定義・向いている人 ベンチャーとは?わかりやすく解説

そもそもベンチャーとは何か、疑問に思っている方が多くいらっしゃるのではないでしょうか。

この記事では、ベンチャー企業の定義やベンチャー企業に向いている人、大企業・中小企業との違いをわかりやすく解説します。

ベンチャー企業とは?定義・種類を解説

まずは、ベンチャー企業の定義や種類、成長ステージなどの基本事項について解説します。

ベンチャーとは新しいサービスやビジネスを展開する企業

ベンチャー企業とは、新しいサービスやビジネス、事業を展開する企業を指します。

「資本金○○円以下」「創業△△年以内」などの明確な定義がないため、同じ企業でもベンチャー企業として扱われる場合もあれば、そうでない場合もあります。

代表的なベンチャー企業の特徴は以下の通りです。

  • 成長過程にある
  • 新しい事業・サービス・ビジネスを展開している
  • 大企業が着手しにくい事業を立ち上げている

ベンチャー企業には成長ステージが4つある

ベンチャー企業は、成長段階や従業員数によって4つのステージに分けられます。

若いものから順にシード、アーリー、エクスパンション、レーターです。それぞれの定義は以下の通りです。

ベンチャー企業の成長ステージ。以下、ステージ:定義。シード:商業的事業がまだ完全に立ち上がっておらず、研究および製品開発を継続している企業。アーリー:製品開発および初期のマーケティング、製造および販売活動を始めた企業。エクスパンション:生産および出荷を始めており、その在庫または販売量が増加しつつある企業。レーター:持続的なキャッシュフローがあり、IPO(※上場)直前の企業等。

※出典:VEC『ベンチャー白書2018

ステージが上がるにつれて売上規模、従業員数は増え、業績や事業が安定していく傾向にあります。

一方で、企業が安定してくると、「創業者とともに会社をつくり上げる」「事業の立ち上げに貢献できる」などのベンチャーらしさは失われていく可能性があります。

ベンチャーと混同されやすい企業・組織

スタートアップ、ジョイントベンチャーなど「ベンチャー企業」と区別しにくい言葉があります。ここでは、それぞれの特徴を説明します。

スタートアップ

スタートアップとは、新しいサービスやビジネス、事業を展開した上で、短期間で急成長している企業を指します。

ベンチャー企業とほぼ同じ意味で使われることも多く、とくにシード~アーリーステージにおいてスタートアップと呼ばれる傾向にあります。

※詳しくは→スタートアップとは?転職しても大丈夫?

ジョイントベンチャー

ジョイントベンチャーとは、複数の企業が出資をしあうことで作り出した新しい企業を指します。

出資したそれぞれの会社が、自社の強みを利用し、足りないスキルや資金、情報を補い合える特徴があります。

ジョイントベンチャーは、合弁会社とも呼ばれます。

社内ベンチャー

既存の企業の中で、新規事業を立ち上げた組織を指します。企業の資金やノウハウ、社員などを活用し、事業をつくり出します。

新たに別会社が誕生するわけではありません。

ベンチャーキャピタルとは

ベンチャーキャピタルとは、ベンチャー企業やスタートアップ企業などの未上場企業などへ出資を行う組織・会社を指します。

ベンチャーキャピタルからの出資は、資金額が少ない企業にとっては大きなよりどころとなります。

 ベンチャーに向いている人とは?チェックリスト

ベンチャー企業で働いてみたいと漠然と考えている方に向けて、ベンチャー企業に向いている人のチェックリストをご用意しました。

チェックの数が多いほど、ベンチャー企業への適正度が高いといえます。

ベンチャーに向いている人チェックリスト

成長したいと思っている人

ベンチャー企業は、新しい事業やサービスを生み出す会社。そのため、新しいものを生み出すには何が必要なのかを自ら積極的に考え、向上心を持って取り組む姿勢が求められます。

社員自身の成長が、会社の成長につながるケースが多々あります。

仕事を全力で楽しめる人

ベンチャー企業は、個人の裁量が大きい・仕事量が多いという傾向があります。

それを「大変」「責任重大」とネガティブに捉えるのではなく、さまざまな仕事に取り組めて楽しいとポジティブに捉えられるならば、ベンチャー企業への適正はあるといえるでしょう。

