• 公開日時:
  • 更新日時:

クレートの役割、選び方とは?おすすめのクレート7選も紹介

目次

    クレートとは、移動や災害時に便利な持ち運びできるハウスのことです。子犬のときからクレートに慣らしておけば、旅行や通院時の移動のストレスを軽減できます。

    この記事では、クレートの使い方と選び方を紹介するとともに、素材別おすすめ商品を7つピックアップして紹介します。

    クレート・サークル・ケージの違いとは?

    クレートは、全面がプラスチックや布で囲われている、箱型になっているハウスです。

    一方、サークルは側面のみ柵に覆われていて、天井や床面は標準セットになっていません。子犬が動き回れる広さがあり、中にトイレトレーや水・食器を設置したりします。

    ケージはクレートと同じく全面囲われていますが、スチールや金属のワイヤー製なので、中がよく見える状態です。折りたたみできるタイプも多く販売されています。

    クレート 持ち運びできる犬小屋のような形状
    サークル 側面が柵で囲われている形状
    ケージ ワイヤー製で全面囲われている形状

    クレートは車内の運搬や通院に使えるようコンパクトに設計されているので、サークルやケージ内にハウスとして置いたりもできます。持ち運び用に頑丈な持ち手が設計されていたり、ショルダー型やリュック型など多種多様です。

    クレートの役割と活用方法とは?

    子犬にクレートは必要なの?と疑問に感じている方も多いと思います。ここでは、なぜクレートがなぜ子犬に必要なのか、どのような活用方法があるのか説明します。

    子犬が安心できる場所

    クレートは子犬にとって、災害や危険から身を守れる家のような場所です。

    「我が家に来たばかりの子犬を狭い場所に閉じ込めるのはかわいそう」と考えて、自宅にクレートのようなハウスを設置していない方もいます。しかし、犬の祖先である狼は、巣穴で生活していました。

    留守番のときの不安な気持ちや掃除機やサイレンなど苦手な生活音、元気なキッズからの干渉などから逃れたいとき、クレートがあれば子犬が気持ちを落ち着かせられます。室内飼いで自由にさせていても、安心できる場所を確保するために、クレートは必要なのです。

    車移動や災害時の避難に使えるようトレーニングしておく

    子犬が落ち着いた気持ちでクレートの中にいられれば、旅行や災害時の移動も安心です。ほかの犬と喧嘩したり、パニックになるようなシーンに直面しても、クレートがあれば飼い主の負担も軽減できます。

    そのためには、子犬のうちにクレート・トレーニングを済ませておくと良いでしょう。クレートは安心できる場所と認識させるのが最優先なので、間違ってもお仕置きとして閉じ込めるような使い方だけはしないでください。

    クレート・トレーニングのゴールは、飼い主の声掛けで、子犬自らクレートに入るところまでです。

    1. フードやおやつを手に持ち、子犬をクレートのある場所に誘導する
    2. 一粒クレート内に投げ込み、子犬が追いかけてクレート内に入る
    3. 子犬がクレート内に入ってから、飼い主が「ハウス」と声掛けする

    覚えのいい子犬なら数回、通常15~20回程度繰り返せば、クレートは良い場所だと理解し、ジェスチャーや声掛けだけでクレートに向かうようになります。

    扉を閉めて持ち運びするのは、十分慣れてからにします。扉を閉めた際に吠えたり甘えたりしても、飼い主のペースを優先させてください。一定時間経過してから扉を開け、フードやおやつを与えてたっぷり褒めてあげましょう。

    トイレ・トレーニングにも使える

    クレートは、子犬のしつけの中でも優先度の高いトイレ・トレーニングに使えます。犬はきれい好きなので、基本的に寝床では排泄したがりません。寝床にもなるクレートを使えば、トイレ・トレーニングもスムーズです。

    1. 広めのサークル内に、クレートとトイレシートを離して設置する
    2. 排泄させる前にクレートに入れる(時間は個体による)
    3. 時間になったら扉を開けてトイレに誘導する
    4. 成功したらたっぷり褒めてフードやおやつを与える

    トイレ・トレーニングは、飼い主が排泄のタイミングを見極めるのが何より重要です。子犬がトイレ以外の場所で排泄しても、叱らないようにしてください。「排泄行為自体が悪いこと」と認識してしまうと、常に隠れた場所でしか排泄できなくなってしまいます。

