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大津波予測 東電の勝俣元会長も把握。吉田元東電福島第一原発所長が直接、説明。「吉田調書」で明らかに。勝俣氏の虚偽報告の可能性強まる(東京)

2014-09-26 11:15:43

勝俣元東電会長
勝俣元東電会長
勝俣元東電会長


東京電力福島第一原発事故をめぐる株主代表訴訟の口頭弁論が25日、東京地裁であった。原告側は「吉田昌郎元所長(故人)は事故前、勝俣恒久・東電元会長らに想定より大きい津波が来る可能性を伝えていた」とする準備書面を提出した。

政府事故調査・検証委員会が吉田氏から事故当時や事故前の状況を聴取した記録(調書)が今月11日に公開されたことを受け、主張を追加した。

 

吉田調書では「今、想定している5m何十㎝という設計のベースよりも大きな津波が来る可能性が否定できない」と吉田元所長が東電幹部に説明していたことや、「会長の勝俣さんからは『そうなのか』『確率はどうなんだ』と尋ねられた」ことが判明した。

 

勝俣元会長側が7月に提出した書面では、想定を超える津波が来るという吉田所長からの報告について「知らない」「なかった」と答弁していた。

 

閉廷後に記者会見した原告側代理人の海渡雄一弁護士は「勝俣元会長が虚偽の答弁をしたことが、吉田調書から明らかになった」と指摘した。

 

訴訟では、原発事故で東電が巨額の損失を出したのは安全対策を怠ったためとして、株主が現・旧経営陣27人を相手に、約5兆5千億円を東電に賠償するよう求めている。