#4 登坂淳一アナって今何してるの?実は俳優として主演ドラマにも挑戦?!フリー後のキャリアを聞いてみた

NHKを退職し、フリーアナウンサーとして活動している現在の登坂アナ。

局員時代と何が変わったのか?最近は俳優としてドラマにも出演してる?!

そんな、フリー後のキャリアについて伺いました!

【登坂淳一】

法政大学卒業後、1997年にNHKへ入局。インターネット上で「麿」の通称で親しまれるなど、幅広い層からの支持をえる。2018年に同局を退職し、フリーアナウンサー へ転身。

バラエティ番組に多数出演するだけではなく、ブログや各種SNSでの発信、俳優業など、幅広い仕事に挑戦中。

フリーアナウンサーになっての変化

ーーフリーアナウンサーになって6年ほど経ちましたが、お仕事の幅にはどんな変化がありましたか?

もうそんなに経ちますか。NHKを辞めてフリーになって6年ですか。本当に色々なことに挑戦させていただきました。

フリーアナウンサーという肩書きですと、ニュース番組でニュースを読んだり、イベントの司会をしたりしているイメージがあるかもしれませんが、今は比率としては、アナウンサーとあまり関係のない仕事の方が多くなっている気がしますね。マネージャーの仕事の取り方が影響しているのかもしれませんが(笑)

もちろんNHK時代に身につけたスキルや経験が活かされるお仕事もありますが、全く違うスキルが求められるバラエティ番組に出たり、ドラマに挑戦したりと初挑戦ばかりの日々ですね。SNSと言われるアプリもほぼ全部やっています。

僕と僕の妻の実体験から不妊治療や育児の発信も続けていきたいですし、新米パパの料理という分野のお仕事にも挑戦したいと思っています。

フリーになったことで起きた自分の生活スタイルの変化や、自分のこれまで体験や学びを発信していけたら、そして、それが誰かのためになれば、こんなにも有難いことはないですね。

見てくださる方が「なるほど、だから登坂はこんな仕事してるんだ」と納得を感じられる、そんな仕事に挑戦していますし、これからも挑戦を続けていきたいです。

共演してわかった芸人さんの凄さ

ーーNHKと民放ではかなり違いがありそうですが、印象に残ってることはありますか?

同じテレビの世界で生きてきた感覚でいましたが、全然違う世界があったんだ!と思うぐらいのたくさんの衝撃を受けました。

バラエティ番組に出演すると、ダウンタウンさんをはじめ、たくさんの芸人さんたちと共演する機会があります。子供の頃からテレビで見ていた明石家さんまさんともお会いできて、これはフリーにならなかったら実現しなかったことだろうと思います。

テレビを通して大笑いしながら見ていた、憧れの方々とご一緒するのは本当に不思議な感覚です。とても得難い経験だと思います。

NHKを辞めた、2018年の年末にはNTV『絶対に笑ってはいけないトレジャーハンター24時!』に出演させていただきました。

ダウンタウンさんは本当にとても優しくて、どういう方法でイジるのが正解か、どの程度までイジって大丈夫だろうかという加減まで、一瞬のやり取りの中から瞬時に判断されて、僕が少しでも笑いに繋がるように多くのことを配慮してくださる

ご一緒してみて、その凄さを目の当たりにしました。本当に感動でしたね。

フリー後には俳優としてドラマにも挑戦

ーー最近は俳優業のお仕事もあり、ドラマ主演もされたと伺いました。

そうなんですよ!ドッキリみたいな本当の話なんです!(笑)

ドラマ内の報道シーンのリポーター役や司会者役など、おかげ様でドラマや映画の仕事もいくつか頂けるようになりました。

昨年には主演ドラマの話まで頂いて(笑)マネージャーから話をされた時には、本当にドッキリかと思いました。

隠しカメラがあって、僕のリアクションをどこかスタジオで見られているのではないかと思いましたね。気が気で無かったです。

「スパイめし~異国グルメ潜入記」で主演

去年、「スパイめし~異国グルメ潜入記」というドラマでまさかの主演をさせていただくことになりました。僕は警視庁の公安の刑事役で、バディ役に和田正人さんが入ってくださって!今も自分で話していて、嘘みたいだなと思います(笑)

スパイめし公式サイト(https://www.necoweb.com/neco/sp/spymeshi/)より

縦軸としてのメインストーリーは、僕と和田さんが謎の赤いカバンを追うという話なのですが、カバンを追っていろいろな町に行き、その先々が都合良く外国人街だったり、外国料理店だったりするので、決まって異国料理を食べることになります。

なのでタイトル通り、基本はグルメドラマという認識で結構です。

昨年に1~2話が放送され、その続編となる3~6話が2023年11月からオンエアされます。

アナウンサーと俳優の違い

–以前とは全く畑の違うお仕事ですが、戸惑いなどはありませんでしたか?

