バンダイナムコアミューズメントによる人気シリーズ『機動戦士ガンダム エクストリームバーサス』(以下、『EXVS.』)の最新作『機動戦士ガンダム エクストリームバーサス2 クロスブースト』(以下、『EXVS.2XB』)は、2021年にアーケード版が稼働予定だ。

 『機動戦士ガンダム EXVS.』シリーズの10周年記念作品にあたる『EXVS.』の稼働から、さらに10周年を迎えてから稼働するという、記念が2重に押し寄せる本作。2020年11月7日~8日にはクローズドβテストが実施され、その後の後夜祭配信も含め、いよいよ全容が明らかになり始めた。

『機動戦士ガンダム エクストリームバーサス2 クロスブースト』を先行体験。モビルスーツが集う対戦アクション最新作に、ガンダム・フラウロスなどの新機体が参戦!
『機動戦士ガンダム エクストリームバーサス2 クロスブースト』を先行体験。モビルスーツが集う対戦アクション最新作に、ガンダム・フラウロスなどの新機体が参戦!

『機動戦士ガンダム エクストリームバーサス2 クロスブースト』第1弾PV

 そんな本作を、メディア向けの体験会でひと足先にプレイ。その結果、いままさに『EXVS.2』に熱中している皆さんだけでなく、筆者のように10年以上前に熱中していた世代にも、ぜひ遊んでほしいと感じられた。

『機動戦士ガンダム エクストリームバーサス2 クロスブースト』を先行体験。モビルスーツが集う対戦アクション最新作に、ガンダム・フラウロスなどの新機体が参戦!
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レバーと4ボタンによるわかりやすい操作システムで、2on2のハイスピードアクション対戦が楽しめるのが本シリーズの特徴。その基本を継承しつつ、ガンダムファンにうれしい要素も大量に盛り込まれている。

 今回の記事では『EXVS.2XB』の最新情報にプレイインプレッションを交えてお伝えする。記事の後半にはキーマンへのショートインタビューも掲載。一読して稼働への期待をより膨らませていただきたい。

新規参戦する4機の詳細が判明!

 まずは『EXVS.2XB』で使用可能となる、4機の新機体について紹介していこう。なお、以降紹介する機体のうち“カバカーリー”のみは、現在稼働中の『EXVS.2』に2020年11月26日のアップデートで追加され、そのまま『EXVS.2XB』でも続投となる。

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新たな4機のモビルスーツの追加で、『EXVS.2XB』で使用できる機体の数はなんと198機に!
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先行して『EXVS.2』で使用可能となるカバカーリー。『EXVS.2XB』の予習も兼ねて、使ってみてはいかがだろうか。

ガンダム・フラウロス(COST 2000)

出展作品:『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ

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 『鉄血のオルフェンズ』終盤で主人公たち“鉄華団”の新戦力として登場したガンダム・フラウロス。本作ではコスト2000の機体として登場する。

 マシンガン系のメイン射撃と、2発同時発射でダウンを奪えるサブ射撃のショートバレルキャノンという、近~中距離で便利な武装を持っており、アサルトナイフでの格闘戦もこなせる。実際に使ってみたところ、低コスト帯の万能機として非常に扱いやすかった。

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 ただ、コスト2000機体の宿命として、攻撃力や機動力においてやや決まり手に欠ける。それを覆すのが、原作でも重要な役割を果たした“スーパーギャラクシーキャノン”こと、レールガン・ダインスレイヴ。多用はできない強力無比な武装を有しているのが本機最大の魅力だ。

 ふだんはコスト2000機体らしく堅実に立ち回りつつ、ここぞというところでスーパーギャラクシーキャノンの一撃に賭ける。機体のコンセプト的にも、また原作ファン的にもおもしろい機体だと感じた。

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発射の際には、原作好きなら「シノー!!」と叫びたくなること請け合い。

スタービルドストライクガンダム(COST 3000)

出展作品:『ガンダムビルドファイターズ

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 ガンプラバトル選手権の世界大会に向け、主人公イオリ・セイが持つ技術のすべてを注いで作られた機体。原作ではビームなどのエネルギーを吸収する“アブソーブシステム”と、そのエネルギーを利用する“ディスチャージシステム”、さらに一時的に大幅な出力アップを実現する“RGシステム”を活用。予測不可能の大活躍を見せてくれた。

 『EXVS.2XB』では、最高コストの3000で参戦。正直なところ、体験会の限られた時間内では、筆者にはその全容がつかみ切れなかった。原作同様にディスチャージシステムを搭載しており、それを活用した“スピードモード”で一時的な加速が可能。ほかにもまだまだ個性的な武装が用意されており、活用法が幅広そうなのだ。

