コンクール最優秀賞に、大船渡高の生徒会誌「銀杏」 27年度版

▲ 受賞を喜ぶ出羽さん㊧と黄川田さん=大船渡高校

 県立大船渡高校(高橋正紀校長)の生徒会誌「銀杏(ぎんなん)」平成27年度版が、第48回岩手県高等学校生徒会誌コンクールで最優秀賞に選ばれた。同校が最優秀賞に輝いたのは初めてで、編集に携わった生徒たちは喜びに包まれている。17日には盛岡市のホテル・サンセール盛岡で表彰式が行われ、生徒2人が出席。表彰状と記念品を受け取った。
 同コンクールは、県高等学校教育研究会生徒指導部会が主催。県内の高校での生徒会活動の健全な発展を図り、生徒指導の糧とすることを目的に毎年開かれている。
 28年度は県内72校が参加。8月23日に審査が行われ、同校が最優秀賞に輝いた。同校では前年度のコンクールで優秀賞に選ばれるなど入賞経験はあるが、最優秀賞は初めて。
 同校の生徒会誌「銀杏」は、生徒会誌編集委員会が中心となって企画・取材を行い、年に一度発行される。
 27年度版は「Link(リンク)」をテーマに、他校・先輩・地域とのつながりを特集した。
 「他校とのリンク」としては水沢高校、鳥取東高校、兵庫県神戸市のカナディアンアカデミーなどとの交流の様子を伝えた。「先輩とのリンク」は、同校OBの大学生に大学生活や高校時代の思い出をインタビュー。「地域とのリンク」では、1年生が地域の企業・団体・官公庁で職業体験する「ジョブシャドウイング」の成果をまとめた。住田町社会福祉協議会や陸前高田市立博物館、大船渡市大船渡町の明和保育園などでの体験を報告している。
 いずれも同校の取り組みや生徒が考えるうえで参考になる情報を生徒目線で取り上げている。
 このほか、3年生の高校生活を紹介したり、大学教授を招いた「一日総合大学」の講義を受けた生徒から感想や講義に関するクイズを出してもらうなど、工夫にあふれた内容となっている。
 17日の表彰式には、同委員会委員長の出羽海春さん(2年)と委員の黄川田風香さん(1年)が出席し、表彰状と記念盾を受け取った。
 出羽さんは「1学期から企画を立てたり取材したが、完成が締め切り直前になってしまった。各委員会の写真を載せることになっていたが、撮影日に委員全員がそろわないことなどに苦労した」と振り返る。受賞については「素直にうれしい。全校生徒の協力に感謝したい」と笑顔で話していた。
 28年度版の銀杏は制作の真っ最中。委員たちは取材などで忙しく動き回っている。
 黄川田さんは「表彰式のあとに行われた生徒会誌の研究会が参考になった。他校の良いところを吸収して今年の会誌に生かしていきたい」と力を込めていた。