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マインドマップとは?思考を整理するためのシーン別の活用法、4つのツールも紹介

マインドマップという言葉を耳にしたことはあるでしょうか。マインド(思考の)マップ(地図)の名前が示す通り、自らの考えを紙やPC上に外部化・可視化し、整理するための概念です。本記事では、マインドマップの基本的な概念から書き方、シーン別の活用法や役立つツールをご紹介いたします。

マインドマップとは?メリット・目的は?

マインドマップ 例
引用元:マインドマップの書き方・描き方「6つの法則」

マインドマップとは、情報を整理し考える力を養うための視覚的なツールで、イギリスの教育者、トニー・ブザン(1942~2019)によって広められました。マインドマップの中心には、解決したい課題や目的などのテーマが配置され、周囲にはそれに関連するアイデアや情報を放射状に書き広げていきます。これにより、各アイデア間のつながりが視覚化でき、新たなアイデアを出しやすくなるのです。またそれぞれのアイデアは、キーワード、イメージ、色などを使って整理され、これによって記憶の強化や、クリエイティビティの向上も期待できます。

マインドマップはアイデア出し(ブレインストーミング)から学習、自己分析など、様々な場面で役立ちます。紙とペンでも、コンピュータでも作れますし、一人でも複数人でも使用・作成可能です。マインドマップは、情報を効率的に整理し、理解と考えを深め、クリエイティブな思考を促すための強力なツールなのです。

マインドマップの書き方

それではマインドマップ作成時、心がけるべきポイントは何でしょうか。ここでは3つのポイントを見ていきましょう。

見返したくなる図にする

マインドマップ トニー・ブザン
引用元:マインドマップの書き方・描き方「6つの法則」

トニー・ブザン曰く、良いマインドマップというのは一枚の絵のようであるべき、とのことです。なぜかというと、通常のノートのように文章のみで構成された記録やメモに比べ、絵の方が細部まで思い出しやすいためです。マインドマップは人の思考を模倣し、それを可視化するためのものですから、有機的で曲線を用い、木の枝葉のようにアイデア、そして思考を広げていきましょう。また、上の画像はトニー・ブザン本人が描いた「メガトレンド」という書籍についてのマインドマップです。ブザン本人の考えているマインドマップは非常にグラフィカルであることがわかります。

どんなアイデアでも記録する

マインドマップには一見関連性のないようなアイデアでも、思いついたことは欠かさず記録しておきましょう。人の頭は1つの物事から異なる考えへと連想していくものです。そのため、作成時とは別のタイミングでマインドマップを見直した際に、関連性がなさそうな物から新しいアイデアが生まれることも十分考えられます。よって、マインドマップ作成の際には、どんなアイデアでも思いついたことは図に記入しておきましょう。

キーワードで表現する

マインドマップにアイデアを記録する際は、文章ではなくなるべく単語で書きましょう。マインドマップの目的である情報の整理の過程で頭をより上手く使えるようになるためには、スピードも重要な要素となるためです。もっとも、後で見返す際や、チームのメンバーに共有する際に意味が伝わらなかったらマインドマップの意味がありません。キーワードだけでは真意を伝えきれない場合、必要に応じて図の邪魔にならないスペースに情報を記録しておきましょう。

シーン別のマインドマップ活用法

マインドマップについて理解が深まってきたところで、マインドマップが活躍できる具体的なシーンを3つご紹介します。

ブレインストーミングでのアイデア出し・タスク整理

まず初めはブレインストーミングにおいての活用法です。マインドマップの作成と聞いて、まず初めに連想されるのはブレインストーミングではないでしょうか。レポートやブログなどの文章の作成や、課題解決に向けたアイデア出しなど、ブレインストーミングが必要な場においてマインドマップは活用しやすいはずです。主題から連想される小さく分解された課題、そしてそれらを達成するためのタスクを割り出せるのです。例として、「AIの活用法」についてブレインストーミングをしたマインドマップを作成してみましたので、併せてご覧ください。