僕自身、幼少期からドラマが大好きで、テレビドラマを観て育ちました。しかし、まさか自分が演じる側になるとは、ましてや主演をさせていただけることになるとは夢にも思いませんでした。

アナウンサーの仕事は「情報を伝える」ことだと思っています。大きく「表現」と括れば、アナウンサーの仕事も「表現」をする仕事といえます。

ただし、俳優は「表現そのもの」ですよね。自らの身体全部を使って「表現そのもの」になる仕事です。これは大きな違いで、撮影を終えた今でも「あの表現で正しかったのだろうか」と思い悩むことがあります。

撮影前も、果たして自分にはできるのだろうかという疑問と苦悩がなかったかというと全く逆で、むしろその感情が脳を支配していました。

スパイめし公式サイト(https://www.necoweb.com/neco/sp/spymeshi/)より

一方で人生は本当に挑戦の連続だとも思っています。

ポジティブにそう捉えて、今まで無縁だったことに、新しいことに、ためらわずチャレンジするべきだと決心し、引き受けさせていただきました。

「スパイめし」の綾部真弥監督

今回のドラマ「スパイめし~異国グルメ潜入記」は、綾部真弥さんが監督です。

綾部監督とは、2022年の市原隼人さん主演の映画「劇場版 おいしい給食 卒業」でご縁があり、給食をテーマにしたドラマですが、私は給食センターの職員役で出演しました。実に僕に似合った役を頂いてしまったなと自負しています(笑)

人生は一度だから、悔いなく生きよう

僕が主演をするということは、果たして本当に無謀なのか、無鉄砲なのか。

この悩みは常につきまとっていますが、僕がもう少し賢ければ「いやいや!私には荷が重すぎます」と断ったかもしれません。

しかし、この主演のお話に限らず、せっかくいただいたお話でもありますし、人生は一度しかないのだから、悔いなく生きてみよう。悔いのない選択をしていこう。そんな風に思ってチャレンジしています。

演技をいざやってみると、本当に難しさしか感じません(笑)やはり僕には厳しいなとも思います。

スパイめし公式サイト(https://www.necoweb.com/neco/sp/spymeshi/)より

それでも、引き受けた以上は、自分の持てる全てを尽くして何とかしよう、監督の期待に少しでも応えようと毎日もがいていました。

綾部監督にはそんな気持ちを察していただいたのか、「このシーンはこんな風に呼吸をして、指先の向きはこの角度で、相手を諭すように演じてくれ」など演技素人の僕には分からない指示はありませんでした。

「登坂さんの思うままやってください」と笑顔で言ってくださったので、逆にごちゃごちゃとしていた頭の中がスッキリして、撮影に集中して臨めたと思います。

監督から言われた2つの注意

そんな綾部監督からですが、「この2つだけは注意して欲しい」と言われたことがあります。

それは「美味しく食べる」ことと「綺麗に食べる」ことです。

どちらもグルメドラマの鉄則ですが、「いただきます」から始まって美味しそうに食べる。その所作を1から教えてくださいました。

11月から放送される3~6話で食べるのは、まず、ガチ中華!(笑)本場中の本場、コアな中華料理が出てきます。

スパイめし公式サイト(https://www.necoweb.com/neco/sp/spymeshi/)より

それから、ブラジル料理、アメリカ南部の料理、ミャンマー料理など、いずれもお国柄を感じる個性的な面々が揃っています。

その絵力や画面から漂うデリシャス感は是非ドラマをご覧いただきたいんですが、本当に見たことも食べたことも無いものを食べますので、乞うご期待!

異国料理に対する心構え

劇中のキーワードとして「我々は今、国境を越えます!」という台詞が登場するんです。

バディのジョー(和田正人)とお店に入る時に、キマジ(登坂)が必ず言う決め台詞なのですが、これは異国料理を通して国境を越えるという意味なんです。

舞台は日本ですが、日本には色々な国から来ている方々がいます。そうした方々が日本の至るところにコミュニティを作って、仕事をして、生活している。

みなさん、何となくぼんやりとしたイメージはお持ちかもしれませんが、お店や料理を通して、本当にその魂みたいなものを体感するんです。

スパイめしYouyube (https://youtu.be/488XhSBRrFM?si=AJEIIPDA4hJ2wMBa)」より

その国々の料理、その国の人々が大切にしているものを、食事というコミュニケーションを通じて心の距離が近づいていく。初めて見たり食べたりすることで体験する。

当然ですが色々な国の色々な歴史があって、その数だけ食文化があるということを痛感しました。

撮影では料理店で何品もいただくのですが、「どれが一番国境を越えただろう?」「この料理が一番越えた感するよね!」みたいな話を現場でしながら、僕自身の中でも探しながら楽しませてもらいました。

ぜひ、気楽に観てもらえたら嬉しいですね。

圧倒的リアリティ

ーー「スパイめし」ここに注目してくれ!みたいな部分を教えてください。

ドラマに登場するお店は、実在するお店です。つまり、行こうと思ったら実際に行けてしまいます

なので興味が湧いたら、ぜひ食べに行ってほしいなと思います。本物のお店の人たちも出演していますので、ダブルで美味しい!そんな楽しみ方もして欲しいですね。

監督とも話していますが、ちょっとした草の根の国際交流と言っていいと思います。

友好のために、食や料理を通して仲良くなりましょう。そんな気持ちが詰まった作品になっていると思います。

次回#5予告

ーー将来アナウンサーを目指している人にアドバイスをお願いします。

僕の意見はこれまでの経緯から全く参考にならなそうですが(笑)

今になって分かることを僭越ながらお話ししますと、アナウンサーを目指そうとしてる人たちは、〇〇からまず始めてみてください。...

<#5へ続く>

\ 編集部PickUp /

今回インタビューした登坂淳一さんが主演するオリジナルドラマ「スパイめし〜異国グルメ潜入記〜」は、以下の日程で新作が放送されます。

#3【西川口 安老爺編】
11 月 18 日(土)23:30~

#4【鶴見 ユリショップ編】
11 月 25 日(土)23:00~

#5【横須賀 ナウリンズ編】
12 月 2 日(土)23:10~

#6【高田馬場 タウンジーカフェ編】
12 月 9 日(土)23:30~

詳しくはチャンネルNECO「スパイめし〜異国グルメ潜入記〜」特設ページ*をご覧ください。

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[ 編集:吉中智哉]

[撮影:梨本和成 / デザイン:舩越英資 ]

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探究ゼミ編集部
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