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 RGシステムも再現されており、原作でドラマを生んだ必殺技“ビルドナックル”も使用可能。すべての機能を活かすには慣れが必要そうだが、原作同様に大きなポテンシャルを秘めているに違いない。

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原作ファンがいきなり使うには難しい機体かも知れないが、操作方法自体はシンプルなので、原作愛でどうにかすることに期待してしまう。

ユニコーンガンダム3号機フェネクス(COST 2500)

出展作品:『機動戦士ガンダムNT(ナラティブ)

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 映画『機動戦士ガンダムNT(ナラティブ)』から、作品内であらゆる勢力から狙われる神秘的な存在“不死鳥”として登場したフェネクスが参戦。『EXVS.2』では他機体のサポート役としてすでに登場しているが、プレイアブル機体となるのは今回が初。

 体験会では使用できなかったが、PVでは周囲を浮遊する“アームド・アーマーDE”や、高速で飛び回って敵機を翻弄したりする姿が確認できた。また、周囲に発生させた力場“サイコ・フィールド”を攻撃に転用することもできるようだ。

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 原作ではサイコ・フィールドによる常識外の動きや、さまざまな超常現象を引き起こしていた機体だ。それだけに、ゲーム内でどのような性能になるのかは想像もつかない。

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アームド・アーマーDEは防御にも使用できる模様。サイコ・フィールドによる射撃攻撃は、広範囲でヒットさせやすいとのことだが、その実際の性能やいかに。

カバカーリー(COST 3000)

出展作品:『ガンダム Gのレコンギスタ

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 『ガンダム Gのレコンギスタ』から主人公機・G-セルフと激闘をくり広げた最新鋭機カバカーリーが参戦。『EXVS.2』ならびに『EXVS.2XB』では、マスクに寄り添う少女マニィが操縦するモビルアーマー・ジーラッハのサポートを受けつつ戦う機体となる。

『機動戦士ガンダム エクストリームバーサス2 クロスブースト』を先行体験。モビルスーツが集う対戦アクション最新作に、ガンダム・フラウロスなどの新機体が参戦!
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巨大な威容を誇るジーラッハ。チャージ格闘攻撃で“ビフレストビット”を展開し、網状のビームを発射する。

 こちらも体験会では使用できなかったが、最高のコスト3000帯に位置する格闘寄りの万能機で、“ビーム・リング”を用いた多彩な攻撃が特徴とのこと。

 特殊射撃で投擲する4枚のビーム・リングは、レバー入力の有無でアクションが変化する。特殊格闘では、掌から出るレーザーと接続したビーム・リングを射出する。このビーム・リングは敵機の射撃攻撃を消しながら攻撃でき、さらに追加入力で切り離して攻撃することも可能とのことだ。

 格闘寄りの機体ではあるが、公開された画像を見る限り、胸部に2門装備された大出力レーザー砲“フォトン・レーザー砲”も使える模様。ジーラッハのビフレストビットは、相手を自動追尾してくれる“ファンネル”系の武装となるようで、あらゆる距離や状況に対応できる機体になるだろう。

『機動戦士ガンダム エクストリームバーサス2 クロスブースト』を先行体験。モビルスーツが集う対戦アクション最新作に、ガンダム・フラウロスなどの新機体が参戦!
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“EXバースト”がより進化して2on2を熱くする!

 『EXVS.』シリーズ最大の要となるシステムが、“エクストリームバースト”(以下、EXバースト)だ。プレイヤー間では“覚醒”と呼ばれるこのシステムは、敵機にダメージを与えたり撃墜されたりといった条件で溜まる“EXゲージ”を使用することで、一定時間自機を大幅にパワーアップできるというもの。高速移動のために必要な“ブーストゲージ”や、武器の残弾も回復するため、追い込まれた状態からの脱出や逆転が可能となる。

 『EXVS.2』では出撃時に5つの中からEXバーストのタイプを選択できた。『EXVS.2XB』でも同じく5タイプが用意されているが、前作にあった“エクステンドバースト”と“リンケージバースト”が統合されて“カバーリングバースト”となり、新タイプの“レイジングバースト”が追加されている。

『機動戦士ガンダム エクストリームバーサス2 クロスブースト』を先行体験。モビルスーツが集う対戦アクション最新作に、ガンダム・フラウロスなどの新機体が参戦!
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 『EXVS.2XB』で使用できる5つのEXバーストは、以下の通りだ。

