「やんばるの森が認められた!」吉報に舞う地元国頭村 <沖縄・奄美 世界遺産>


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吉報にカチャーシーで喜ぶ国頭村役場の職員ら=10日午後6時10分ごろ、国頭村役場

 10日午後5時50分ごろ、国頭村役場で待機していた知花靖村長に一本の電話が入った。神妙な面持ちで受話器を握ると、環境省の那覇市にある事務所から国際自然保護連合(IUCN)による勧告内容が伝えられた。通話を終えた知花村長は、報道陣に「登録記載です」と一言。ほっとした表情を浮かべた。

 「期待と不安の気持ちだった」。電話を取る前の心境を明かした。2018年は登録延期、再挑戦した20年は新型コロナウイルスの影響で世界遺産委員会が中止となった。「やっとここまで来た。村民の皆さんも首を長くして待っていたと思う」と笑顔を見せた。一方で「(正式に登録が決定する)7月までは予断を許さない」と気を引き締める。関係機関や村民と連携し、密猟を防止するため、林道の通行規制やパトロールなどを継続していくなどの諸対策に継続して取り組む考えを示した。

 吉報を受けた村役場関係者からは歓声が上がり、万歳三唱やカチャーシーが行われた。やんばる3村世界自然遺産推進協議会の仲原真里子さんは「やんばるの森の価値が世界に認められて良かった」と喜んだ。