トピック

テレワーク時代の今、あえてデスクトップPCを選ぶこれだけの理由

~超小型デスクトップ「デル OptiPlex 7080 マイクロ」の実力

 テレワークの普及でPCの買い換えを検討している人が増えている。実際にテレワークを経験してみた方が気にするのは、まず作業をもっと快適にこなしたいということ。そして、常について回るコストの問題。テレワーク=ノートPCという風潮はあるが、自宅のPCデスクでの作業が中心という方にとっては、デスクトップPCが最適な解となり得る。デル・テクノロジーズ(以下、デル)の最新マシンを例に、現状におけるデスクトップPCのメリットを確認してみたい。

価格/性能比ならデスクトップPC。では、実際の性能は?

 テレワークをしばらく経験すると直面するのが、生産性の維持、向上という課題だ。生産性を大きく左右するのがPCのパフォーマンス。自宅のPCや持ち帰り用のノートPCで作業する際に、“オフィスのPCのほうが仕事が捗るのに……”と感じているなら要注意。OSやアプリの起動、操作のレスポンスは作業効率に直結し、速いと仕事がはかどる。

 そこで活きてくるのが、デスクトップPCの価格/性能比の高さだ。同レベルのCPU、同じメモリ、ストレージを搭載している場合でもデスクトップPCのほうが安く導入できる。

 デスクトップPCは画面やキーボード、バッテリが不要なことに加えて、内部のスペースに比較的余裕があるため汎用部品が利用しやすく、冷却や省電力に対して大きなコストをかけなくてよいことが大きい。

 3~4年前、人によっては5年以上前の旧世代PCを使っている方も多いと思うが、現代のデスクトップPCとの差はどのくらいだろうか。ベンチマークテストで性能差を見てみよう。テストに利用した機材のスペックは表にまとめてある。

【表】各製品のスペック
OptiPlex 5080OptiPlex 7080OptiPlex 3020(2014年頃の旧世代PC)
CPUCore i7-10700(8コア16スレッド)Core i7-10700T(8コア16スレッド)Core i5-4590(4コア4スレッド)
メモリ16GB8GB
ストレージOptane Memory 32GB+1TB HDD128GB SSD1TB HDD
グラフィックス機能Intel UHD Graphics 630Intel HD Graphics 4600(CPU内蔵)
OSWindows 10 Pro

 PCMark 10は実際のアプリケーションを使ってPCの総合性能を見るテスト。Webブラウズ、ネットショッピング、ビデオ会議などをする「Essentials」、オフィスアプリを使って共同作業をする「Productivity」、クリエイティブアプリでコンテンツ制作をする「Digital Content Creation」の3項目のスコアが出るが、いずれも大差。とくにDigital Content Creationでは最大1.86倍の差が付いている。

PCMarkの結果

 PCMark 10 Applicationsは、よりMicrosoft OfficeとEdgeというよりメジャーなアプリケーションの性能にフォーカスしたテストだ。とくにExcelでの差が顕著で、現行PCは旧世代PCに比べて約1.88倍も高速だ。

PCMark Applicationsの結果

ビデオ会議でパフォーマンスのハードルが上がった

 ビジネスPCと言うと、それほどパフォーマンスは必要ないというイメージを持つ方がいるかもしれないが、最近の事情は異なる。テキスト処理が快適にできれば十分という用途もまだあるにはあるが、ビジネスの資料でも写真や動画を扱う場面は少なくない。

 社外向けのプレゼンテーションで商品を魅力的に見せたり、企画のイメージを伝えるのに写真や動画は有効。社内研修の資料なども写真や動画を使って分かりやすくまとめることが求められるようになってきている。表情や語り口で意思を伝えづらいテレワーク環境では、その傾向がより強まっている印象だ。

 あなたの業務環境でも、画像のリサイズや変換、動画の簡単なカット編集などをするような機会も増えているのではないだろうか? PCMark 10のDigital Content Creationで行なわれているような処理は、ビジネスにも決して無関係ではない。

 さらに、テレワークではビデオ会議という要素が加わり、パフォーマンスの要求がグッと上がってきた。オフィスアプリとビデオ会議の同時起動、さらにバーチャル背景や背景ぼかしの利用やレコーディングなどもするとなると、快適に利用するためにはそれなりのハードウェアが必要だ。

ビデオ会議を快適に行うためには、PCの性能が重要。Core i5-4590(4コア4スレッド)、8GBメモリを搭載した旧世代のビジネスPCでバーチャル背景を利用すると強制的に解像度が下げられ、ビデオバーチャル背景は利用できなかった
バーチャル背景、Excelの画面共有、レコーディングするとCPU使用率は50%以上になることが多くなり、瞬間的には80%を超えるような場面も出てきた
同じ作業をCore i7-10700、16GBメモリのPCで行なったときのタスクマネージャーの様子。高くなったときでも30%程度だ