マインドマップ AIの活用

自己分析

自己分析の場でもマインドマップは強力なサポーターとなってくれるでしょう。例えば転職活動や就職活動において、自身の強みや弱み、行動の指針などは、他でもない自分自身が最もよく理解できている必要がありますよね。自分のことをはっきり理解し、言語化するために、マインドマップの活用は非常に効果的です。以下は「就職活動のために自己分析をしている」体でのマインドマップの例です。

マインドマップ 自己分析

メモの作成

マインドマップは何か「考える」時、つまり勉強、または読書のメモにも活用できるのです。そもそもマインドマップを広めたトニー・ブザン自身、教育者としても活躍していた人物で、マインドマップを用いて学習障害を持つ子どもたちのサポートをしたことが知られています。また、マインドマップはインプットの場面で特に大きな効果を発揮します。例えば何か書籍を読んで、学んだこと、感じたことから連想されたものをマインドマップに記録しておくことによって、インプットした内容から考えを深めるという習慣にもつながります。もちろん、読書の他にも講義やセミナーなどのノートにも活用できます。ということで、芥川龍之介の「羅生門」の読書メモとして、マインドマップを作成しました。

マインドマップ 羅生門

マインドマップ作成におすすめのツール

それでは最後に、マインドマップ作成に役立つツールを4つ見ていきましょう。

紙とペン

紙とペン

まず初めにご紹介するのは紙とペンです。ブザンの例からわかる通り、カラフルなペンと紙を用いるのが、ブザンが提唱したマインドマップ本来の作成方法に近いはずです。PC上でのツールと比較して、最も直感的にグラフィカルなマインドマップを作成することが可能です。しかし、当然ながら複数人で同時に1つのマインドマップを作成するには向いていないツールです。

Miro

miro

次にご紹介するのはMiroです。本アプリは共同編集に強いホワイトボードアプリです。マインドマップを含め、豊富なテンプレート機能を備えており、マインドマップ以外にもカスタマージャーニーマップやビジネスモデルキャンバスなど、日々の業務に必要な図を簡単に作成できるのが強みです。加えて、無料のプランであっても多くの機能を使用でき、実際に有料プランにアップグレードする前に色々と試すことができるのも嬉しいポイントです。

Ayoa

ayoa

Ayoaは2019年にサービスが終了したiMindMapというマインドマップ作成ツールの後継のサービスです。前身であるiMindMapは、トニー・ブザンが最も推奨していたマインドマップ作成ツールで、他のホワイトボードツールなどと比較して、よりブザンのイメージに近いマインドマップが作成できるツールでした。Ayoaも、オーガニックマップという機能を用いることによって、ブザンの理想とするような、名前の通り有機的なマインドマップを作成することができるのです。無料版が無いのが玉に瑕ですが、マインドマップに特化したアプリとして、導入を考えてみてはいかがでしょうか。

XMind

Xmind

XMindもAyoa同様に、マインドマップ作成に特化したサービスの1つです。XMind独自の強みとしては、PCやタブレットなどのデバイスで連携して作業がしやすいという点です。また、無料で使用できる機能も多く、有料版にアップグレードする前に使い心地を十分に試すことができるのも魅力の1つです。また、私はMacBookでXMindを使用していますが、UIがApple製のアプリケーションのものと非常に近く、普段からApple製品を使用している方にとっては直感的かつ快適に操作できるのではないでしょうか。実際、先程の活用法の例もXMindで作成されたものです。

おわりに

本記事ではマインドマップについて基本的な概念から作成のためのツールについて解説してきました。マインドマップの効果と、それを最大化するためにはどうすればいいのか、何かしらのヒントにつながったでしょうか。日々の業務のみならず、自分の考えや感じたことなどを深く考察するのにも有用なツールですので、マインドマップを積極的に活用して「考える」ことの質を高めていきましょう!

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大学と42Tokyoでコーディングを学ぶ中で、UX/UIに興味を持つ。AIの台頭によって、単純な技術力以外の価値が高まったと感じ、ユーザーに寄り添うことを学ぶためにセブンデックスにインターンとして入社。国際基督教大学情報科学専攻在籍。