Mar 02, 2018 interview

35年秘められてきた最大の謎が今、明らかに!? 声優・銀河万丈はどのようにして生まれ変わったのか

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銀河

大尊敬している王麗華先生に付けていただきました。正直言って、最初はちょっと尻込みしましたね。なにせスケールがでかい(笑)。ただ、「銀河万丈」と命名してくださった、その横に、「銀河という大宇宙を大いに泳いでください」「宇宙より愛を込めて」と書き添えられていまして、それには感激しましたね。力をいただいた気がしました。

古川

なるほど、そういう経緯があったんだ。

銀河

でも、大変なのはそれからで。昨日までの「田中崇」が、今日から「銀河万丈」になるわけですから、さあ、どうしたものかと。特に、親しい人たちほど難しい。「銀河ァ?」とか言われちゃうわけです。でも、そこはあえて無理にでも呼んでいただきました。その気持ち悪さを全員に強いたわけです(笑)。

平野

皆さん、ちゃんと呼んでくれましたか?

銀河

そこは徹底しましたね。嫌がる人も少なからずいたのですが、「銀河とお呼びください」としつこくお願いしました。そこで気弱に「ああ、別に前と同じ田中でいいですよ。変わるのはクレジット上の表記だけですんで」みたいなことを言ってはいけないと思っていました。

なぜなら、名前は、そう呼ばれることで初めてそのものになるから。自分が名乗って「銀河万丈」になるのではなく、皆さんに呼んで頂いて「銀河万丈」になれるのです。そして、呼びかけられる名前の響きが変わるということは、血を全て入れ替えるくらいのインパクトがあると言っていい。

平野

そして、どうでしたか? 何かは変わりましたか?

銀河

明らかに変わったんでしょうね。あれだけ皆さんに無理強いして呼んで頂いた訳ですから。いろんな意味でエネルギーいっぱい詰まってますから(笑)。まぁ、名前を変えなかったらどうだったのかは確かめようがありませんけど。

構成・文 / 山下達也 撮影 / 根田拓也

プロフィール

銀河万丈(ぎんが ばんじょう)

11月12日山梨県生まれ。「北斗の拳」(サウザー)や「機動戦士ガンダム」(ギレン・ザビ)、ナレーション「開運!!なんでも鑑定団」「クレイジージャーニー」「プレバト!!」 など幅広いジャンルで活躍。趣味は和装、サルサダンス、日本画、乗馬、謡曲。

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古川登志夫(ふるかわとしお)

7月16日生まれ、栃木県出身。青二プロダクション所属。1970年代から活躍を続け、クールな二枚目から三枚目まで幅広い役を演じこなす。出演している主なアニメーション作品には、TVシリーズ「機動戦士ガンダム」(カイ・シデン役 1979~80年 テレビ朝日)、映画・TVシリーズ「うる星やつら」(諸星あたる役 1981~86年 フジテレビ)、映画・TV「ドラゴンボール」シリーズ(ピッコロ役 1986~ フジテレビ)、映画・OVA・TVシリーズ「機動警察パトレイバー」(篠原遊馬役 1989~90年 日本テレビ)、映画・TV「ONE PIECE」(ポートガス・D・エース役 1999年~)など多数ある。

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平野文(ひらのふみ)

1955年東京生まれ。子役から深夜放送『走れ!歌謡曲』のDJを経て、’82年テレビアニメ『うる星やつら』のラム役で声優デビュー。アニメや洋画の吹き替え、テレビ『平成教育委員会』の出題ナレーションやリポーター、ドキュメンタリー番組のナレーション等幅広く活躍。’89年築地魚河岸三代目の小川貢一と見合い結婚。著書『お見合い相手は魚河岸のプリンス』はドラマ『魚河岸のプリンセス』(NHK)の原作にも。