『また写真を楽しめる』 ニコン Ai Nikkor 45mm F2.8P 岡若芽さんのレビュー・評価

F6に装着しました	F3Pに装着！

さて、Ai Nikkor 45mm F2.8Pだ。
ひょんなことからこの黒色のレンズを手に入れた。お値段はちょっと高かった。
このレンズを知ったのは、「F6完全マニュアル」という本にレビューで紹介されていたからです。「F6のボディキャップ代わりにもチャーミング」とのことで、ずっと気になっていました。
早速F6に付けてみましょう。小さいです。本当にボディキャップ代わりです。ってかボディキャップより小さいです！ウソです。
でも、小さ過ぎてF6には似合いません！これはホントだす。だから外すことにします。…外しにくいです。絞り環が一緒に回ってしまい外しにくいし、レンズを痛めてしまうのではと不安になります。思わず「悲しいけど、これ外しにくいのよね」とスレッガー中尉のように呟いていました。
では秘蔵のF3Pに付けてみましょう。…似合ってる！まるでTHEとALFEEみたいです！…分かりにくいですが、つまり「元から二つで一つだった」みたいに似合ってるとご理解ください。
さて肝心の写りですが、まぁ良いです。普通に使えます。僕には「レンズ構成が…」とか、「テッサーが…フグチリが…」とか難しい話はわかりません。でもシンプルさが良い方向に出ていて、懐かしみを感じるような写真が撮れました。それはデジタルでもフイルムでもね。
このレンズのおかげで、また写真を撮る楽しみが増えた気がします。正直、最近のデジカメの進化の早さには、ユーザーとしても疲れを感じていました。やたらと高性能化、高画素化して、写真機の行く方向を心配していたのです。
でも、自分は自分です。F3にこのレンズを付けて、気の向くままにシャッターを切る。ボケていてもブレていてもオッケーだ。それが僕の切り取った風景だから。時代に取り残されたロートルな僕にはこういう撮影が合っているのだ。
そして、また僕は写真を楽しんでいる。