フリーアナウンサーの本田朋子が、9月16日にレシピ本「栄養満点の献立が迷わずに決まる!本田朋子のweekly献立」を出版する。本田は、男子プロバスケットボールの五十嵐圭との結婚により食の大切さを痛感。試行錯誤しつつも、自身も働きながら食で家族をサポートしている。また、自身はフジテレビのアナウンサーとして活動していたが、2013年に結婚に伴い、フジテレビを退社。その後は、育児や地方への移住など、ライフスタイルが大きく変化した。フジ所属時代は「不規則の極み」だったと苦笑いで振り返るほど「仕事が一番」だったというが、結婚後には人生の“優先順位”が変わり、「本当に大切なもの」が見えてきたと語る――。
夫をサポートする料理、たどり着いた「気持ちを上げる食事を出すこと」
――まずは、今回の著書を執筆しようと思った理由をお聞かせください。
アスリートの主人と結婚してから、食の大切さを心底痛感したことがきっかけでした。結婚当初は、毎日料理を作っていく中で、一品でも多く品数を増やそうと試行錯誤の連続で、働きながら食で家族をサポートすることの大変さも感じていたんです。でも、結婚9年目を迎えた今は、自分なりの確たるルールができ、毎日のごはんづくりが楽になりました。そういった自分の負担を減らしながら家族をサポートする方法を、私と同じく仕事と育児を両立されている方々に共有できたらという思いで、今回執筆させていただきました。
――そもそも、料理にはいつから興味があったのでしょうか?
愛媛から上京して、一人暮らしを始めた大学時代からですね。「毎日の食事をどうしよう」と考えた時、母が毎日フルタイムで働きながらも、必ず温かくて美味しいご飯を作ってくれたことを思い出したんです。だから、自分も頑張ろうと思い、自炊を始めました。あと、大学生で時間に余裕があったこともあり、料理教室に通ったりもしましたね。教室では、一緒にレッスンを受ける主婦の方たちとお話しする機会もあって、皆さんからは、毎日ご飯を作ることの大切さや時短で料理をするためのコツを教えていただいたことを覚えています。そうした中で、料理は楽しくて、心を豊かにしてくれることだと気が付いたんです。
――大学卒業後、フジテレビに入社されたわけですが、多忙なアナウンサー時代も自炊にはこだわっていましたか?
あの頃は、本当に不規則の極みみたいな生活をしていました(笑)。早朝5時に起きてスポーツの取材に行き、コンビニで買ったおにぎりで小腹を満たしてもう一仕事。その後、会社に帰って社員食堂でカツ丼を10分ぐらいで食べ、30分仮眠してから夜の「すぽると!」に臨む…みたいな。そんな生活を続ける中で、身体に不調をきたすこともありました。なので、休みの日は自分のためにちょっと良い食材を買って、料理本を参考に特別な一品を作るというのが、当時の楽しみになっていました。不規則な生活をしていたからこそ、より食の大切さを感じていましたね。
――ご結婚後、ご主人をサポートするためにどんな食事面の工夫をされているのか教えてください。
プロのアスリートを支えるためにはこちらもプロフェッショナルの知識が必要だと思い、結婚後は「アスリートフードマイスター」の資格を取得しました。そこから2年ほど、主人ならではのオーダーメイドな食事作りを考えていく中で、たどり着いたのは、本人の気持ちを上げる食事を出すことが、一番大事だという考え方でした。うちの主人は理詰めで話してもダメなタイプ。プレーも感覚を大事にしている人なんです。だから、「この野菜にはこの栄養素があるんだよ」っていちいち説明するよりも、栄養バランスに配慮しつつ、パッと見た印象で「美味しそう」と食欲をそそるような料理を作るように心がけています。
出版元:KADOKAWA
著者:本田朋子
定価:1,650円(本体1,500円+税)
発売日:2021年09月16日