こんにちは。フードプレゼンターの k e i です。
今回は、とってもジューシーでめちゃくちゃ美味しいハンバーグの焼き方を科学的に御紹介していきたいと思います。
まず、美味しいハンバーグはどうしてジューシーなのか?というところから始めたいと思います。ジューシーの反対は、「パサパサ」ですよね
どうしてパサパサになるのか?それは肉汁の元をしっかり下準備してないのと、焼くときにしっかり肉汁を閉じ込めてないのが原因です。
では、その原因を詳しく見ていきましょう。
まずは基本的なレシピをお伝えします。
材料
- A牛挽肉 250g
- A豚挽肉 100g
- A玉ねぎ 2分の1個
- A卵 1個
- Aパン粉 20g
- A塩 2g
- Aこしょう 少々
- Aナツメグ 少々
- 小麦粉 適宜
- サラダ油 大さじ1
- バター 10g
作り方
- 玉ねぎはみじん切りにし、フライパンを中火で火をつけ、焦げないように飴色になるまでサラダ油で炒めます。炒めたらバットにあけてよく冷ます。
- ボールにAを入れ、肉をつぶすように力を込めて粘り気が出来てて白っぽくなるまでよく捏ね、空気を抜きながら俵型に形成する。
- 2.に小麦粉を薄くつけ、フライパンを中火で火をつけ、バターを溶かしたら焼き始めます。片面に焼き色がついたら、ひっくり返してアルミ泊をかるく被せて火を止め、そのまま10分置きます。くしを刺して抜いたときに肉汁が透明なら火が入ってる証拠です。
では、この行程のなかにどんな科学的ポイントがあるのかを説明していきたいと思います。
科学その1:ハンバーグの「7:3」の法則
お肉を買うときは、お肉屋さんで買うのをオススメします。その際、牛肉70%と豚肉30%の割合で買うのがベストです。この7:3の法則こそ、ハンバーグのゴールデンバランスと言われています。
脂肪分の多い豚肉を3割程度に抑えることでジューシーなハンバーグが作りやすくなります。スーパーなどで売っている合挽きのひき肉も、7:3~6:4の割合で売られていることが多いようです。
科学その2:こねる力がおいしさに直結?
ハンバーグで一番重要なポイントは『練る力と塩加減と温度』なんですね。
しっかり練る目的は、ひき肉に粘りが出て肉汁が閉じ込められやすい状態になりますし、肉同士をきちんと結着させるためと焼いたときにビビがはいらないためなんです。
そして、この際加える塩の量は、材料全体の重さの0.8%です。0.8%という微妙な値は、素材から水分が流出したり、 逆によけいな水分が入りこんで水っぽくなったりするのを防止しするためと本能的に旨いと感じてしまう濃度なんですね。
それともうひとつ重要なのが練る温度なんですが、手が温かいと挽肉に伝わってしまい脂を溶かしてしまう原因になります。なので時折ボールに入った氷水などで冷やしながら(水気は拭き取って)こねてください。
でも、もし女性がつくる場合は、木べらなどを使ってこねてあげると手も冷たくないし、楽にこねられます。
科学その3:肉汁を逃さないバリアはこれ
最初にも話した通り、ジューシーとは反対にパサパサになってしまう原因は、肉汁が途中で流れ出してしまう現象のためです。これを防ぐには焼く時に肉をしっかりバリアで包んであげることが大事なんです。
じゃあ、肉汁を逃さないバリアってどうしたらできるのか?というと、その正体がこちら。
そう、小麦粉をつけます。小麦粉の膜でコーティングされるのでこれをすることで肉全体を肉汁放出からバリアすることができます。
結果、ジューシーに肉汁溢れるハンバーグとなるんですね。
科学その4:余熱を使って焼き上げる
よくオーブン調理で180℃というのが一つの目安となることが多いんですが、これは多くの食材にとって火を通すのに強すぎず弱すぎず一番適した温度なんですね。でも、それをフライパンでやろうとすると、温度をはかることもままならないので、なかなか難しいです。例えば、フライパンで強火で焼き上げると250℃を超えてしまうことが多く、これだと一瞬で焦げてしまうし、中まで火が通りません。
そこでハンバーグの場合は、まず中火で片面を焼き上げます。
色がついたら、ひっくり返して火を止めて…
アルミ泊を被せます。
そして後は余熱で中まで火を通します。こうするだけで、ものすごく簡単にハンバーグにとって理想的な、ジューシーで肉汁あふれる焼き方になるのです。
以上、肉汁が溢れ出すおいしいハンバーグの焼き方のポイントを4つお伝えしました。
最後にまとめると
- お肉は牛肉7:豚肉3の割合で用意すること
- こねるときは力を入れ、肉に触れる温度に注意すること
- 小麦粉をしっかりつけてバリアすること
- 焼くときは片面は余熱で焼き上げること
の4点になります。
ぜひ御自宅で肉汁の溢れる絶品ハンバーグを作ってみてください。
フードプレゼンター k e I
明治11年創業の老舗ホテル、箱根富士屋ホテルでフレンチの修行を積み退社後、ドラマ、映画、舞台などで俳優活動をしながら調理師免許、フードコーディネーター認定書を取得。『女性が料理をつくってくれるのを『当たり前』ではなく男子が手料理で彼女をときめかさせたいと願う』”いつも、作ってくれてありがとう、今日は僕がつくる番だよ。”『僕の番ごはん』など様々なフードイベント、媒体で活動している。
HP:僕の番ごはん:http://keikundekitchen.com/
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