- 2020-4-17
【はじめに】
4月10日より上演予定されていた斬劇『戦国BASARA』豊臣滅亡は、新型コロナウイルス感染症の拡大を踏まえ、全公演開催自粛となりました。
スマートボーイズでは、自粛発表前となる3月24日、稽古場にてキャストインタビュー及び稽古場風景の取材を実施。
残念ながら公演は自粛となりましたが、キャスト及びスタッフの公演に対する想いを、一人でも多くの方々に届けたいということで、この度制作サイドの了承を得て、掲載することとなりました。
2020年4月17日 スマートボーイズ編集部
斬劇『戦国BASARA』シリーズの最新作となる斬劇『戦国BASARA』豊臣滅亡が4月10日より、品川ステラボールにて開幕!
シリーズ第17作目となる今作では、沖野晃司さん演じる主人公の石田三成をはじめ、シリーズには欠かせない伊達政宗や真田幸村など総勢14名の武将が登場します。
≪ストーリー≫
天下統一を目前に、豊臣秀吉が斃れた―
豊臣の左腕でもある石田三成は、秀吉を倒した相手、伊達政宗に報復すべく、一路奥州に向かっていた。
絶対的権力者であった秀吉の死に、これを好機と豊臣を滅し天下を獲ろうと目論む者、新しい世を創るべく逡巡する者、秀吉の遺志を継ぎ、豊臣の名のもとに日ノ本を奔走する者。
一方その頃、三成を迎え撃つ政宗が出会ったのは、武田軍の若き将、真田幸村。
そして復讐の一念で政宗を追撃する三成には、豊臣軍の裏切りの報せが届き…
いま、天下は大きく動き出す。
スマートボーイズでは、斬劇『戦国BASARA』豊臣滅亡の稽古場に潜入し、稽古の様子や石田三成役の沖野晃司さん、伊達政宗役の武子直輝さん、真田幸村役の前田隆太朗さんの3人によるインタビューを実施。3日連続でご紹介します。
PART①では、沖野さん&武子さん&前田さんのSPインタビュー前編をお届けします。
――よろしくお願いします。稽古が始まって2週間ほど経っているとのことですが、座組の雰囲気はどんな感じでしょうか。
沖野 これまでのバサラから蒼紅(伊達政宗&真田幸村)が新キャストに変わったことによって、雰囲気も変わったなという感じはしますね。芝居の作り方に関しても、蒼紅の新キャストはこの作品で一番変わる部分でもあるので、作品の色も変わっていくと思います。ただ今回の座組でも一番の問題児と言ってもいい石田三成が主演ということで(笑)、いつもとは違った稽古の感覚ですね。やっていることはいつもと同じなので調子は良いんですけど、今までやってきたメンバーたちは「どこかちょっと色が違うな?」と思いながら稽古をさせていただいています。
――先程3ショットの撮影をさせていただきましたが、いい意味で沖野さんが座長っぽくない雰囲気で、仲の良い座組だなって感じました。
沖野 私の特徴とでも申しましょうか、偉そうにすることが1㎜もできないんです(笑)。でも頑張ってはいますよ。
武子 座長としての支え方が違うんですよ。引っ張るというよりかは、自然とまとまった輪になるような雰囲気を作ることができる座長だなと思いますし、温かい安心というのがあります。
前田 わかります! 一緒です。
沖野 もっとないのか!!
(一同笑)
前田 僕も直輝くんも今回が初めての参加で、ずっと続いているバサラのカンパニーに参加させていただいて、新しいキャストが入っても、分け隔てなくみんなで話し合って作っていく感じとかはやりやすいなとは思いました。
――武子さんも前田さんも沖野さんとは初共演ということで、お会いする前のイメージと実際に会ってからのイメージとの違いはありましたか。
武子 以前、沖野さんが演じる石田三成を見させていただいて、どんな方だろうなとは思っていましたが、会ってみたらとても優しくて本当に笑顔な人なので、そういう人が三成を演じているんだと思って、「役者だな」って感じます。
沖野 俺、どういう顔をしてここにいたらいいのかわからないよ!!
(一同笑)
前田 確かに三成とは違うなとは思いますよ。
沖野 三成と同じだったら嫌でしょうよ! 座組にこいつがいたらヤバいよ!
武子 役者って、自分の内なるものから出すというのもあったりして、自分のキャパシティの中からある程度探して、ないものはキャパの外から探していくものだと思っているんですが、沖野さんは1㎜も三成感がなくて、どこから出てくるんだって(笑)。逆にすごいと思ったんです。多少面影があると思うんですが、全くないんですよ! さすがベテランの方だなって(笑)。
沖野 もう恥ずかしいって(苦笑)。
前田 僕は顔合わせの時が沖野さんと初対面でして、一番最初の挨拶をさせていただいた時から滲み出る優しさが出ていたので、その瞬間から不安はなくなりましたね。「沖野さんってメッチャいい人だ」って。その後の本読みの時から、喉をつぶすんじゃないかなと思うくらい沖野さんが一番声を出していて、すごく触発されましたし、そういう姿を見せてくれるのはカッコいいなとは思いました。
――本読みで一番声を出していたというのは、意識されていたんですか。
沖野 いや~、顔合わせに行く電車の中で「どうしようかな……。バサラで初の座長だし、しっかりしたことを言おうかな……。でも新しく入る人もいるからな……。」といろいろと考え込んていたら、挨拶の時にゼロになっちゃって、結果的に大いにスベらせていただきました(笑)。本読みは三成くんがどうしても手を抜いてできないキャラクターだということと、一番最初のセリフが自分で、人間的にみんなを引っ張っていく性格ではないので、演劇ぐらいは一番最初からトップギアで行こうと思っていました。
武子 本読みって、演出家さんにイメージしやすいようにやるものじゃないですか。だから座長がそういう姿でいてくれたのは、僕にとっても身が引き締まるし、みんながそのスタンスになれるんじゃないかなと思います。ただ最初の挨拶はホントに酷かったです。しかも沖野さんの次が僕なんですよ。それに新キャストですし、メチャクチャやりにくかったです。
(一同笑)
武子 ボケた方がいいのか、でも新キャストでいきなりボケるのもというのもあったりして、本当に迷った結果、めちゃくちゃ普通の挨拶に終わりました(笑)。
――結果的にはいいスタートが切れたということですね。さて、今作の見どころといえば、いくつかある中で「殺陣」も入ると思います。中でも蒼紅の2人は特徴ある武器で殺陣をしますね。
前田 本当に難しいです!