    子犬を入れておく時間と配置場所

    留守番や就寝時に、クレートにずっと閉じ込めておくような使い方はNGです。中に入れる時間はせいぜい2時間まで、事故やいたずらが心配なときはサークルを活用しましょう。

    子犬が成長してトイレを覚え、破壊行動もなくなれば、サークルを撤去しても問題ありません。クレートの配置場所は、リビングなど家族の気配が感じられる場所が適しています。音が発生しやすいドア付近や、直射日光の当たる場所は避けてください。

    子犬にとってベストなクレートの選び方

    クレート選びには、サイズや構造、素材への理解が必要です。具体的なポイントについて解説します。

    小・中型犬は成犬サイズを見越して購入

    子犬は生後8~9月前後までに急速に骨格が成長します。超小型犬は8カ月で成犬サイズ、超大型犬は2歳まで成長が続きます。

    犬種にもよりますが、小・中型犬は1.5~2倍程度大きくなると見越してサイズを選びます。大型犬の場合は、2歳までに1回買い替えが必要です。

    正式な基準はないものの、成犬体重が10kg未満で「小型犬」、25kg未満で「中型犬」、25kg以上で「大型犬」とされるケースが多いため、子犬の体重と照らし合わせながら検討してみてください。

    扉が取り外せるかどうか

    子犬にクレート・トレーニングさせるなら、扉が取り外せるタイプがおすすめです。片側だけ扉が付いたままだと、体が触れたときに開閉音が鳴ったり、飼い主が近くを通るとき邪魔になってしまいます。

    ハウスとして使う時は取り外したまま、移動時には設置するという使い方も良いでしょう。

    中でくるりと回れるサイズ

    クレート内で360度回転ができ、成犬になってもかがまずに入れる高さを選びます。中でお座りや伏せができるサイズがベストです。

    災害時など、クレート内で食事しなければならないケースもあるので、窮屈すぎると使えません。逆に大きすぎると、クレート内でトイレと寝床を分けてしまう場合もあります。

    目的によって素材を変える

    病院や旅行で持ち運ぶ機会が多いなら布製の軽量タイプ、車内や家でハウスとして使うならハードタイプが使いやすいでしょう。複雑な構造だと掃除が大変なので、分解できたり、丸ごと水洗いできる形状だとお手入れが簡単です。

    子犬から使える「ハードタイプ」のクレートおすすめ4選

    移動や災害時に安心して使えるハードタイプのクレートを4つピックアップして紹介します。

    1.ドギーマン「イタリア製ハードキャリー DOGGY EXPRESS」

    子犬や小型犬サイズの簡単組み立て式クレートです。イタリア製で、IATA(国際航空運送協会)の航空運送基準をクリアしています。

    ドアロックとロック受けの2段階施錠、採用しているバックルは衝撃に強く、ストッパーが効くので安心です。S・M・Lの3サイズ展開で、Lはグレー、S・Mはピンクとブルーが選べます。

    サイズ S:W315×H310×D480mm/M:W360×H350×D550mm/L:W400×H390×D600mm
    重量 S:1.25kg/M:1.7kg/L:2.1kg
    耐荷重 S:~5kg/M:記載なし/L:~10kg

    ドギーマン「イタリア製ハードキャリー DOGGY EXPRESS」はこちら

    2.ペティオ「2ドア スマイルキャリー」

    子犬や小型犬サイズの扉が取り外せるクレートです。上部にも扉が付いているため、クレートにまだ慣れていない子犬も、持ち抱えて出し入れできます。

    四隅を付属のネジでしっかり固定するので、分離したり壊れたりする心配はありません。S・Mの2サイズ展開、カラーはブラックとピンクの2色です。

    サイズ W330×H300×D510mm/M:W360×H330×D580mm
    重量 S:1.65kg/M:約2kg
    耐荷重 S:~5kg/M:~10kg

    ペティオ「2ドア スマイルキャリー」はこちら

    3.マルカン「おでかけ2ドアキャリー」

    正面扉は両開き可能、天井扉で子犬を抱えての出し入れもできる、親切設計のクレートです。ウォーターボトルが取り付けられるので、外出先での給水も安心です。

    シートベルト固定機能付きで、IATA(国際航空運送協会)の航空運送基準をクリアしています。ピンク、ブラックの2色展開です。

    サイズ W300×H290×D480mm
    重量 記載なし
    耐荷重 ~5kg

    マルカン「おでかけ2ドアキャリー」はこちら

    4.アイリスオーヤマ「エアトラベルキャリー」

    小型犬から大型犬まで対応している、ハードタイプのクレートです。幅広の持ち手が付いているので、両手でがっちりと握れます。

    全サイズクレート内に水トレーが設置できるので、移動中や病院の待ち時間も安心です。S・М・Lサイズの正面扉は左右どちらからも開閉可能、カラーはホワイトとブラウンの2色から選べます。

