとき、見知らぬ高校生(永野芽郁)が訪ねて来て、亡くなった父親の遺品から出てきた昔の恋人の手紙を手掛かりに、2人で恋人を探すことに。しかし探したあてた恋人の家を訪れると孫のトキオ(染谷将太)が祖母の死を告げる。彼女の遺品の中からオープンリールテープを見つけた3人は、そこに録音されていた途中で途切れている曲を完成させようと試みる。

取材・文:中屋麻依子 撮影:八木虎造

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