デスクトップPCなら大画面の液晶ディスプレイや好きなキーボード、マウスがムダなく使える

 テレワークでは省スペース性などからノートPCが導入されることが多いが、実際に長時間自宅で作業してみると、ノートPCの小さな画面が負担に感じる人が多いようだ。

 例えば、PDF資料を見ながら入力するような作業でも、オフィスで一般的な21~24型ディスプレイであれば問題なく視認できた内容がノートPCで主流の15型や13型ではよく見えない。拡大表示したり、ウィンドウを切り換えたりする手間が作業効率を悪くしてしまう。

 さらに、ノートPCでは画面の位置が低いため、どうしても姿勢が悪くなりがちで、目や首、肩、腰などに疲労がたまりやすいことも課題になっている。

 こうした課題を解決するには、別途大画面ディスプレイと外付けのキーボードやマウスを導入するのがよいが、それらを常時使うのであれば、ノートPCである必要はない。むしろこのような使い方ではノートPCは意外に置き場所に困るもの。在宅での作業がメインであれば、コストの安いデスクトップPCに利があるだろう。

ノートPCでもディスプレイ、キーボード、マウスを外付けすることは可能だが、コスト面、スペース面でのハードルが上がる

テレワークにベストマッチの最新デスクトップPCをチェック

 テレワーク向けにデスクトップPCの導入を検討している方にお勧めなのが、デルのOptiPlexシリーズ。豊富なバリエーション、BTOによる柔軟なカスタマイズ、信頼性を優先した堅実仕様、手厚いサポート体制などを特徴とする法人向けのデスクトップPCシリーズだ。

 同社の法人向けのデスクトップPCにはVostroシリーズもあるが、コストパフォーマンスを優先したVostroに対し、OptiPlexはより信頼性の高いブランドの部品のみを使用し、高い品質を担保するワンランク上のシリーズとなっている。法人向けではあるが、個人事業主や個人でも購入可能なので、個人で購入して会社へ経費精算するというスタイルでのPC購入を認めている企業でも導入しやすい。

デルのOptiPlexは、ブランド部品で構成した品質重視のデスクトップPC。法人向けだが、個人でも購入できる

ビジネスの事情に合わせて選べるバリエーション

 OptiPlexのラインナップは、大きく分けて3種類。vProによる高度な管理機能を備えた7000シリーズ、インテリジェントな機能を備えたメインストリームの5000シリーズ、低コストで導入しやすい3000シリーズの3種類があり、それぞれボディのバリエーションが用意されている。

 このボディのバリエーションの豊富さは、OptiPlexシリーズならではの大きな特徴だ。大画面の液晶ディスプレイと一体化したオールインワン型から拡張性に優れたミニタワー型、省スペースブック型、超小型までさまざまなバリエーションを揃えている。つまり、7000/5000/3000シリーズのそれぞれで、オールインワン、ミニタワー型、省スペースブック型、超⼩型の筐体を選択でき、さらに細かいスペックを指定できるというわけだ。

OptiPlexシリーズのラインナップは公式Webサイトで簡潔に説明されている

画面裏や机の下に最新のハイパフォーマンス機を設置可能! “マイクロシャーシ”モデル

 テレワーク用のPCとしてはやはり省スペース性が重要。ここではテレワークにとくに向いている「マイクロ」と「スモール」のモデルを紹介したい。

 まず注目したいのが、超小型の「マイクロ」。ボディのサイズは、36×178×183mm(幅×奥行き×高さ)、容積にすると約1.2Lと非常にコンパクトで、最小重量も1.30kgと軽量だ。デスクトップPCは置き場所に困る、部屋の見た目がゴチャゴチャするという方でもこのサイズならまず問題にならないだろう。しかも最新CPUの搭載により、旧世代のPCから飛躍的にパフォーマンスを伸ばしているのは先にベンチマークで確認したとおりだ。ストレージもユーザーが選ぶことができ、最新のNVMeタイプのSSDを選択することも可能。

【お詫びと訂正】初出時、OptiPlex 7080 マイクロの評価機のストレージはOptane MemoryとHDDの組み合わせという旨の表記が一部ありましたが、実際はNVMe対応SSDが搭載されていました。関係者、読者のみなさまにお詫びし、訂正いたします。

