多摩美術大学統合デザイン学科卒業・終了制作展2021優秀作品賞
多摩美術大学統合デザイン学科卒業・終了制作展2021にて優秀作品賞を受賞した作品を紹介します。
【優秀賞】
以下、名前順で掲載しております。
HIGASHI Chizuru
東千鶴
「類似点をつなぐ」
人は無意識のうちに、色・形・質感・数・状況など様々な特徴をもとに、時には何かと比較して、目に映るものを判断していると考えます。
私は、素材と食べ物の類似点を見つけ、最小限の手を加えることでより強くその点をつないでみました。
似ているという発見と、その特徴をより近づけることを繰り返した作品群です。
目の前のものは、何を手がかりに見ているでしょうか
ゴルフボール、プラスチックケース、塗料他(17点、各3素材ほど)
H80mm × W120mm × D175mm他(全18点)
HIRATA Taeko
平田たえ子
「ゴミのぬいぐるみ」
毎日生活する中で当たり前に出るゴミ。それらは捨てられなくなるはずのものたちです。しかし、なんらかの理由で捨てられなくなったゴミはゴミ部屋、ゴミ屋敷と呼ばれるようになり近年大きな問題なっています。
私自身が我が家にゴミ部屋ができてしまったとき感じたゴミに対する嫌悪やハエが湧いても悪臭を放ってもゴミを捨てようとしない家族に対する怒り。それらをゴミをぬいぐるみに転換することで少しでも優しい気持ちに変えられないだろうか。そう考え、ぬいぐるみのゴミたちのゴミ部屋を制作しました。
この部屋の住人は30代独身のサラリーマン。彼はなぜ自分の住む部屋をゴミ部屋にしてしまったのでしょうか。
布 糸
200cm×200cm
HIROTA Yumeka
廣田結萌果
「おとの鑑賞」
おとの鑑賞
三重奏「カノン」を視覚化した映像作品
複数のパートが同じ旋律を追唱することで音楽が構成されるカノン。音が繰り返される構造を視覚的に表したらどのようになるのだろうという好奇心がこの作品を制作するきっかけでした。楽譜という点の情報を音楽に合わせて幾何学的なグラフィックや立体で表現することで、旋律の仕組みや構造を見る面白さを伝えたいと思い制作しました。
Illustrator,After Effects,プロジェクター 音源:パッフェルベル 『カノン』(ヴァイオリン演奏)
H1030×W728mm(1点)、H515×W728mm(1点)、H300×W300mm(3点)
FUJIOKA Maki
藤岡真祈
「回転する静物画」
心地の良いインタラクションと美しいグラフィックが融合したとき、人は驚いたり、何度か繰り返し遊んだり、記録や共有をしたり、そして楽しむことができます。そんなゲームのような体験に私は興味がありました。
そこで壁に飾られた一枚の絵画を鑑賞するとき、その絵画が自分の動きによって変化したら面白くなるのではないかと思いました。
45枚の油絵の具で描いた絵をアニメーションにし、手前に設置された踏み台に乗ることで、静止状態であった静物画が回転しはじめます。
絵画を鑑賞すると同時に、遊びとしても楽しめる体験型の作品です。
油絵具,キャンバス,モニター,arduino,unity
H1700mm × W1000mm × D1800mm(1点)
H273mm × W220mm × D40mm(45点)
FUSE Yuta
布瀬雄太
「Happening!!」
イメージを表示するための物体メディアは、先史時代の壁画からディスプレイの誕生まで光源が必要不可欠であった。しかし、ディスプレイというメディア自体が発光するようになった事で、光源との関係性が大きく変わったのではないかと考えた。
これら「イメージと光」という視点によるメディア研究と、日常からの気づきを元に、光を遮る事で映像が可視化される作品を制作した。
バックライトフィルム, ディスプレイ, パーライト, AfterEffects, Photoshop
H910 ×W1284mm × D2400mm(1点)
MATSUOKA Ryo
松岡諒
「Lucet」
「光る、輝く」を意味する「Lucet(ルーケット)」。
転がしたり回したりする動きに呼応し、輝きを放つライトをデザインしました。
眩しすぎない微かな光は、あなたと周囲の世界とを切り離し、より大切な時間を提供します。
プラスチック
H130mm×W96mm×D96mm(本体)
H7mm×W56mm×D56mm(充電器)