OUTSIDER史上“最狂”の喧嘩祭り開幕!全国制覇に燃える16人の猛者たち1/4

スポーツナビ

全国制覇に燃える16人の猛者たち1/4。第1弾は学金狗、武井勇輝、黒石高大、花道が登場 【t.SAKUMA】

 暴走族、ギャングなどを率い、喧嘩(けんか)に青春を捧げ、1度は裏社会へとはみ出した者たちが意地と名誉を懸けて戦うアマチュア格闘技イベント「THE OUTSIDER(ジ・アウトサイダー)」。
 一般に行われている格闘技イベントと異なり、参加者たちの格闘技術は拙い場合が多いが、暴走族の元総長など、応援席に多数の子分を従えた“英雄”たちが名誉を懸けて挑む1対1の決闘、死に物狂いの果し合いは独特の世界観を生み出し、過去開催されたイベントはいずれも大盛況。チケットの売れる速さは時にプロ興行を上回り、ファンの間では「もっともチケットの取りづらい格闘技イベント」ともされている。

 そしてOUTSIDERは今夏から、新たな展開に突入している。

 優勝賞金100万円。65〜70キロ級最強決定トーナメントの開催──。

 OUTSIDERでもっとも参加者の多い65〜70キロで勝ち抜き戦を行い、最強の喧嘩師を決めようという企画だ。
 トーナメント出場選手は32人の候補からすでに15人が絞り込まれており、次イベント「THE OUTSIDER 第8戦」では15人に主催者推薦1名を加えた16名が1回戦と準々決勝の1日2試合を実施。勝ち残った4選手は冬に開催予定の「THE OUTSIDER 第9戦」へと進み、準決勝・決勝を戦う。

 超個性的な面々が集い、つぶし合いを繰り広げる、史上最大級、最狂の喧嘩祭りに殴りこみをかけた、本戦出場15+1人の心境、意気込みをこれから4回に分けて紹介しよう。

学金狗(まなぶこんぐ)「興味があるのはベルトと賞金」

前戦は不戦勝となった学金狗。狙うはもちろん「ベルトと賞金」 【t.SAKUMA】

 試合が近づいてきたけど調子はバッチリです。前回は楽しみにしてたんで正直残念だったけど(「THE OUTSIDER 第7戦」8月9日、ディファ有明で対戦相手の佐野哲也にドクターストップがかかり試合ができなかった)もし(佐野が)トーナメントに出てくるならまたやるチャンスもあるだろうし、トーナメントでは優勝を狙っていきたい。
 OUTSIDERは楽しいっすね。アマチュアの大会であれだけ人が集まって盛大にやってくれるところはないし、モチベーションが上がります。
 スポーツは高校の時からボートをやっててそれが自分の地盤になってます。ウェイトもそのころから始めて、パワーだけは他の選手と比べても負けない(ボートでは静岡県代表に選ばれ、ベンチプレスでは150キロの記録を持つ)と思ってます。
 実質2戦目でいきなりトーナメントになりましたけど、関係ないっすね。試合は他の大会でもやってるし、総合の経験はまだ少ないですけど、寝技に対応できるよう道場で練習して、ウェイトやロードワークを合わせれば練習は毎日やってます。
 他の奴には興味がないし、興味があるのはベルトと賞金だけです。ずっと格闘技は続けていきたいんで、今後どうするかは流れの中で見えてくるんじゃないですかね。
 まぁ自分全然技術はないんで、パワーしかないっすけど頑張ります。

武井勇輝 「吉永くんとやって勝っちゃう夢を見た」

天性の“喧嘩勘”に加えて新たな武器、テイクダウンを習得した武井 【t.SAKUMA】

 自分よりデカい奴らと練習やってて、結構調子はいいですね。練習は川口のピュアブレッドでやって、あと出稽古もやってます。ピュアブレッドには3年前、人とは違うことをやりたい、何か食っていけるようなことをしたい、テレビで見てこれならやれんじゃないか、と思って始めました。ピュアブレッドを1回辞めて他のところへ行ったこともあったんすけど、やっぱり近くて頻繁に練習へ行けるし、寝技主体のジムだから少し物足りなく思うところもあるけど、打撃は他のところへ行ってやってます。
 3月の両国大会で左の拳を折っちゃって打撃ができなかったから、タックルはそれから練習してました(トーナメント出場を決めた8月大会では2度のタックルを2回とも成功させ、そこからマウントポジションを奪いマウントパンチを連打してTKO勝ちを収めた)。あの日は待ってたら前の試合がパウンドで終わって、今日はパウンドが来るんじゃないかと思って、もう入場の直前に打ち込みをしてタックルで行くのを決めました。でもよく作戦とか聞かれますけど、リングに上がれば体が勝手に動いてくれると思うし、ほんと作戦とかはないですね。
 トーナメントの相手は誰でもいいし、別に興味ないっすね。それよりなんか「行けそう」とか「獲れそうだな」って思います。ちょうど今日も決勝で吉永(啓之輔)くんと決勝でやって俺が勝っちゃうみたいな夢を見たんすよ。吉永くんとは「クローズZEROII(ゼロ・ツー)」の撮影で一緒で、飲みに行ったりもして仲がいいけど、馴れ合いみたいのはお金払って見に来る人に失礼だし、リングに立っちゃえばそういうのは関係ないです。

