テレ朝POST

次のエンタメを先回りするメディア
未来をここからプロジェクト
menu

漫画家・青山剛昌が語るドラマ『相棒』の魅力。江戸川コナンと杉下右京、国民的作品の主人公の“共通点”

2000年にスペシャルドラマとして誕生して以来、国民的ドラマとして定着した『相棒』。本日10月12日(水)には、最新作『相棒season21』の初回拡大スペシャルが放送される。

テレビ朝日では新シーズンのスタートに先がけ、「相棒インタビュー企画」を実施。各界の“相棒ファン”の著名人に、同作への熱い思いを語ってもらった。

今回は、『名探偵コナン』の作者として知られる漫画家・青山剛昌氏へインタビュー。

「『相棒』はずっと永遠に続いてほしい俺のバイブル」と語る青山氏に、同作との出会いや印象に残ったエピソード、そして自身の作品『名探偵コナン』との意外な共通点について聞いている。

◆「右京もコナンも変な意味で言うと成長していない」

青山:「仕事柄ミステリードラマや映画は絶対見るようにしているので、『相棒』は最初のドラマスペシャルから見ていました。最初から鷲掴みにされましたね、面白くて」

『相棒』との出会いをそんな風に振り返った青山氏。同作の魅力は、ミステリーの型にハマらない“意外性”だと話す。

青山:「普通のミステリーだとあんまり警察の偉い人は捕まらないんですけど、『相棒』ではそういう人が犯人だったりするのでびっくりします。でも、たまに捕まらないまま終わるときもあって、それはそれでアリなんだなぁと。スケールが大きくて、犯人が読めない。考えさせられるような話も多くて面白いです」

では、同作を語るうえで欠かすことのできない主人公・杉下右京(水谷豊)に対しては、どんな印象をもっているのだろうか?

青山:「右京さんはセリフがかっこいいですね。『少年と金貨』(『season2』第9話)という話の中に、ヴァイオリンが上手い息子のために罪を犯してしまう母親が出てくるんです。息子の才能を伸ばしたいでしょうと開き直る彼女に、右京さんは『人の命を奪ってまで伸ばすべき才能なんてこの世にはありませんよ』と返すんですよ。

あのセリフは凄まじくカッコイイ。コナンならこう言うかなぁとか、コナンに置き換えればこうするかなぁとか、いろいろ参考にさせてもらっています。『相棒』からインスパイアされたことはたくさんありますよ」

自身の作品『名探偵コナン』にも、『相棒』の影響が反映されているという。ともに国民的作品として長くファンに愛されている2作品には、どんな共通点があるのか。

青山:「ブレないところですね。右京さんもコナンくんもずっとそのまま、変な意味で言うと成長していない。絶対自分の信念を通しているのがいいですね。右京さんは日和ったりしないでしょう。そこがいいです

そんな漫画界きっての『相棒』好きの青山氏は、実は以前同作の元日スペシャルにゲスト出演したことも。

青山:「取材で相棒の撮影現場に行って、水谷豊さんにも会いました。そしたら『ちょっと出てみませんか?』と言われて、鑑識役で出演しましたよ。鑑識の服を着て、後ろで何か書いている演技をしていたんですけれど、実はコナンの絵を描いていたんです。後ろからのぞき込んだ刑事役の役者さんが『うまいですね』と小さな声で話しかけてきたので、笑っちゃいました。

撮影後は水谷さんともたくさん話しました。本当に話しやすくて、右京さんという感じ。ドラマと同じですよ」

◆右京&薫 伝説のコンビ復活!「新シーズンは超期待」

2022年、新たなシーズンを迎える『相棒』。杉下右京とタッグを組むのは、“初代相棒”として活躍した亀山薫(寺脇康文)。青山氏は伝説のコンビ復活に期待を隠せない。

青山:「自分で言うのもおこがましいんですけど、もし俺が相棒の脚本を書いてくれと言われたら、たぶん『亀山刑事復活させていい?』と聞くと思います。そんな話1ミリもないんですけど、そのぐらい亀山刑事を熱望します。

視聴者は右京さんみたいに頭がいいわけじゃないので、亀山刑事が『なんでそうなんですか。右京さん?』と聞いてくれるととても見やすくなる。ワトソン役としてミステリーをわかりやすくしてくれるんです。『名探偵コナン』にも少年探偵団や蘭、小五郎とかワトソン役はいますけど、絶対大切なキャラですね。

ほかの相棒の刑事さんもよかったんですけど、やっぱり亀山刑事と右京さんのコンビが大好きなので、新シーズンは超期待です」

青山氏は、そんな右京と薫のコンビで印象に残ってるエピソードとして、「監禁」(『season4』第8話)を挙げた。

青山:「亀山刑事が椅子に縛られてずっと監禁されるという話なんですけど、右京さんが助けに来るシーンで、背を向けていた亀山刑事が椅子に縛られたまま体ごと振り向いて『右京さん!』って助けを求めるんです。そこがすごくよかったです。すごい体力だなと思って。

あとは、『ついてない女』(『season4』第19話)。鈴木杏樹さんが犯人で人を殺すシーンからはじまるんですけど、最悪のところまで行く前に右京さんと出会って、うまくまとめるという話です。コナンでもたまにやるんですけど、事件が起こる前に犯行を止めるという構成が面白かったです」

執筆中にも『相棒』を流しながら“耳”で楽しんでいるという青山氏。最後に、イチ相棒ファンとして今後の作品に期待することを聞いてみると、こんな答えが返ってきた。

青山:「ラブコメが見たいですね。薫ちゃんがいなくなってからラブコメがあまり描かれなくなったので。新シーズンから薫の奥さんも再登場するということだし、ぜひまたラブコメを!」

※番組情報:『相棒season21』初回拡大スペシャル「ペルソナ・ノン・グラータ~殺人招待状」
2022年10月12日(水)午後9:00~午後10:09、テレビ朝日系24局

※動画配信プラットフォーム「TELASA(テラサ)では、10月1日(土)から、杉下右京と亀山薫、『相棒』の原点ともいえる作品『相棒 pre season 相棒~警視庁ふたりだけの特命係』が無料配信中!ぜひこの機会に2人の最初の事件をご覧ください。さらに、『相棒』過去全シーズン&スペシャルドラマに加え、劇場版、配信オリジナルも配信中。

はてブ
LINE
おすすめ記事RECOMMEND