自分で何かを生み出すことが好きな人

経営基盤が安定していないケースが多いベンチャー企業。経営を安定させるためには、会社の核となる事業やサービスが必要です。

自分の力で新しいサービスをつくりたいというクリエイティブな気持ちがある人は、歓迎されるでしょう。

挑戦することが好きな人

ベンチャー企業では若手のうちから大きな仕事を任されることもあるので、たとえそれが未経験の仕事であっても、果敢に挑戦する姿勢が大切です。

また、会社のサービスや福利厚生などが整っていない場合が多いので、より良い会社にするため改善したいという意欲があれば、その姿勢が評価に繋がる可能性もあります。

落ち込みにくい人

新しいことに挑戦する機会が多いので、失敗しても落ち込まず、すぐに学びに変える力が必要です。

加えて、ベンチャー企業には事業のマニュアルなどが存在しない場合が多々あるため、思うように進まなくても諦めないタフさが求められます。

プレゼン能力が高い人

ベンチャー企業は若手のころからクライアントや社員に対してプレゼンを行う機会が比較的多くあるため、わかりやすく説得力のあるプレゼンができる力があれば、強い武器になります。

いつか起業・独立したいと考えている人

仕事を通して達成したい目標が明確な人は向いています。ベンチャー企業は、やりたいことに挑戦しやすい環境である場合が多い傾向にあるためです。

特に起業を考えている人には、社長と社員の距離が近いことから、経営の仕組みや理念を学べることもあるため、おすすめです。

100人中97人はNG!?ベンチャー転職の厳しい現実

上のチェックリストを見て、「自分はベンチャー向きかも…」と思った人もいるのではないでしょうか。

ですが、ベンチャー・スタートアップ企業専門の転職エージェントによると、「100人中97人はベンチャー転職をおすすめできない」なのだとか。

ベンチャー企業に転職していいのはどんな人なのか、ベンチャー企業で活躍するための2つの条件など、ここでは紹介しきれなかったポイントを下記の記事でまとめています。

コラム:ベンチャー企業を起業したい人へ【費用や手続き】

ベンチャー企業を起業する際は、起業するための手続きの流れ・費用・期間を把握しておくことが必要です。

起業するまでの手続きの流れは、以下の通り。

  1. 印鑑、記申請書などの必要な書類、資金の用意
  2. 定款の作成・認証手続き
  3. 銀行口座に資本金を振込
  4. 法務局で登記申請、登記簿謄本の取得
  5. 法人設立届出書などの必要な書類を役所へ提出
  6. 銀行口座の開設

起業の手続きに必要な最低限の費用は、約30万円(印鑑作成:約1.5~3万円、定款の作成・認証手続き:約9万円、登記申請・登記簿謄本の取得:約15万2,000円)です。

この30万円は、会社の登記にかかる費用なので、必ず準備しておくべきお金です。

会社を設立するには最短でも約2週間の期間が必要です。

定款の作成と認証に、約1週間。資本金の振込に、約2~3日。登記書類を作成し、登記申請を行うのに約3~4日。登記簿謄本の取得までに1週間~10日かかります。

ベンチャー企業へ就職・転職するには?

ベンチャー企業に転職する前に押さえておくべき知識・ツールについてまとめてご説明します。

本当にベンチャー企業で大丈夫? 中小企業・大企業と比較

ベンチャー企業に就職・転職する前に、働く上でどんなメリットやデメリットがあるのかを、中小企業・大企業と比較してみましょう。

ベンチャー企業と中小企業・大企業のメリット・デメリット。以下、項目:ベンチャー企業:中小企業・大企業。安定性:☓:◯~◎。福利厚生の充実度:☓:○~◎。裁量の大きさ:◎:◯~×。昇進のしやすさ:◯:◯~×。給料:△:△~○。

安定性は期待できない

ベンチャー企業は、経営基盤や会社の方針を固めるために成長している段階なので、中小・大企業より経営は不安定です。

ベンチャー企業の中でも、大企業や中小企業と同じように、設立から経った年月が長ければ長いほど、倒産することなく事業を存続できているため、経営は比較的安定していると言えるでしょう。

福利厚生は整っていない

ベンチャー企業の福利厚生は、整っていないケースがほとんど

ただ、企業によっては「朝ごはん無料サービス」「入社時に好きなパソコンを1台支給」など、ユニークな福利厚生を設けているところもありますので、採用サイトや求人票で確認してみましょう。

一方で福利厚生が一番充実しているのは大企業です。

手当や制度に加え、ハラスメント対策や社員寮、食堂なども充実している場合が多いでしょう。中小企業は企業によっては福利厚生が整っていない場合があります。

個人の裁量はかなり大きい

ベンチャー企業は、少ない社員で大きな事業を立ち上げようとしていることから、若手でも裁量の大きい仕事を任せてもらえやすい特徴があります。

中小企業も、比較的個人の裁量が大きいでしょう。

一方で、大企業は、昔から組織や仕事の流れが固まっているため、裁量が小さくなる傾向があります。

昇進は成果によってはしやすい

ベンチャー企業での昇進は、自分の成果や成長次第でしょう。

ただ、社員数が多いわけではないため、評価はされやすい傾向にあります。能力次第では若くして重役に就ける可能性もあります。

一方で、歴史の長い大企業や中小企業は年功序列の昇進制度が残っていることが多く、昇進の速度は遅いかもしれません。

給料は企業による

ベンチャー企業の給料は、経営状況や役職によってかなりの差があるため、一概にはいえません。

一般的に成果主義をとっている企業が多いため、業績が良ければかなりの高給をもらえる可能性はあります。

ただ、赤字を計上しているなど経営がうまくいっていない場合、高い成果を上げても給料が上がらないといった事態も起こりえます。給与に関する規定については、事前によく確認しましょう。