 極小ボディを活かした豊富なマウントオプションが用意されているのが大きな特徴。外付けディスプレイの背面にマウントする方法だけでも複数用意されており、同社製の液晶ディスプレイへ取り付けるマウントキットのほか、ディスプレイと本体をマウントするスタンド、シングル/デュアル画面対応のディスプレイアームと5種類もある。さらに、机の下へ設置したり、光学ドライブ付きのエンクロージャ、縦置き用スタンドなど、使用環境に応じた設置が可能だ。

 ディスプレイの背後にマウントできる製品は多数あるが、これだけ豊富なマウント方法をサポートし、オプション品も揃えているのは、ビジネスの現場の事情を知りつくしたデルならではと言える。

 モバイルノートPC並みのコンパクトで軽量なボディなので、出勤日にはオフィスへそのまま持っていくという使い方も可能。画面とキーボード、ACアダプタをオフィスと自宅両方に揃えておけば、本体だけで身軽に移動できる。ノートPCと違って移動中は使うことができないが、「在宅メインで、出勤は月に2、3日」というようなワークスタイルの方は現実的に考えられる運用だろう。

容積約1.2リットルとさらにコンパクトなマイクロシャーシを採用する評価機のOptiPlex 7080 マイクロ。最小重量も1.30kgと軽量で持ち運びも楽にできる。
A4変型サイズの雑誌DOS/V POWER REPORTと比較すると、そのサイズ感が分かる。ACアダプタ電源も薄型だ
豊富なマウントオプションが用意されており、さまざまな設置方法が可能。液晶ディスプレイの背後にマウントしたり、机の下へマウントすれば、実質的にゼロスペースで設置できる
内容はシリーズによって多少異なるが、今回のOptiPlex 7080 マイクロの評価機では、Type-CとType-A両方のUSB 3.1を前面に、背面にも4基のUSB 3.0(Type-A)を備える。ディスプレイ出力はスモールシャーシ同様、DisplayPort 1.4を2基装備し、HDMIやType-C(DisplayPort Alt Mode)の追加も可能だ
OptiPlex 7080 マイクロの内部。小型筐体ながら、M.2スロットとSerial ATAポートが用意されている

 「スモール」タイプは、いわゆる「ブック型」。ビジネス向けPCとしては定番のスタイルだ。具体的なサイズは、93×290×293mm(同)で、容積にすると約7.9Lだ。重量も最大5.25kg(最小3.63kg)と軽量で扱いやすい。スリムながら拡張性に優れており、ビデオカードや光学ドライブやSDカードスロットなどを搭載できる。

スモールシャーシを採用する評価機のOptiPlex 5080 SFF。容積約7.9Lの省スペース性とビデオカードや光学ドライブも搭載できる拡張性を両立している
内容はシリーズによって多少異なるが、評価機のOptiPlex 5080 SFFでは、10Gbpsの高速転送に対応したUSB 3.1 Type-Cを含め、前後合わせて10基のUSB端子を搭載。ディスプレイ出力はDisplayPort 1.4を2基装備しており、デュアルディスプレイ環境の構築も容易。オプションでは、HDMIやType-C(DisplayPort Alt Mode)を装備することも可能となっている
スリムタイプの光学ドライブを搭載可能。業務のデータをずっとDVDに保存しているような環境では光学ドライブはまだまだ必要だ
OptiPlex 5080 SFFの内部。PCI Express x16スロットとx4スロットを搭載している
Low ProfileタイプのPCI Express拡張カードを搭載できる。アップグレードしながら末永く付き合える

BTOで予算や用途にぴったりなスペックで購入できる

 CPU、メモリ、ストレージなどの基本スペックは、BTOで柔軟にカスタマイズが可能だ。

 例えば、今回の評価機であるOptiPlex 7080 マイクロであれば、CPUは第10世代Core i7からCore i3まで、TDP 35WとTDP 65Wのモデルから幅広い選択肢の中から選べる。メモリは4GBから最大64GBまで、ストレージも2基のM.2 NVMe SSDと2.5インチSSD/HDDで最大3基を搭載でき、容量もそれぞれ小容量から2TBまで。さらに自己暗号化ドライブやRAID構成などの選択も可能だ。

 データをクラウドに置くベーシックなビジネスクライアントならば、Core i3、メモリ8GB、ストレージ256GBといった最小構成で、プレゼン用の動画を作ったり、Zoom会議を録画したものとカット編集してまとめたりといった処理をするなら高性能なCore i7と大容量メモリを搭載するなど、予算や用途にあったぴったりの構成でオーダーできる。もちろん、デルならパーツの相性や動作をすべて検証済なので、安心して利用できる。

デスクトップでもノートでも同じキーボード&マウスを使いたい!