ファイティングバースト

 格闘攻撃の性能が全体的に向上。連続攻撃がつながりやすくなり、一度に大ダメージを与えやすくなる。さらに、射撃から格闘へのキャンセルも可能となるため、格闘攻撃を起点に大逆転を狙える。

シューティングバースト

 チャージが必要な射撃武器のチャージ時間短縮をはじめ、射撃攻撃全般を強化するバースト。敵機に近付くようなリスクを冒さず攻勢に出られるため、使い勝手がいい。

モビリティーバースト

 『EXVS.2』で追加されたバースト。本作ではある意味で攻撃力よりも重要な機動力の向上に特化している。相手を追いかけたり、逆に距離を離したりといった場面で、機体の種類や状況を問わず活躍する。

カバーリングバースト

 2on2時の味方プレイヤーのEXゲージを少しずつ増加させるバースト。さらに、ゲージが50%以上溜まっていれば、敵の攻撃で怯んでいるときでもEXバーストを発動できる(ふだんはゲージが100%溜まっていないと不可能)。敵機の連続攻撃から素早く抜け出せるほか、味方がより早く、より多くEXバーストを使えるようになることで、独自の戦略が生まれる。

レイジングバースト

 自身が攻撃中に、敵機の攻撃を受けてもよろけにくくなる、いわゆる“スーパーアーマー”状態を付与するバースト。被ダメージも減少し、攻撃力も向上するため、追い詰めた相手に強引にでもとどめを刺したいときなどに活躍しそうだ。

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クローズドβテスト時のインストカード。仕様は開発段階のもので、本稼働の際には変更となる可能性があることにはご注意を。

 EXバーストはゲージが50%の段階から発動できるが、100%で発動すればより長く効果が持続するなどの恩恵が得られる。しかし、100%以上は蓄積できないため、早めに使わないとゲージの蓄積が遅れて、つぎのバーストが発動できなくなる可能性が出てくる。

 また、バースト発動中に撃墜されるとゲージ蓄積が得られないので(通称・覚醒落ち)、焦って使うのは禁物。バーストをいつ、どこで使うかが、本作における勝利のカギだ。

 そんなEXバーストに、『EXVS.2XB』ではさらに奥深い新システムが追加される。それが“エクストリームバーストクロス”(以下、EXバーストクロス)だ。

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 このシステムに特殊な入力は不要で、自分と僚機がいずれもEXバーストを発動している間に効果を発揮。効果中は各タイプのEXバーストごとに、下記のような追加効果が得られる(クローズドβテスト時点の性能であり、ロンチ時に変更される場合がある)。なお、得られる追加効果は自分が選んだタイプに準じ、僚機のバーストのタイプには影響されない。

  • ファイティングバースト:攻撃ヒット時にEXバースト発動時間を延長
  • シューティングバースト:攻撃した相手がダウン状態になりにくくなる(ダウン中は無敵となるため、その状態に陥らせずより多くの射撃を浴びせられる)
  • モビリティーバースト:攻撃ヒット時にブーストゲージを回復
  • カバーリングバースト:被ダメージ減少
  • レイジングバースト:攻撃ヒット時に耐久値を回復
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カバーリングバーストが発動すると、自機の周辺にバリアのようなエフェクトが発生する。

 文面を見ればわかるとおり、各バーストの長所や使い勝手がさらに向上する追加効果ばかり。実際にプレイしてみた中でも非常に強力なシステムだと感じた。また、発動するには僚機と同時にバーストを発動したりといった面倒な条件はなく、狙わずとも自然と発生した場面も多かった。

 “僚機が発動したのを見てから自分もバーストを使う”というタイミングで狙っても、十分な恩恵が得られる。逆に狙って発動していくとなると、機体コストや役割ごとにEXゲージの溜まりやすさが異なる点などを乗り越える作戦が必要。より深い戦略性につながりそうだ。

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EXバーストを使いたい! でもEXバーストクロスを最大時間発生させるには相方のゲージが溜まるのを待ちたい! そんな新たな駆け引きが、タッグ戦をより熱くしてくれるだろう。

対人戦以外の面でも楽しめる要素を追加!

