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第1回 ─ やついいちろう(エレキコミック)にとっての〈PUNK ROCK STANDARDS〉

連載
TALKIN ABOUT MY STANDARDS!!
公開
2005/12/08   13:00
更新
2005/12/29   19:32
テキスト
文/やついいちろう

パンク生誕30周年ともいわれる2006年を前にその歴史を振り返る動きが盛り上がるなか、タワレコでは12月8日にパンク音楽を普遍的に奥深く紹介するガイドブック「bounce book PUNK ROCK STANDARDS」を発売しました(詳細はコチラ!!)。本コーナーではこのパンク歴史30周年&書籍出版を記念した短期連載企画として、今回より三週連続でパンクを愛してやまない(かつ意外な!?)ミュージシャン、タレントの方からのパンクロックへあてたメッセージ〈私にとってのパンク〉をご紹介します。第一回目に登場するのは…。

やついいちろう(エレキコミック)


僕にとってパンクといえばザ・ブルーハーツだ。

三重県四日市に住む身長140センチの坊主頭の僕は一発でヤラレてしまった。それまではロックなんて知らなかった。歌謡曲が音楽だと思ってたから。ベストテンとかトップテンとかに入ってきたのしか聴いた事がなかった。そんな時一本のテープがクラスの友達から回ってきた。確かマクセルのテープだったと思う。そこにはそいつの字で〈ブルーハーツ〉と書いてあった。「めちゃめちゃ良いから聴いてみなよ」ってそいつは言った。家に帰って親父のシャープのコンポでそのテープを聴いてから僕はアっという間にパンクロック好きになった。寝ても覚めてもそのテープを聴き過ぎて伸び伸びになり“リンダリンダ”なんて転調しまくりの曲に変わっていた。

その日から今まで聴いてたものが急に馬鹿馬鹿しいものに感じた。そこからクラッシュやピストルズ、ラモーンズなんかを振り返って聴き出した。気付いたらすっかりロック野郎になっていた。考え方も変わってしまった。それまではカッコつけてカッコ良く振る舞ってる奴がカッコ良かったのに急に馬鹿に見えてきた。そいつがそいつらしく生きてる事の方が見かけより大事な気がした。

上手くても下手でもどっちでも良いからリアルなものが好きになった。今やどんな分野でもパンクって言葉が使われてる。〈あのラーメン屋パンクだな〉とか言うもんね。だいたい僕はパンクなものが好きだ。なんかウソがないと感じるものにパンクって付けてる。僕も〈あの人パンクだね〉って言われるような人になりたいと思う。そのためにもこの本読んで勉強したいと思います。本物と偽物がわかるようになるために。

PROFILE

エレキコミック
〈やっつん〉ことやついいちろうと、今立進からなるお笑いコンビ。バラエティ番組等で活躍するほか、12月7日には原宿クエストホールでのステージの模様を収録した最新DVD「デタラメオンザビーチ」が発売された。また音楽活動も盛んで全曲曽我部恵一の作曲&プロデュースによるアルバム『エレベスト』を発表している。


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