波乱要素は? 春のマイル王決定戦・安田記念を分析する!
【2021/10/23 東京11R 富士ステークス(G2) 1着 1番 ソングライン】
安田記念近10年の人気別成績
■表1 【安田記念近10年の人気別成績】
2・3着馬は下位人気まで幅広く分布しており、特に3着馬は10番人気以下の人気薄が4頭と多い。19年・20年は上位4番人気以内で順当に決まったが、昨年は8番人気ダノンキングリーが1着。近10年中8年で8番人気以下が1頭は3着以内に入っている。配当面では3連単50万円以上はないものの、10万円以上は過半数の6回を数える。
安田記念近10年の所属別成績
■表2 【安田記念近10年の所属別成績】
対して、関西馬は3着以内馬16頭中7頭を9番人気以下の人気薄が占めている。関西馬は穴で注意といえるかもしれない。
安田記念近10年の年齢別成績
■表3 【安田記念近10年の年齢別成績】
なお、7歳以上は勝ち星がなく、連対率・複勝率ともに低い。3歳馬は昨年シュネルマイスターが3着に入っている。
安田記念近10年の前走上がり順位別成績(前走国内レースのみ)
■表4 【安田記念近10年の前走上がり順位別成績(前走国内レースのみ)】
安田記念近10年の前走人気別成績(前走国内レースのみ)
■表5 【安田記念近10年の前走人気別成績(前走国内レースのみ)】
前走海外レースだった日本馬の前走着順別成績
■表6 【前走海外レースだった日本馬の前走着順別成績】
<結論>
今年の安田記念の出予定馬(6/1時点)
■表7 【今年の安田記念の出予定馬(6/1時点)】
今年の出走予定馬は表7のとおり。
今回想定される上位人気馬には4歳勢が多い。昨秋のマイルCSでは、当時3歳だったシュネルマイスターが2着、ダノンザキッドが3着と、インディチャンプ(4着)に先着を果たしていた。今年も古馬・芝のマイル重賞において6鞍中4勝をあげており、層が厚い。
4歳勢中心と見るが、1番人気に支持されそうなシュネルマイスターは前走のドバイターフで8着に敗退。表6で示したデータから絶対視は危険と見る。東京芝実績は素晴らしいが、馬券圏外に敗れるシーンがあってもおかしくない。
これまでのデータから推奨したいのはソングラインとイルーシヴパンサーの2頭。ソングラインは前走ヴィクトリアMで5着。海外遠征からの帰国初戦で、道中躓く不利があったことを考慮すれば及第点。表5で示した好成績の前走2番人気馬でもあり、今回は前進可能だろう。
イルーシヴパンサーは前走東京新聞杯で重賞初制覇。前走の上がり3ハロン33秒1は2位カラテの33秒9を0秒8も上回る。目下4連勝中で決め手の鋭さは今回のメンバーでも屈指。順調ならば直線で一気の差し切りも十分にありそうだ。
文:ケンタロウ(けんたろう)
1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。
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