 『EXVS.2XB』では新機体と新システム以外にも、『EXVS.2』からさまざまな変更が行なわれる。

 いちばん大きいのは、本作のメインとも言える通信2on2対戦の“ランクマッチモード”について。本作の要素を楽しむことで上がる“階級”ではなく、このモード専用の“ランク”に応じたマッチングに変更されるのだ。純粋な対人戦の腕前でのみ決まるランクに応じた、より実力が近い相手との対戦が実現する。

 また、“店内対戦モード”では、全国通信対戦ではなく店内の筐体同士での対戦が楽しめる。昔の『機動戦士ガンダム EXVS.』シリーズを楽しんでいた世代には懐かしい、あの盛り上がりがまた味わえるわけだ。

 いきなりの対人戦は怖いという人や初心者向けの新要素もある。対CPU戦の“トライアドバトルモード”には、ガンダムシリーズの作品に準拠した新たなボスや2on2のコースが追加。原作ファンで本作に興味を持った人や、純粋にモビルスーツを操縦する感覚を楽しみたい人にオススメだ。

『機動戦士ガンダム エクストリームバーサス2 クロスブースト』を先行体験。モビルスーツが集う対戦アクション最新作に、ガンダム・フラウロスなどの新機体が参戦!
筐体に備え付けのコントローラーでの操作も可能で、キーコンフィグはWebサービス“ガンダムVS.モバイル”に登録すればいつでも行える。家庭用から興味を持った人もぜひ!

 また、“トレーニングモード”では各武器の隣りにコマンド表示が付き、より操作がわかりやすくなった。操作が不安な人は、このモードでまず本作に触れてみてほしい。少し動かしてみるだけでも、本作がいかに操作しやすいか理解できるはずだ。

 初見の人は本作のスピード感に戸惑うかもしれないが、少しプレイすればあっと言う間に楽しめるようになる。本シリーズの20年来の完成度の高さを、ぜひ体感してほしい。

『機動戦士ガンダム エクストリームバーサス2 クロスブースト』を先行体験。モビルスーツが集う対戦アクション最新作に、ガンダム・フラウロスなどの新機体が参戦!
筆者はアーケード版の本作に触れるのは数年ぶりだったが、いざ席に座ると歴代ガンダム主人公の初出撃の場面のように、すぐに操作が手になじんだ。この操作のしやすさと完成度、やはり侮れない!

プロデューサーに本作のコンセプトを訊く!

 メディア体験会では『EXVS.2XB』のプロデューサーを務める中館賢氏、ならびに大久保人氏のご両名がゲーム概要を解説。最後にインタビューの時間を設けてもらえた。

 新システム追加の意図など、本作がどのような方向性に向かうのか興味深い話が伺えたので、本稼働や今後の展開を楽しみにする糧にしていただきたい!

『機動戦士ガンダム エクストリームバーサス2 クロスブースト』を先行体験。モビルスーツが集う対戦アクション最新作に、ガンダム・フラウロスなどの新機体が参戦!
中館賢プロデューサー(左。文中では中館)と、大久保人プロデューサー(右。文中では大久保)のご両名。

――まずは『クロスブースト』と副題を題した本作のコンセプトを教えていただけますか。

中館『EXVS.2』はお陰様で『EXVS.』シリーズの10年間の中で過去最高のインカムを記録しておりまして、お客様からの非常に高い支持をいただいています。その『EXVS.2』のいいところをしっかりと継承しつつ、さらにユーザーの期待するものをさらに超えていけるようなタイトルを目指して開発しております。

 また、PVの中で“王道進化”という言葉が出てきております通り、2on2の対戦ゲームとしてシリーズを重ねる中で洗練させてきたものもしっかり継承し、さらに新しいバーストや“EXバーストクロス”などを加えることで、さらに過去作を超えていける作品を目指しています。

――既存のユーザーの期待に、さらに応えていく方向なわけですね。

中館加えて、新しいユーザー層の皆さんにも興味を持っていただかなくてはならないとも考えております。2020年7月に発売されました家庭用の『機動戦士ガンダム EXTREME VS.マキシブーストON』で『EXVS.』に初めて触れてくださった方々も多くいらっしゃいますので、そういった層の皆さんにもゲーセンに来て遊んでみようと思っていただけたり、練習しやすい環境であったりとした要素を入れることで、新規のお客様にも楽しんでいただけるように意識しています。

――EXバーストの新要素の内容や実装の意図を教えていただけますか。

大久保新たな遊びの要素として新しいEXバーストを考えていく際に、5つを維持しようという話になりました。『EXVS.2』の時点での5タイプありましたから、これ以上増やすと複雑になると思ったんですね。

 前作で好評だった部分を継承して、新しい遊びかたについて考えました。そこで、格闘特化、射撃特化、スピード特化というわかりやすいコンセプトは残しつつ、攻撃に振ったレイジングバーストと、支援に振ったカバーリングバーストという2タイプを入れることにしたんです。

