メキシコの世界遺産エル・タヒン!ユニークなピラミッドに出会おう

画像出典:ロドリゴ・マリン / PIXTA(ピクスタ)

メキシコの世界遺産エル・タヒン!ユニークなピラミッドに出会おう

「古代都市」と聞くと、ロマンや好奇心が沸き立つ人が多いのではないでしょうか。1992年に世界遺産に登録された「古代都市エル・タヒン」は、メキシコのベラクルス州、パパントラの町の南西にあります。

高温多湿地で熱帯植物が覆う丘陵地にある古代都市エル・タヒンは広大な敷地に、ピラミッドを中心に神殿や住居跡など、独自の特徴を持つ石造建築物がたくさん残っている、見ごたえのある世界遺産です。

穴場観光地化されていないということと、メキシコ奥地の雰囲気漂う個性的な古代都市エル・タヒンをご紹介します!

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メキシコの世界遺産エル・タヒン!ユニークなピラミッドに出会おう

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古代都市エル・タヒンとは?

出典: Adam Jones/flickr

7世紀から12世紀にかけて繁栄した「古代都市エル・タヒン」は、古代文明のマヤにもアステカにも属さず、滅亡の理由も不明な謎の多い世界遺産です。一般的にはトトナカ族が築いた都市であると考えられていましたが、最近の研究でマヤ文化圏のワステカ族によって築かれた可能性が出てきました。

エル・タヒンにあるピラミッドは、テオティワカンなどの遺跡にあるピラミッドなどとは異なるデザインをしていることで知られています。「壁龕(がん)のピラミッド」と呼ばれるピラミッドは、龕と呼ばれる穴が無数に空いており、不思議な模様が描かれています。

また、エル・タヒンの見どころが、「球戯場」です。娯楽としてではなく、儀式として球戯が行われていました。レリーフには、生贄が捧げられるようすを示しており、球戯の勝敗で生贄を決めてたことなどが推測されています。

古代都市エル・タヒンへの行き方

成田空港から、メキシコシティまで、直行便で約12時間40分のフライト。メキシコシティからは、メキシコ国内線でポサリカまで、約1時間10分で到着します。ポサリカからはバスで、パパントラを経由してエル・タヒンに到着します。

メキシコシティの北バスターミナルから直接パパントラへ出ているバスもあるので、乗り継ぎが面倒だという方にはおすすめです。

古代都市エル・タヒンのおすすめポイント①:壁龕のピラミッド

出典: Arian Zwegers/flickr

世界遺産「古代都市エル・タヒン」の代表的な建物が、「壁龕(へきがん)のピラミッド」です。7層の壇からなるピラミッドに窓のような壁龕が365あり、暦の役割をしていたようです。壁龕装飾のピラミッドは、メキシコの数ある世界遺産の中でもエル・タヒンでしか見ることができない希少なものです。このピラミッド、高さは現在20m余りですが、上部が崩壊しているので元はもっと高かったと推測されています。

2000年からクンブレ・タヒンというベラクルス州政府公認のイベントが、毎年3月の春分の日に合わせて開かれています。デジタルマッピングの技術を利用した光のショーで、壁龕のピラミッドが色とりどりに変身します。青と赤で彩られたかつてのピラミッドの姿を表現しています。現代の技術で、かつての姿を見ることができるのは、とても嬉しいですよね!

古代都市エル・タヒンのおすすめポイント②:ボラドーレス

出典: Tinou Bao/flickr

世界遺産「古代都市エル・タヒン」の入口前にある専用のスペースで、「ボラドーレス」と呼ばれています。ボラドーレスは「飛ぶ人」という意味をもち、もともとはベラクルス地方一帯で行われていた宗教儀式です。干ばつが続いた際、神に雨を乞うものだったとされています。

この儀式は、30m以上もある長い棒の上から、4人の先住民がロープで逆さ吊りになり、ロープを少しずつ伸ばしながら、遠心力を利用して柱の周りを回転しながら降りるものです。逆さ吊りで降りてくる4人は「水・風・火・大地」を代表する鳥を表しており、笛を吹いて踊る1人は太陽への祈りを捧げ続けています。

古代都市エル・タヒンのおすすめポイント③:エル・タヒン博物館

出典: Adam Jones/flickr

エル・タヒン入口横に「エル・タヒン博物館」があります。博物館には、エル・タヒン遺跡の復元図や、空撮写真、遺跡の現状のジオラマがあります。広場やピラミッド、球戯場の位置が確認できるので、まず博物館に立ち寄って展示物を見てから遺跡に行くと、遺跡の全容を思い起こしながら、見学ができるのでより理解が深まるかもしれませんね。

また、浮彫のレリーフの展示もあります。砂岩に細かい絵が浮彫になっているもので、古代都市の人々の生活模様が表現されています。古代遺跡ではどのような営みが行われていたのか、気になりますよね。「古代都市エル・タヒン」を探検する前に、ぜひ博物館に立ち寄ってみてください。

古代都市エル・タヒンの注意事項

メキシコの世界遺産「古代都市エル・タヒン」は広大な遺跡です。高温多湿の気候の中での観光となりますから、水と帽子は必需品です!日焼け止めなど紫外線対策も重要です。観光する日の前日は睡眠を十分とり、十分に体調を整えましょう。また、この地域はハリケーンや稲妻が多いので、天気予報を十分に確認して観光の予定を立てた方が安心でしょう。

ボラドーレスを近くで見たり写真を撮影すると料金を請求されることがあるので、ご注意ください。さらに、メキシコのバスは冷房が効いていて、肌寒いこともあります。少し羽織るものがあるといいかもしれません。

◎まとめ

メキシコの世界遺産「古代都市エル・タヒン」をご紹介しました。エル・タヒンはメキシコの他の遺跡よりも、ユニークな建造物が多くて、見応えがあります。また、未だに解明されていないことが多いのも、訪れてみたくなる気持ちをそそります。一風変わったメキシコの遺跡の世界遺産を観光して、古代文明に触れてみませんか?

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