黒石高大 「またみんなの喜ぶ顔が見たい」

前戦で初勝利をつかんだ黒石。「負け犬には戻りたくない」と連勝に意欲 【t.SAKUMA】

(8月大会の勝利は)いやぁ、うれしいっすよ。内容は大したことなかったけど、勝ちと負けの差がこんなにあるのかっていうのが分かって、勝つっていいんだなと思いました(黒石はOUTSIDERに過去4回出場するも、これまで勝ち星がなかった)。
 あの試合はいろいろなことがあっていつもと違っていたんで、特別うれしかった(試合後マイクを持った黒石は「今日は友達の追悼のために戦った」とコメント)すね。
 もうトーナメントが近いんですけど、ちょっと気が入らないんですよね(苦笑)。こないだの試合で解き放たれたっていうか。でもちょうど今日誕生日で、みんなにお祝いしてもらったら俺単純だからうれしくなっちゃって(笑)。またみんなの喜ぶ顔が見たいと思ったんで気合い入れます。俺は周りの人が喜んでくれるから試合をやるんで、もしいなかったら試合はやってないですね。
 また次で負けたら終わっちゃうんじゃないかと思うし、勝ちと負けの差を知ってもう負け犬には戻りたくないからしっかりやります。またみんなが喜んでくれる顔を見たいし、今日も誕生日だから酒でも飲んでゆっくりしちゃおうかと思ったけど「ダメだ」って(笑)。
 相手は誰でもいいし、誰だって負けられない。俺が次も勝つなんて誰も思ってないだろうし「また負けるだろ」と思ってるんだろうけど、そういう奴らは見返してやるから「見てろよ、この野郎」って。それで応援してくれる人たちには「俺頑張るからしっかり見といてくださいよ」って言いたいです。

花道 「名前のある奴は全部戦いたい」

前回の試合を「0点」と振り返る花道。次戦で“喧嘩の天才”が真価を見せるか 【t.SAKUMA】

 今回の試合(「THE OUTSIDER 第7戦」庵野隆馬戦。1ラウンド2分33秒フロントチョークで勝利)は動きも固かったし、話にならない。内容としては0点。
 OUTSIDERっていうヤンキー同士を喧嘩させる大会の噂は聞いていて「なんじゃこりゃ」って思ってた(笑)。最初はどうせたいしたヤンキーは集まらないと思ってたけど、しばらく見てたら「ナックルズ」とか雑誌で見たことのあるヤンキーが出てたから「ヤベぇな」とか言って友達と盛り上がってました。
 本当は去年の12月20日の大会に出ようと思ったけど、書類を書いたり飛行機のチケットを買ったり、考えただけでメンドくせぇなって(苦笑)。12月20日はちょうど自分の誕生日で誕生日記念にいいかと思ったけど見送りました。それで次に両国国技館が来て、これは目立てるしいいなと(笑)。
 大分の田舎者で格闘技の大会なんてテレビでしか見たことがなかったから、会場着いたらスゲぇテンションが上がって、その後はすげぇ緊張が上がって(苦笑)。もうずっと友達に「やべぇ、両国すげぇ」って電話してました(笑)。
 貧乏でいつも交通費だけでいっぱいいっぱいなんで、トーナメントは1日2試合できるしラッキーだなと。ワケの分からない奴とやらされる今までと違ってモチベーションも上がるし、ちょっとこれまでと違う感じです。名前のある奴は全部戦いたい。そういう奴らがどんだけ強いか楽しみだし、不良ナンバー1を決める大会だからプロとは違う戦いを見せたいっすね。

※近日公開の第2〜4弾にもご期待ください。

■「THE OUTSIDER 第8戦」
10月11日(日)東京・ディファ有明 開場14:00、開始15:00

【出場予定選手】※50音順
浦野貴之、金島欣和、川端修平、岸野雄一、黒石高大、三枝美洋、滝本光成、武井勇樹、鳥海誠、野村剛史、花道、林“HITMAN”大輔、学金狗、モルトマン、吉永啓之輔
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