低血圧

西洋医学では、低血圧の基準は、「最高血圧が100mmHg以下、最低血圧が60mmHg以下」と定められています。しかし、こうした基準はあっても、背景に何らかの病気がないかぎり、低血圧は治療の対象になりません。高血圧の場合は、動脈硬化や心筋梗塞などの合併症を引き起こしますが、低血圧では、命にかかわるような病気を引き起こす心配はありません。そのため積極的な治療のガイドラインがないのです。日常生活に支障をきたすような場合、血圧を上げる昇圧剤が処方されることがあります。しかし、これによって低血圧のための「朝なかなか起きられない、体がだるい、疲れやすい、手足が冷える」などの症状がとれる事は少なく「動悸やのぼせ」などが生じて、かえって調子が悪くなってしまうこともあります。


低血圧の起こる原因



  • 新陳代謝の低下・・・新陳代謝にいちばんかかわっているのは、全身に血液を送り出している心臓です。新陳代謝が低下している人、すなわち心臓のポンプとしての機能が低下している人は、当然血圧も低くなります。このタイプの低血圧の人は、「意欲の減退、立ちくらみ、めまい、心身浮遊感」などの症状がよく見られます。
  • 内臓下垂などの無力体質・・・胃下垂の人や胃腸が弱い人などは、血液を循環させる血管の弾力性にも乏しく、血圧も下がりがちです。このタイプの人は、「疲労感が強い、食後に眠気が伴う」などの症状を伴うことが多いようです。
  • 冷え性などの血行不良・・・冷え性などの血行が悪い人には、低血圧が非常に多く見られます。漢方では、この冷え症と低血圧は強い関連があると考えられており、重要視されています。また、血行が悪いことから、「手足の冷え、だるさ、めまい、頭重感」などの症状が現れます。若い女性の場合には、「月経不順や肩こり」などを伴う人も少なくありません。

  • 低血圧と漢方へ

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