――カバーリングバーストは、『EXVS.2』のエクステンドバーストとリンケージバーストを合わせたものになっていますよね。

大久保そのふたつを統合することで、支援特化というひとつの軸としていけるのではないか、と考えました。これにより、5つのバーストの特色がそれぞれしっかり出せると考えています。

――EXバーストクロスについても、新たな遊びの形として用意したということでしょうか。

大久保本作はある意味、戦略的に難しい部分もありまして。遊んでいくうちにノウハウが蓄積していくと、「バーストはここで使えばいい」というセオリーがわかってくるんですが、それは初心者の方にはわかりにくい部分でもあります。

 たとえば、自分と僚機のゲージが溜まっていて、相手をあと1機倒せば勝てる、という状況では、(EXバーストを)ふたりとも使いますよね。ふたり同時に使用している間は追加の効果が得られますから、使いどころのわかりやすい指針としても考えたシステムです。

――たしかに、初心者の人はEXバーストの使いどころがわからず、使わないまま対戦が終わってしまうパターンも多いですね。

大久保EXバーストの使いどころを見極めるだけでも、勝率は格段に上がると思います。そういったセオリーやEXバーストクロスを提示することで、初心者の人にもバーストがよりわかりやすくなると思っています。

――とりあえず、僚機が使ったら自分も使おう! くらいの気軽さで使えそうですね。

大久保ただ、それを「使わなくてはいけない」と考えるようにしてしまうと、それは遊びかたの縛りになってしまいます。ですので『EXVS.2XB』では、バーストをバラバラに使ってもいいし、被せて使ってもいいという、いろいろな戦略性が出せる要素として打ち出しています。

――たしかに、無理にバーストクロスを狙うと不利になる場面もありました。

大久保コスト帯の組み合わせでもタイミングは大きく変わってきますし、状況しだいでバラバラに使った後に被せて使いに行くなど、そういう場面が多々出てくると思います。そういった新しい遊びを、この新システムで提供できればと考えています。

――ちなみに文面だけを『EXVS.2』プレイヤー目線で見ると、EXバーストクロスの追加効果は強力なようですが……。

大久保それらのバランス面についても、5つのEXバーストの間で調整は続けていきます。クローズドβテストのアンケートも含めて、プレイヤーの皆さんに遊んでいただいたうえでのご意見をいただき、調整を今後も続けていきたいと考えています。

――今後の展開についても気になるところですが、オープンβテストの開催などはお考えでしょうか?

中館『EXVS.2』のロケテストの際には非常に多くのユーザーの皆さんが集まってくださったこともあり、現状ですと密を避けながらの開催は難しく、抽選式のクローズドβテストという形を取らせていただきました。今後の展開についても状況を見ながら、という形にせざるを得ないかと思います。

――加えて既存のプレイヤーには、大会が開催されるかどうかも気になると思います。この辺はいかがでしょうか?

大久保以前告知していた“シャッフルマスターズ”もコロナ禍で延期と発表しましたが、決勝大会を配信を中心に形にすることで開催できる見通しは出てきており、新たなスケジュールを発表させていただきました。大会については我々も開催したい想いが強いので、今後も状況を見ながらいろいろと検討できればと考えています。

――本シリーズをプレイしてからガンダム作品に触れる人も多いなど、ユニークな広がりかたをしています。ユーザー間の盛り上がりがすごいいま、ぜひ大会は見てみたいです。

大久保プロゲーマーのまごさんが家庭用を楽しんでくださったみたいで。『鉄血のオルフェンズ』のガンダム・バルバトスルプスレクスから興味を持って原作に触れて、「鉄華団が……」などと話し始めていたりしますね(笑)。そこからガンプラも作ったりするほどハマってくださっていたりして、同じようなユーザーの方も多くてうれしい限りです。

――いまはYouTubeに“ガンダムチャンネル”という便利なものもあります。アニメ原作から入って来る層を迎え入れるために用意された“トライアドバトル”などの新要素も、より広い層のユーザーを取り込む施策の一角なわけですね。

中館そうですね。かなり細かい原作ネタなども拾っていますので、原作ファンの方にも、お気に入りの機体で楽しんでいただけるゲームになっていると思います。今後も原作アニメやさまざまなガンダム商品、また家庭用のマキシブーストONなどを入り口に、多くの皆様に“クロスブースト”に触れていただける流れを作っていきたいと思います。