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仕事の余白-沖縄DX「BAND TOGETHER」 琉球通運代表取締役会長・新垣直人<仕事の余白>


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 結(ゆい)ま~る。諸説あるのだろうが、今風に言うと「DX」だったのではないだろうか?うちなんちゅはDXの思想を昔から持っていたのだと思う。常にイノベーションを考え、規定演技より自由演技を望むのだ。

 社会人1年生の時、ドイツに国費留学していた常務に「仕事」の仕の字は、武士の士から来たものだ。武士は責任を果たすことができなければ切腹する。仕事とは責任を果たすことだ。お前に腹を切る覚悟はあるのか?と言われた記憶がある。その覚悟があるかと聞かれると躊躇(ちゅうちょ)してしまうのだが、30年以上過ぎた今もその会話が心に残っているということは少なくとも意識しながら仕事をしてきたのだと思う。

 仕事をするにあたり、周囲にどれだけ応援者がいるか、原理原則を教えてくれる師がいるのか。それは仕事を始める人にとって大事なことだと思う。私は幸い人に恵まれ、今も諸先輩の知恵を拝借し、後輩達の力を借りながら仕事をしているのだ。

 「おいあくま」驕(おご)るな、威張るな、焦るな、腐るな、負けるな。いつの間にか「仕事の余白」のつもりが「仕事の手抜き」になっていないだろうか問い掛ける。2024年に60周年を迎える琉球通運は、さらなる成長のため目標に向かって皆一致団結している。私も、みんなを応援し、原理原則を教える師となるべく心掛けよう。

 デザインやレイアウトにも余白の美がある様に、良い文書には余白がある。良い仕事をするため、引き続き自分の余白を磨きたい。