一方、歴史が長く事業規模の大きな大企業は、利益が大きく安定していることもあり、平均して給料が高いことが多いようです。

中小企業はまちまちですが、中には大企業に負けないくらい高給な企業もあります。

コラム:ベンチャー・中小企業・大企業の線引きって?

中小企業とは、中小企業基本法によって「資本金5000万~3億円以下・従業員50~300人以下の企業」と定義されているため、法律上はベンチャー企業も中小企業の一種と言えます。

しかし、一般に言う「中小企業」とはそうした中小規模の企業のうち、ベンチャー企業を除いたものを指します。

これはベンチャー企業が中小企業に比べ歴史が浅く、安定性よりも創造性や革新性を重視する傾向があるからです。

ベンチャー・中小企業・大企業の線引き。以下、業種分類:定義。製造業その他:資本金または出資の総額が3億円以下。もしくは従業員の数が300人以下。卸売業:資本金または出資の総額が1億円以下。もしくは従業員の数が100人以下。小売業:資本金または出資の総額が5000万円以下。もしくは従業員の数が50人以下。サービス業:資本金または出資の総額が5000万円以下。もしくは従業員の数が100人以下。

※参考:中小企業・小規模企業者の定義―中小企業庁

一方、大企業は「中小企業基本法で定められている企業よりも大規模な企業すべて」を指します。中小企業と違い、法律による定義は存在しません。

大企業は一般に事業規模が大きいため、有名な企業が多いでしょう。

給与や福利厚生が充実している傾向が強く、転職者・就活生の間での人気も高めですが、ベンチャーや中小企業に比べてスピード感が足りないといわれることもあります。

ベンチャーに強い転職サイトで情報収集

ベンチャー企業に転職したいと思ったら、ベンチャー企業に強い転職サイトで情報収集をしましょう。おすすめの情報サイトをご紹介します。

Green

ITやWEB業界に強い転職サイトです。営業、デザイナー、エンジニア、マーケターの求人を主に募集しています。

2020年1月14日時点で「ベンチャー」と検索すると、7,154件の求人が出てきます。

転職ナビ

営業、事務、ディレクター、保育士、公務員など幅広い職種を募集している転職サイトです。

2020年1月14日時点で「ベンチャー」と検索すると1,802件の求人が出てきます。

転職エージェントneo

営業、エンジニア、コンサルタント、不動産管理などさまざまな職種を募集している転職サイトです。転職ノウハウも発信しています。

転職ナビと募集している職種が多少異なるので、希望する職種で使い分けると良いでしょう。

2020年1月14日時点で「ベンチャー」と検索すると977件の求人が出てきます。

総合型転職サイトも駆使しよう

ベンチャー企業の求人が比較的多いサイトだけでなく、総合型転職サイトもチェックしてみましょう。

総合型転職サイトは、扱っている業種・職種と求人数が多い特徴があります。まだ業界・職種を絞っていない転職者には向いているでしょう。

マイナビ転職

大手人材広告企業のマイナビが運営している転職サイトです。求人情報はもちろん、転職ノウハウや転職イベントなどの情報も発信しています。

2020年1月14日時点で、12,158件の求人が掲載されています。

doda

大手優良企業の求人が豊富な転職サイトです。転職支援サービスが転職サイトとセットになっているのが特徴。

2020年1月14日時点で、79,552件の求人が掲載されています。

リクナビNEXT

人材採用広告事業のリクルートキャリアが運営している転職サイトです。求人情報以外にも、転職ノウハウや転職活動体験談、企業インタビューなどの情報も豊富です。

2020年1月14日時点で、40,784件の求人が掲載されています。

まとめ

ベンチャー企業に転職すると決める前に、ベンチャー企業のメリット・デメリットや大企業・中小企業との違いなどを把握し、自分に合った会社はどこか探してみましょう。

一言にベンチャー企業と言っても、仕事内容や待遇、雰囲気などは企業によって大きく異なりますので、興味のあるベンチャー企業があれば、積極的に情報収集を行うことをおすすめします。

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