武子 大変です!
沖野 いやいや、私は知っていますよ。初めて2人の立ち回りを見た時、「すごーい」って思わず拍手しちゃったんだから。政宗は6本も刀を振っているんですよ。
武子 本当に原作者をここに呼びたいぐらいですよ。「三次元の人間に振らせるものじゃない」って(笑)。でも今まで振ってきた方々がいるじゃないですか。本当に凄いなって思いましたよ。刀を持って殺陣をして初めて分かりました。
――刀を持つまでは出来ると思っていたんですか。
武子 正直な話、全然いけると思っていましたが、特に刀を抜く時はメチャクチャしんどいです。本当に難しくて、今まで政宗を演じてきたキャストの方々をリスペクトしました。
前田 僕は本格的な殺陣というのが初めてで、左の槍を下に右の槍を上にする場面で、左右逆に持ってしまうと、次の手が出なくなるんですよね。他にも槍の先が引っ掛かったり、後ろに当たったりといろいろな弊害があって、二槍と仲良くなろうと思っていたんですが、正直だんだん嫌いになってしまって(苦笑)。でもいろいろなシーンで殺陣をするうちに、最初のうちはそういうものなんだなとわかってきましたし、慣れてきたり以前は出来なかった動きが出来るようになってから、どんどん楽しくなったり、槍のことを好きになってきました。ただそれでも不安な部分もあって、直輝くんとの殺陣で誤って直輝くんの背中に槍が当たって「うぉっ!!」って声が聞こえて、慌てて謝ったりしたこともありました(苦笑)。
武子 見えないからね。しょうがないよ。
前田 まだまだ稽古できる時間はあるので、本番に向けてもっといいものに仕上げていきたいです。
武子 本当に前田くんはセンスあるんですよ。初めての殺陣なのにあれだけできるのは凄いことだと思うんです。
沖野 ほんとに凄いよ。
前田 有難いですね。皆さんそう言ってくれて。
武子 いやマジだよ!マジ!!
(一同笑)
沖野 この「マジ」が伝わるといいなぁ。殺陣が慣れている人間だって、槍2本を扱ってちょっと早めに稽古したとしても、あんな綺麗にスピード感があって振れないよ。
前田 腕の太さは変化しましたね。ビジュアル撮影の時に、衣装さんから「ちょっと衣装を大きめにしておかないと、歴代の方々は槍を振り過ぎて腕がどんどん太くなっていって、衣装がきつくなるから、本当にそれでいい?」って何度も確認させられたことがありました。何のことかと思っていたんですが、槍を振ってから毎日腕が張っていて、筋トレの筋肉痛みたいに、だんだん心地よくなってきました。
沖野 いいねぇ。
前田 ただケガだけには気を付けて頑張りたいです。
(PART②へ続く)
※稽古場取材は3月24日に行われたものです。
斬劇『戦国BASARA』豊臣滅亡は、4月19日まで東京公演が行われ、4月24日よりAiiA 2.5 Theater KOBEにて神戸公演が上演。また東京公演の「4月15日14:00~」「4月16日18:30~」「4月17日18:30~」、神戸公演「4月25日17:00~」は、笑いに特化した限定オリジナル演目『笑劇』として上演されます。
☆Information
斬劇『戦国BASARA』豊臣滅亡
※全公演開催自粛となりました。
≪日程・会場≫
<東京公演>2020年4月10日(金)~19日(日) 品川ステラボール
<神戸公演>4月24日(金)~26日(日)AiiA 2.5 Theater KOBE
原作:CAPCOM(「戦国BASARA」シリーズ)
構成・演出・映像:ヨリコジュン
脚本:宮城陽亮
脚本協力:太田紘平(CAPCOM)
企画・原作監修:小林裕幸(CAPCOM)
≪出演≫
沖野晃司/武子直輝、前田隆太朗、永田聖一朗/井上正大、松藤拓也
健人、白又敦、寺山武志/護あさな、出口亜梨沙、水原ゆき/寿里/伊藤裕一
■”笑劇” 各公演にキャストと物語は同じで、「笑い」に特化した限定オリジナル演目
<東京公演>
4月15日(水)14:00~
4月16日(木)18:30~
4月17日(金)18:30~
<神戸公演>
4月25日(土)17:00~
≪主催≫
東京公演:エイベックス・エンタテインメント、エースクルー・エンタテインメント、サンライズプロモーション東京
神戸公演:斬劇『戦国BASARA』神戸公演製作委員会
制作:エイベックス・エンタテインメント、エースクルー・エンタテインメント
※現在、グッズ販売に向けて絶賛準備中とのこと。最新情報は公式サイトをチェックしてください。
≪公式サイト≫
http://www.basara-st.com/
≪公式Twitter≫
@BASARA_st