社会環境が目まぐるしく変化し、将来の不確実性が増す中で、生命保険が果たすべき役割はますます大きくなっている。世界有数の生命保険グループ会社であるメットライフを最終株主とするメットライフ生命は、2023年2月に日本での営業開始50周年を迎える。その成長力を支えているのは、強固な営業力に加え、「革新的な商品を生み出す商品開発力」「グローバルカンパニーとしての資産運用力」「将来を見据えた高度なリスク管理体制」だ。持続可能な経営にこだわる同社のこれまでの歩みと今後の展望について、副社長の伊地知剛氏に聞いた。

お客さまとの約束を守るには
持続可能な成長が責務

メットライフ生命は、外資系生命保険会社の第1号として日本で営業を開始し、2023年2月1日で50周年を迎える。同社の伊地知氏は「多くのお客さまにご愛顧いただき、心より感謝いたします。ビジネスパートナーの皆さま、社員、地域社会の皆さまに支えていただき、ともに歩むことができた50年となりました」と述べる。

同社は医療保険や外貨建て保険など、日本では前例のなかった革新的な保険商品を次々に発売してきた。そうした商品開発力のベースとなっているのが、グローバルカンパニーとしての資産運用力と、将来を見据えた高度なリスク管理体制だ。また、新たな販売網の開拓や販売チャネルの多様化などにも積極的に取り組み、お客さま中心主義を徹底して、顧客と真摯に向き合ってきた。

日本では、少子化による人口減少や高齢化が進み、未曽有の超低金利政策が続くなど、社会環境の変化が加速している。その影響で、日本社会の不確実性はさらに高まっていくと予想されている。「このような時代の中で、今後も信頼される生命保険会社として50年、100年にわたってお客さまの期待に応えていくことは当社の責務だと考えています。時代の変化を積極的に取り込みながら、今後もダイナミックかつ誠実に事業に取り組んでいきます」と伊地知氏は語る。

生命保険という事業には、長期にわたって顧客との約束を守る義務がある。このため、企業として持続的に成長し続けることが極めて重要な経営課題となる。米国のメットライフは世界有数の生命保険グループ会社であり、機関投資家でもある。グローバル規模で事業を展開する強みを活かし、長期的視野に立った経営を行っているのも同社の大きな特徴だ。

また、持続的な成長を実現するには、顧客の信頼を得ることも必要だ。カスタマーサービスにおけるきめ細かな対応も、重要な役割を果たしている。お客さま中心主義をさらに徹底し、保険商品の魅力を最大限に高めていかなければならない。そのためには、顧客ニーズに応える多様な販売チャネルの強みを十分に活かし、ビジネスパートナーとの強固な協業体制を築くことが必要になる。

加えて、人的資本経営の観点から、働き方改革に取り組むことも重要だ。約8500人の社員が働きがいを感じながら、それぞれの能力を最大限に発揮できる職場環境をつくり、環境保全や地域社会に貢献することで持続可能な成長を実現している。これは、同社のパーパス「ともに歩んでゆく。よりたしかな未来に向けて。」の実現にもつながる。

営業力に加え
3つの強みを活かす

顧客ニーズに応える多様な販売チャネルを有し、ビジネスパートナーとの強固な協業体制を築いてきた同社だが、それに加えて、成長を支えている強みはさらに3つあると伊地知氏は考えている。「革新的な商品を生み出す商品開発力」「グローバルカンパニーとしての資産運用力」「将来を見据えた高度なリスク管理体制」だ。

第1の強みは、商品開発力である。1996年に保険業法が改正されて日本の保険市場が自由化されるまで、同社は外資系保険会社として明確に差異化された魅力的な保険商品を提供する必要があった。そのため、日本初の医療保険、米ドルを中心とする外貨建て保険など、革新的な保険商品を次々に開発してきた。そのパイオニア精神は、現在も同社のカルチャーとして息づいている。

こうした商品開発力の背景には、絶え間なく積み重ねてきた保険に関する専門知識とノウハウ、さらに顧客調査の結果を重視してきたことがある。また、グローバルなネットワークを背景にしたグループの力も大きく貢献している。世界各地で生み出されたベストプラクティスを、国境を超えて共有。さらに国や地域ごとの事情に合わせて柔軟に導入することで、優れた保険商品を開発することができる。

また同社では、商品開発を直接担当する部門だけでなく、営業やIT、オペレーションなど、それ以外の部門や組織が開発に協力し、開発プロセスを常に改善し続けている。部門や組織の壁を越え、全社一丸となって商品開発にあたるカルチャーが、革新的な商品を開発する原動力となっている。

第2の強みは、資産運用力だ。メットライフは世界有数の生命保険グループであると同時に、世界有数の機関投資家でもある。機関投資家としてのグローバルなネットワークと、外貨建ての資産運用に強みを持つ人材によって、高い資産運用力を誇っている。それこそが米ドルを中心とした優れた外貨建て保険商品を開発するベースとなっているとともに、外貨の特性を活かした様々な商品やサービスを日本市場に提供する背景にもなっている。

2008年にリーマンショックが起き、世界中の金融機関が大きなダメージを受けた。メットライフも機関投資家として難しい舵取りを迫られたが、大きなダメージを受けることなく、堅調な運用成果を残している。これには、メットライフが創業以来の歴史と経験の中で培ってきた資産運用ノウハウが活かされており、適切なリスク管理を行った上で、収益の獲得を目指す資産運用体制が構築されている証しと言えるであろう。

高度な統合リスク管理体制が
安心と信頼の源

第3の強みが、将来を見据えた高度なリスク管理体制だ。同社では、統合リスク管理体制のもと、財務面のリスクにとどまらず、コンプライアンス、オペレーション、IT・サイバーセキュリティなどの非財務的なリスクも一元的に管理することで、生命保険業を健全かつ適切に営む体制をつくっている。

特に、保険金の支払いや顧客へのサービスを長期にわたって行うために、資本の安定性や効率化、強固な財務力の維持、法規制の順守、業務の健全な遂行を目指し、様々な可能性を勘案してリスクを評価、管理している。さらには2025年に予定されている新資本規制の導入に備えて、2020年から中長期計画の一環として様々な資本政策・財務戦略を実行に移している。

これらの取り組みは社外からも高く評価され、S&Pグローバル・レーティング・ジャパンによる保険財務力格付けでは「AA-」※の評価を長く維持している。

「生命保険会社にはお客さまの人生に安心を届け、どのような環境下でもお客さまとの約束を守るという使命があります。企業としての持続可能性を維持・向上させながら、お客さま、社員、株主、ビジネスパートナー、地域社会を含む、あらゆるステークホルダーに新たな価値を提供し続けなければなりません。ますます不確実性を増す社会の中で、当社を信頼し、よりたしかな未来に向けて安心してともに歩んでいただけるよう、引き続き尽力していきます」と伊地知氏は語った。

※上記の格付けは2022年10月31日時点の評価であり、将来的に変更される可能性があります。格付けは格付け会社の意見であり、個別の保険金・給付金の支払いなどについて格付け会社が保証を行うものではありません。また、格付けは商品やサービスの評価ではありません。メットライフ生命の財務情報・最新の格付けについては、メットライフ生命のウェブサイトでご確認ください。(R2212-002)
財務情報:https://www.metlife.co.jp/about/results/account/
格付け情報:https://www.metlife.co.jp/about/results/indicator/

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メットライフ生命保険株式会社

https://www.metlife.co.jp