流政之(Masayuki NAGARE)の彫刻ピリカ(PIRIKA)JRタワーオフィスプラザ札幌(1階)〜それは札幌の原生林の中の座敷わらしである〜

流政之(Masayuki NAGARE)の彫刻ピリカ(PIRIKA)JRタワーオフィスプラザ札幌(1階)


JR駅札幌のワインショップ「エノテカ」を行き過ぎる時に。JRタワーオフィスプラザ札幌の長い通路の奥に彫刻がある。


その彫刻のことが、いつも気になっていた。


ある時あまりにも気になるので、ふらふらと自動ドアを開け、彫刻に向かって歩いていた。

 

f:id:OtaruSapporo:20190929031131j:image
f:id:OtaruSapporo:20190929031145j:image
f:id:OtaruSapporo:20190929031159j:image
f:id:OtaruSapporo:20190929031206j:image
f:id:OtaruSapporo:20190929031215j:image
f:id:OtaruSapporo:20190929031204j:image
f:id:OtaruSapporo:20190929031213j:image
f:id:OtaruSapporo:20190929031155j:image



それにしてもなんと不思議な通路だろうか・・・なんと不思議な彫刻だろうか・・・。


まるで、SF映画の中のワンシーンを見ているかのようだった。


長い通路を歩き歩いて、彫刻にたどり着くと、大きな女性の形をした彫刻が、上からの照明に照らされて立っていた。

 

 

f:id:OtaruSapporo:20190929031219j:image
f:id:OtaruSapporo:20190929031135j:image

 

 


僕は、彫刻を見上げ、彫刻の周りをぐるりと回った。


彫刻の後に行くと感じで「流」と書いてあった。

 

f:id:OtaruSapporo:20190929031210j:image
f:id:OtaruSapporo:20190929031140j:image
f:id:OtaruSapporo:20190929031138j:image
f:id:OtaruSapporo:20190929031127j:image

 


僕は、「流」と言う文字に驚いた。


近くにあるプレート当ててみたら、やはりそうか、流政之の作品だった。

 

f:id:OtaruSapporo:20190929031148j:image
f:id:OtaruSapporo:20190929031151j:image


流政之の作品は、美術館や野外の彫刻で何度か見たことがあるが、いつもこの彫刻はなんだろうと、彫刻の力に足を止められ、作者の名前を見ると、流政之と書いてあることが、何度かあったので、そうかやはり流政之なのかと驚きを持って、ピリカという女性を見上げた。


彫刻を見上げながら、触ってみたりしながら、何分もたたずんでいた。

 

f:id:OtaruSapporo:20190929032359j:image
f:id:OtaruSapporo:20190929032333j:image
f:id:OtaruSapporo:20190929032335j:image
f:id:OtaruSapporo:20190929032327j:image
f:id:OtaruSapporo:20190929032353j:image
f:id:OtaruSapporo:20190929032330j:image
f:id:OtaruSapporo:20190929032356j:image
f:id:OtaruSapporo:20190929032349j:image
f:id:OtaruSapporo:20190929032347j:image
f:id:OtaruSapporo:20190929032339j:image
f:id:OtaruSapporo:20190929032401j:image
f:id:OtaruSapporo:20190929032341j:image
f:id:OtaruSapporo:20190929032323j:image
f:id:OtaruSapporo:20190929032344j:image

 

 


僕の関心は、そう・・・この「不思議さ」は、一体どこから来るのだろうかという、謎解きにあった。


ずっと見ている。

これは一体何なんだと、何分も何分も見ながら、考えてみた。


特に下の写真を見て欲しい。

 

f:id:OtaruSapporo:20190929031714j:image

 

 

これは一体何を意味しているのだろうか?


SF小説のような、と思っていたが、そうではない・・・。


これは一体何なんだ?


・壁際に等間隔に照明が配置してある。

・右側に四角形をかたどるように照明が配置してある。

・彼女(ピリカ)の上に2つ照明がある。

 

これは幾何学的なものなんだろうか?


そうだろうか?


いやそうでは無い気がする?

 

10数分、私は、そこにたたずんでいたが、どうしてもわからなかった。

 

一体何なんだ?


私は、帰るために入り口に戻ると、振り返り、もう一度ピリカを眺め、家に帰っていった。

 

 

家に帰っても、どうしても「あの光景」が気になって、インターネットで調べてみた。


流政之、どうやらすごく有名な彫刻家のようだ。


彫刻の紹介の文章があった。


流政之 Masayuki NAGARE

ピリカ PIRIKA

御影石267×60.4×60.4cm

原生林にたたずむ美しくも力強い女性。それは札幌のモナ・リザです。すばらしい恋を予感させるPIRIKAを目で触れ、手で触れて幸せをつかんでください。


(2003年設置)

●彫刻家 長崎出身(2018年没)

 

 


「原生林」とある。


そうか、そうだったのか。あの光景はなんだろうと思っていた光景。


それは「原生林」だったのだ。


そう言われてみると支笏湖の原生林を歩いたことを思い出した。


原生林を歩くと、木々の隙間から、太陽の木漏れ日が落ちてきて、神様が、何人もの神様が降りてきているような、幻想にとらわれた、あの素晴らしい支笏湖の原生林の散策を思い出したのだ。

 


あの彫刻は札幌のモナリザ


確かに、ルーブル美術館で、モナリザの前に人だかりがあって、僕もその群衆の中の1人となって、モナリザを見ていただけいた時に、モナリザが、話しかけたそうにしていることに気がついた僕は、「二人きりになれたらいいのに」と思ったことを思い出した。


「どこかにいきましょうよ?)」、と話しかけてきそうな気がしたことを思い出した。


ピリカは、札幌のモナリザなんだろうか?


考えてみたが、どうしても違うような気がした。


それでは何がぴったりくるのか?


いろいろ考えたが、私は、座敷わらしだと思う。


ピリカの周りを見たり触ったりしてうろうろしていたら、ざしきわらしが、近くにいるような気配がした気がするのだ。


そうだ流政之の「ピリカ」、それは札幌の原生林の中の座敷童なのだ。


流政之「ピリカ」、それは歴史に残る傑作彫刻なのだ。