シャネル(CHANEL)、LVMHも目をつけるニューヨーク五番街のビル購入を検討

4月8日(現地時間)、仏の高級ブランドであるシャネル(Chanel)が、現在マンハッタンの五番街にあるビルの購入交渉を行なっていることが、米ブルームバーグ・ニュース(Bloomberg)によって伝えられた。

関係者からの情報提供によると、モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン(LVMH)も、シャネルと同様にこのビルを狙っており、両社はそれぞれ買収交渉を進めているようだ。

世界的なパンデミックの流行中、多くのラグジュアリーブランドが五番街のブティックから撤退し、その結果、五番街のには活気を失った風景が広がっていた。近年では、入居テナントの不在が目につくほどだったが、ここ数ヶ月で世界的な高級小売企業が五番街のビルを獲得しようと熱心に競い合い始めている。

ちなみにシャネルは、今年2月にニューヨークの5番街730番地に、米国初となる時計とファインジュエリーの旗艦店をオープンさせたばかり。この壮麗な店舗は、建築家のピーター・マリノ(Peter Marino)によってデザインされ、店内に足を踏み入れると、高貴な内装がより一際目を引く。

Courtesy of Chanel

また、5番街のアイコンであるティファニーの本店も、昨年春に「ザ・ランドマーク(The landmark)」として生まれ変わり、リニューアルオープンを遂げた。

ブルームバーグが昨年報じたところによると、プラダに関連する企業が8億3500万ドルで近くの2つのビルを購入。またグッチ(Gucci)の親会社であるケリング(Kering)も、今年初めに9億6300万ドルで五番街のビルを購入したことを発表している。その他、スイスの時計メーカーであるロレックス(Rolex)も5番街に本社ビルを建設中だ。

シャネルが興味を示している五番街のビルは、同社が購入に至るのか、はたまたLVMHが手に入れるのか。いずれにしても、以前のような華やかな五番街の光景が戻ってきそうだ。