前節、横浜F・マリノスに敗れ、リーグ戦では25年ぶりの5連敗となったガンバ。しかし、リーグ戦と並行するルヴァンカップの戦いに向けて、既にチームは気持ちを一つにしている。

ルヴァンカップの前節は、FC東京に今大会初の黒星を喫したガンバだが、今なおEグループでは首位をキープ。京都戦はグループステージ突破だけでなくリーグ戦での巻き返しに向けても重要な意味を持つ一戦になる。
「すごく大事な試合だと位置付けている。新潟戦やその先にも試合はあるが、まずは目の前の一試合が大事。しっかりと勝つことができれば気持ちの面でも助けになる。自分たちで変えることが出来るので、状況を変えていきたい」とポヤトス監督は連戦で迎える京都戦の意味をこう語った。

横浜F・マリノス戦は敗れたものの前半からアグレッシブにプレスを繰り出し、カウンターからチャンスを作り出していたガンバ。ボールをつなぐことだけでなく、相手ゴールに向かう姿勢を見せていたが、だからこそ京都戦で鍵になるのは作り出したチャンスでの決定力になる。

気をつけたいのは試合の入りだ。今季京都とは公式戦で1勝1敗。曺監督のスタイルが浸透している京都は、いかなる顔ぶれであろうと球際でアグレッシブに戦って来る。「勢いを持ってやってくるチームなのでその勢いを受けて、開始から流れをつかめなくなるのが最悪の展開。ガツガツ来る相手をうまくいなしてプレーするのか、割り切るところは割り切るのか。とにかく相手に流れを渡さないように自分たちのプレーをしたい」と宇佐美は話すが、パスをつなぐ場面とシンプルに前に迫る局面の使い分けで相手ゴールをこじ開けたい。
アウェイの京都戦ではゴールも決めている福田は戦いながらも技術を発揮できる選手の一人。「球際で負けないことはもちろんだけど、選手個人というよりはチーム全体で相手を上回りたい」と話す。

攻撃陣の奮起はもちろんだが、勝利に欠かせないのが守備陣の踏ん張りである。横浜F・マリノス戦でも流れの中では多くの決定機を許さなかったガンバだが、今のチームの課題はガンバが優位な時間帯にエアポケットに陥り、失点を喫することだ。とりわけ京都相手に気をつけたいのがセットプレーとなる。
横浜F・マリノス戦で今季初出場を飾った佐藤にとっては今季初めてのルヴァンカップとなる。リーグ戦で4連敗中の京都にとっても、巻き返しに向けて重要な試合になるのはいうまでもないが、ターンオーバーも採用している今季だけにリーグ戦4得点のパトリックが先発するかは不透明だ。それでもパウリーニョや木村ら確かな武器を持つアタッカー封じはマストになるが佐藤も「相手は前線にヘディングが強い選手がいるが、そこの芽を摘み取ることができれば相手のチャンスは減って来る」と気合十分だ。

ガンバと勝点1差の京都も勝てば首位浮上の可能性があるが、ガンバが勝てば他会場の結果次第ではグループステージが決定する。「勢いを付けるために本当に大事な試合だし、勝つことしか考えていない」（福田）。

ホームに集うサポーターとともに今度こそ、勝利を掴み取る。