事実を掘り起こせ 沖縄のインディ・ジョーンズ 新垣若菜(中部支社報道部)


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written by 新垣若菜(中部支社報道部)

 映画「インディ・ジョーンズ」の主人公インディに憧れて、小さな頃から考古学者になることを夢見ていた。当初の予定では、今頃エジプト辺りでミイラや王家の秘宝を掘り起こしているはずだった。気が付けば、新聞記者になっている。

 高校生の時に、低日光アレルギー(日光過敏症)と診断された。軽度なので生活に支障はないが、灼熱の太陽の下、スコップ片手に古代の遺跡を調査する夢ははかなくも散った。別に嘆いているわけではない。スコップがペンに代わっただけの話である。

 最近見直した「インディ・ジョーンズ 最後の聖戦」で、インディは次のように言っていた。「考古学というのは事実を探し求める学問だ」。インディよ、奇遇なことに、新聞記者もそうである。邪教集団相手の戦いや伝説の聖杯を探すことはしていないが、しつこく事実を追い求めている。知らぬ間に考古学者としての素地を養っていたようだ。

 「もしかして、既に私はインディになっているのではないか」「夢はかなっているのではないか」とうっすら思うが、まだまだ慢心してはいけない。そこかしらに埋もれている事実という名の“宝”は全然掘り起こせていないのだから。沖縄のインディになるべく、今日も取材に行ってきます。

(うるま市、北谷町、闘牛担当)


ゆんたくあっちゃー 県内各地を駆け回る地方記者。取材を通して日々感じることや裏話などを紹介する。