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「今、自分の人生には不妊治療も大事」と会社に伝え、約2年間仕事と治療を両立。第一子妊娠中のフジテレビアナウンサー・山崎夕貴さんインタビュー

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2023年3月に第一子妊娠を発表し、この夏より産休に入るフジテレビアナウンサーの山崎夕貴さん。夫・おばたのお兄さんと共に不妊治療をしてきたこと、1度流産を経験したことを公表し話題に。そんな過去のつらい経験もあり、今回の妊娠も手放しでは喜べなかったそうです。働きながら不妊治療をする大変さ、妊活中の葛藤など、妊娠に至るまでのリアルな心境を伺いました。

結婚5年目にして妊娠。夫がわが子のエコーを見て「自分に似てる~」とデレデレに

――もうすぐ産休に入られるということで、今の気持ちを教えてください。

山崎さん もう安定期に入ったのですが、まだそんなにおなかが大きくなっていないので、信じられない気持ちです。私の場合、不妊治療という長い道のりを経て妊娠したので、正直妊娠してからも不安な気持ちの方が大きいですね。妊娠初期の頃は、心配で心配で、何の専門知識もないのにエコーを見ながらネットで問題がないか調べたり、毎日妊娠週数を数えたりして過ごしていました。

過去に1度流産を経験しているので、妊娠がわかったときも「やったー!」と手放しで喜ぶよりも、第1ステップクリアだと静かに受け止めました。夫に妊娠報告をするときも、浮かれないように気持ちをセーブして、淡々と伝えました。

でも、あと少しで出産だと思うと、なんだかあっという間ですね。最近になって、まわりの先輩たちから使わなくなったベビーグッズを譲ってもらったり、どんな名前がいいかなと考えたりしていると、本当に生まれてくるんだとようやく現実味を帯びてきました。

――妊娠がわかってから、ご主人の反応はどうでしたか?

山崎さん 今回の妊娠では、喜びすぎないようにというのは夫も同じ思いでした。でも、先日産婦人科の検診で4Dエコーを受けた際に夫も立ち会ったのですが、「俺に似てる~!」とすごくうれしそうにしていたので、否定しないでいてあげました(笑)。そんなうれしそうな夫の姿を見て、ようやく親になるんだという実感が湧いてきましたね。

レギュラー番組を休んで病院へ行くことも。仕事と不妊治療の両立の厳しさを経験

――不妊治療をされていたことを発表されましたが、その思いを教えてください。

山崎さん 不妊治療に関しては、発信する人が増えてきたとは思いますが、まだまだ言い出しにくい雰囲気はありますよね。そんな中、“言いたくても言えない人”と“言いたくない人”がいると思うんです。私はそんな“言いたくても言えない人”の力になればと思って、自分のことを公表しました。

実際、働きながら不妊治療をしている方が、理由を言わずに会社を休むことって難しいと思います。とくに体外受精ともなると、急に病院に行かなければならないことも、頻繁に会社を休むこともあります。不妊治療について“言いたくても言えない人”が、「今日は治療でお休みします」と気軽に話せる世の中に変われば良いなと思っています。

さらには不妊治療に限らず、介護とかご自身のこととか、言いにくいことが理由で休む人たちに対し、理由を聞かずに休ませてあげられる社会になったらうれしいですね。

――山崎さんご自身は不妊治療について会社に伝えましたか?

山崎さん はい。私は33歳ぐらいから本格的に不妊治療を始めたのですが、その後間もなく『ポップUP!』のお話をいただいた際に、アナウンス室と番組担当者には伝えました。「仕事も大事ですが、私の人生の中で今、不妊治療もとても大切なことなんです。不妊治療のために仕事やオンエアを急に休むこともあります。それでもよければ、ぜひ仕事させてください」と包み隠さず伝えたことで、治療に専念できる体制を作れました。

その後、引き続き不妊治療を頑張っているときに『Mr.サンデー』のMCのお話をいただいたので、会社の理解ある姿勢がありがたかったですね。やはり不妊治療が生活の中心になると、そのことばかり考えてしまい、精神的に追い込まれてしまう部分もあるので、私の場合は仕事があってよかったです。レギュラーのお仕事をいただけたことで、同時に頑張ってもいいんだと会社から言われている気がしてうれしかったですね。

――不妊治療中のお仕事はどんな形で進めましたか?

山崎さん 私はアナウンサーという仕事柄、休んでいることが公にわかってしまうので、視聴者の方たちに理解してもらうためにどうするかを事前に話し合いました。『ポップUP!』をやっていた頃は、平日は毎日朝9時~15時まで拘束されていたのですが、不妊治療では午前中に通院しなければならないことも多く…。結局、オンエア上は休む理由は言っていないのですが、実際には何度も休みを取らせていただきました。

会社の一部の方には包み隠さず伝えていたのですが、スタッフさんには“通院”と伝えることで、みんななんとなく感じ取って理解してくれていましたね。不妊治療も段階がいろいろあるんですが、深く言うのが苦しいというときに、「明日治療のため休みたいです」と、その一言だけで休ませてくれたのが、本当にありがたかったです。

――不妊治療とお仕事との両立は大変だったのでは?

山崎さん 不妊治療は、基本的に通院のタイミングを自分で決められないことがほとんどなのですが、体外受精となると通院の回数が激増するんです。お休みをいただく際、スタッフのみなさんは、わかりましたと口では言ってくれますが、本当はどうなんだろうって考えちゃうんですよね。すでに迷惑をかけているのは承知の上なんですけど。

なかでも、レギュラーでやっているナレーションは代役が立てられないので、お休みをいただくときは、本当に心苦しかったです。私が「明日行けません」となると、録音前日に何十人といる全スタッフのスケジュールを変えることになってしまうので、本当に申し訳ない気持ちしかありませんでした。

――不妊治療をしていたことを公表したことで、反響はありましたか?

山崎さん 反響はすごくありました。まわりの人たちから声をかけていただく機会も増えましたね。私なんかよりずっと苦労されている方が体験を語ってくださったりして、不妊治療は珍しいことではないと実感しました。もともと私が相談していたのがほとんど女性だったというのもありますが、新しく打ち明けてくださる方の多くが男性だったというのも驚きでした。一方で、体外受精についてあまり知識がないという女性もけっこういました。ご自身が経験していないと、不妊治療について知らないことは多いと思います。今回の私の発表が、そういう方たちが少しでも不妊治療について知るきっかけになったらうれしいです。

不妊治療をしていることをまわりに隠さず、オープンに話してきたという山崎さん。「結果的にさまざまな情報が集まり、たくさんの人に支えてもらえた」と、感謝の気持ちを噛みしめながらおっしゃっていました。

取材・文/高橋瑞穂、たまひよONLINE編集部

●記事の内容は2023年6月の情報で、現在と異なる場合があります。

<プロフィール>
山崎夕貴さん
1987年、岡山県出身。フジテレビアナウンサー。『ノンストップ』『とくダネ!』と、朝の情報番組を約9年間担当したのち、『ポップUP!』の進行MCを経て、2023年2月からは『Mr.サンデー』のメインキャスターに。2018年に芸人・おばたのお兄さんと結婚。

※山崎さんの「崎」の字は、正しくは「たつさき」です。

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