    サイズ SS:W290×H285×D460mm/S:W375×H370×D535mm/M:W470×H510×D670mm/L:W620×H655×D870mm
    重量 SS:約1.7kg/S:約3kg/M:約5.2kg/L:11.4kg
    耐荷重 SS:~5kg/S:~12kg/M:~20kg/L:~35kg

    アイリスオーヤマ「エアトラベルキャリー」はこちら

    子犬から使える「ソフトタイプ」のクレートおすすめ3選

    軽量で持ち運びしやすいソフトタイプのクレートを3つピックアップして紹介します。

    5.マルカン「テントキャリーライト」

    小型犬から中型犬まで対応している、布とアルミフレームのソフトタイプのクレートです。メッシュ素材を採用しているので通気性は抜群、付属のソフトマットは手洗いできます。使わないときは折りたたんでコンパクトに収納、飛び出し防止ロック付きなので安心です。

    サイズ SS:W300×H300×D425mm/S:W345×H350×D495mm/M:W420×H420×D600mm/L:W520×H520×D700mm
    重量 SS:約1.25kg/S:約1.4kg/M:約1.85kg/L:記載なし(公式サイトミス)
    耐荷重 SS:~6kg/S:~6kg/M:~10kg/L:~15kg

    マルカン「テントキャリーライト」はこちら

    6.アイリスオーヤマ「折りたたみソフトケージ」

    パッと広げてすぐに折りたためるクレートです。上部のファスナーから子犬の出し入れができ、全ての窓はロールアップして止められます。側面(Sサイズのみ正面)に給水ボトルが取り付けられるので水分補給も安心、防災グッズとしても活躍してくれます。

    S・Mサイズはシートベルトで固定して、ドライブボックスとしても使えます。メッシュ素材なので閉めたままでも通気性抜群、内側は汚れをふき取りやすいようPVC加工されています。

    サイズ S:W325×H425×D535mm/M:W455×H560×D670mm/L:W515×H660×D800mm
    重量 S:0.9kg/M:1.4kg/L:1.9kg
    適合種(目安) S:超小型犬/M:小型犬/L:中型犬

    アイリスオーヤマ「折りたたみソフトケージ」はこちら

    7.FEANDREA「折りたたみキャリーバッグ」

    三面がファスナーで開閉できる、ソフトタイプのクレートです。折りたたみ時の幅はたったの7cm、上部とサイドに小物が入れられるポーチが付いています。

    内部のパイプは全て丸く加工してあるので、子犬を傷つけません。幅広の持ち手なので運びやすく、手の負担を軽減します。中敷きにはふわふわの起毛生地が使われているので、居心地抜群です。

    サイズ S:W350×H350×D500/M:W400×H400×D600/L:W520×H520×D700/XL:W580×H580×D810/2X:W630×H630×D910/3X:W690×H690×D1020
    重量 S:記載なし/M:2.76kg/L:3.42kg/XL:3.42kg/2X:記載なし/3X:記載なし
    耐荷重 S:~7kg/M:~11kg/L:~15kg/XL:~17kg/2L:~23kg/3L:~30kg

    FEANDREA「折りたたみキャリーバッグ」はこちら

    まとめ:クレートは使い方を決めてから選ぶ

    子犬を家に迎え入れたタイミングでクレートを購入すると、しつけにも使えるのでおすすめです。なるべく早い段階でクレート・トレーニングとトイレ・トレーニングを開始してみてください。

    また、移動メインならハードタイプ、持ち運びメインはらソフトタイプというように、使い方を決めてから選ぶと失敗がありません。子犬にとって安心できる場所になるよう、適切なサイズを選んであげてくださいね。

    ▶︎愛犬・愛猫、ペットのための住まいの建材設備・アイテムはこちらにまとめてご紹介しています

    この記事を書いたペットとの暮らしの専門家

    勝部 千尋

    「書く・聴く・伝える」
    執筆&犬猫お悩み相談『毛玉生活』運営
    ライター/犬猫相談員

    経歴

    静岡県沼津市出身/京都芸術大学卒

    大学卒業後、オーストラリアにワーキングホリデーと...

    エリア:東京都

    愛犬家住宅コーディネーター