 OptiPlexにはキーボードとマウスが標準で付属しているが、より快適に作業するためには、自分に使いやすいキーボードを選びたい。省スペースPCにぴったりのワイヤレスキーボードとマウスのセットを2種類紹介しよう。

 「Dell Premierマルチデバイス ワイヤレス キーボードおよびマウス(日本語) - KM7321W」と「Dell マルチデバイス ワイヤレス キーボードおよびマウス(日本語) - KM7120W」は、いずれもマルチデバイスで使えるワイヤレス接続のキーボードとマウスのセット。

 付属のUSBドングルによる無線接続(2.4GHz)のほか、Bluetooth 5.0での接続(2系統)にも対応。ボタンで接続先を切り換えることができる。2台のPCを使っている場合でも、同じキーボードとマウスを使うことができるため、PCごとにキーボードとマウスを用意する必要がなく、スペースを節約することができる。

 どちらもマウスは共通で、キーボードのデザインが少し異なる。「KB7120W」は省スペース性を重視したタイプで、一部変則的な配置があり、カーソルキーが小さい。カーソルキーを多用するならフルサイズの「KB7321W」がよいだろう。

「Dell Premierマルチデバイス ワイヤレス キーボードおよびマウス(日本語) - KM7321W」。本格的なフルサイズのキーボードとマウスのセット。USBドングルを利用した2.4GHz無線接続とBluetooth 5.0(2系統)をボタンで切り換えることで、複数台のPCで利用できる。高級感のあるシンプルなデザインも印象的だ
「Dell マルチデバイス ワイヤレス キーボードおよびマウス(日本語) - KM7120W」は、省スペースキーボードとマウスのセット。USBドングルとBluetooth接続でマルチデバイスで使える点、ユーティリティでボタンの割り当てやDPIの設定が行なえるなどの機能面はKM7321Wと共通だ。OptiPlex 7080 マイクロと組み合わせれば、写真のように狭いスペースでもデスクトップPCの快適な作業環境を手に入れることができる
「Dell Peripheral Manager」ユーティリティで接続の管理やマウスボタンの割り当て、DPI設定などができる。
テレワークの効率を高めるには、ある程度のサイズがある液晶ディスプレイが効く。そこに、Web会議の質を高めてくれる高画質Webカメラと高音質マイクを内蔵し、テレワーク強化の決め手となるのが、デルの“ビデオ会議モニターシリーズ”だ。ワイヤレスキーボード、マウスと合わせて使えば卓上が非常にスマートに。写真は、23.8型/フルHD解像度のC2422HE(直販価格:39,073円)。ほかに、27型/2,560×1,440ドットのC2722DE、34.14型/3,440×1,440ドットのC3422WEがラインナップされている。ちなみに、ノートPC環境で役立つUSB給電や有線LANポートまで搭載するリッチな仕様だ

標準で3年間のオンサイトサービス、さらなる拡張&延長も可能

 法人向けPCで抜群の実績を持つデルはPCはサポート体制も魅力だ。デルのOptiPlexシリーズは、標準で3年保証。さらに24時間365日受付可能な「Pro Support」、およびサービスマンが訪問修理を行なう翌営業日対応のオンサイトサービスが標準で付帯しているので、とても安心感が高い。

 サポートのアップグレードも可能。24時間365日優先受付や偶発的事故もサポート対象となる「Pro Support Plus」を用意するほか、より迅速な当日対応のオンサイトサービス、さらに4時間対応のオンサイトサービス(地域限定)も実施しており、保証期間も標準の3年から最長5年間まで延長することが可能となっている。

 万が一のPCの故障時、PCを使えない時間が長いと生産性が大きく低下してしまう。ダウンタイムを極限まで減らしたい法人にとってはとても安心感が高い。

テレワークの生産性向上ならデルのOptiPlex

 テレワークを実施している企業にとって、生産性の維持、向上は大きな課題になっている。その解決のために新たなPCの導入を検討している企業は多いと思われるが、PCと同時に、大画面で見やすいディスプレイやゆとりのある外付けキーボードを導入すると、作業効率、疲労低減(プレゼンティズム予防)の両面で効果的だ。

 そして、大画面のディスプレイとキーボードを外付けするのであれば、ノートPCよりもデスクトップPCのほうが導入コストの面でメリットが大きい。在宅がメインで持ち運ぶ機会が少ないワークスタイルならば、省スペースなデスクトップPCは有力な選択肢だろう。

 なかでもOptiPlexは、ビジネスの現場を知りつくしたデルの製品だけあってきわめて完成度が高い。省スペース性、コストパフォーマンス、BTOによるカスタマイズ、充実のサポートと、テレワーク向けに欲しいデスクトップPCの要素をすべて備えている。テレワーク用にPCの導入を検討しているならば、まっ先に検討することをお勧めしたい。